わたしは
恋のおかげで
詩人になれる

ひとつ
詩を 紡ぐたび
あなたの心の住処へ
一歩 近づく

わたしは
恋のおかげで
詩人になれる
もう ひとつ
詩を紡いだら
あなたの瞳に
また 逢える

わたしは
あなたのおかげで
詩を書ける
「愛してる」の
淡い言の葉に
背を押され
わたしの耳朶にすいつく
あなたの声が
あなたの水晶体に映る
わたしの裸身が
だれより
あなたを信じて
だれより
あなたを慕って

「愛してる」の
言の葉を
あなたのくちびるに
届けたい

わたしは
あなたのおかげで
詩を書ける
わたしは
あなたがいるから
生きられる
