「天国の本屋」
松久淳、田中渉 著
新潮文庫
先月、ケーキと絵本の日と称して、絵本の読み聞かせをさせていただいたんですが、
なかなか楽しくて、
それからしばらく、読み聞かせは面白いなぁー、もっとやってみたいなと考えていました。
そんな時に、教えてもらったこの本。
主人公は就職活動がうまくいかず、冴えない大学生のさとし。ある日突然天国に連れていかれてしまい、天国にある本屋で働くことになります。
天国には死んでから生まれ変わるまでの残された時間をすごすため、普通に町があり、お店があったりするんですね。
最初は嫌々働いていたさとしでしたが、
ある時、こどもに絵本を読んで、とせがまれて始めた絵本の朗読が、
なぜかこどもだけでなく、大人にも大人気に。
天国の人たちは、現世で思い入れのあった本をさとしに読んでほしいと持ってくるようになります。
有名な絵本や物語がいくつか出てきて、それをさとしが朗読することで、その人の思い出と合わさって、より一層、胸にしみ込むのですね。
天国や生まれ変わりのお話はよくあるけれど、実在の物語が出てくるさとしの朗読のくだりは非常に面白いなと思いました。
後半は、じんわりと涙が流れてしまう、よいお話でした
あなたが天国まで持っていきたいくらい、思い入れのある本はなんでしょうか?
そんな本を、朗読してみる、あるいは人に読んでもらうというのも素敵な体験かもしれませんね。
ちいさな図書室でも、何かの形で朗読イベントをやってみたいと考え中です!
また決まったらお知らせしますね。
お楽しみに