人は誰でも、「自分の夢を叶えたい」と思っています。

 

しかし実際には、自分の夢を叶えられる人は、ほんの一握りの人しかいないのが現状です。

 

夢を叶えることができる人と、叶えられない人の差には、一体なにがあるのでしょうか。

 

夢を叶える方法の一つに「アファメーション(affirmation)」があります。

 

アファメーションを辞書で調べると、「肯定」「確定」「断定」などの意味として和訳されています。

 

しかし、脳科学や心理学などの分野や自己啓発などのセミナーでは、アファメーションをもう少し深い意味合いで使用します。

 

例えば、自分自身を鼓舞するために「私はすごい」「私はできる」「私はついている」などの文章を使用して、「自分自身を肯定するために宣言する」という意味でアファメーションと呼んでいます。

 

事実、アファメーションを正しくおこなうことにより、仕事や恋愛、友人関係、勉強など、あらゆることに対して役に立つことが証明されています。

 

実際に、私が経営者や起業家、スポーツ選手、監督などにアファメーションの指導をおこない、それぞれが素晴らしい実績をあげています。

 

今回は、実際におこなえば結果を出せる夢を実現するためのアファメーション法について解説します。

 

アファメーションとは

前述したとおり、アファメーションとは、自分に対しておこなう「肯定的な自己宣言」のことです。

 

つまり、夢を叶えたり成功を実現化したりするために、自分にポジティブな言葉を語りかけて自分を変える方法です。

 

例えば、「私は○○できる」「私は健康だ」「私は楽しい」「私はついている」などのポジティブな言葉を実際に口に出して言い続けたり、心の中でつぶやいたり、ノートに書いたりするのです。

 

アメリカの心理学者による研究では、私たち人間は、約1日6万回物事を考えているといいます。

 

そして、約80%にあたる4万5千回は、ネガティブなことを考えているといわれています。

 

この思考は、古くは原始時代にはじまり、人間が厳しい弱肉強食の時代を生き残るために必要だった思考から生まれたといわれています。

 

そうしなければ、当時の過酷な環境で、人間が生き残ることができませんでした。

 

このネガティブ思考が、今でも脈々と遺伝子上に生きるための記憶として、現代人に受け継がれているのです。

 

ただし、あまりネガティブな状態が続くと自律神経の交感神経が優位になって身体が緊張するため、物事をうまくおこなうことができなくなります。

 

そのため、自分が夢を叶えたいと思っていても、なかなか叶えることができないのです。

 

こうしたネガティブ思考を変える方法が「アファメーション」です。

 

前述した言葉を、毎日口に出していったり心の中でつぶやいたりすることにより、心や身体の緊張状態が解けて副交感神経が優位になります。

 

すると、自分の夢を叶えるために「何をすればいいのか」気付くことが可能となり、その行動を起こすことにより人生が変わっていきます。

 

 

アファメーションによるメリット

アファメーションをおこなうと、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

 

前述したように、私たちは常にネガティブなことを考えているといわれています。

 

アファメーションをおこなうことにより、ネガティブ思考がプラス思考へと変化するため、何事にも前向きに取り組むことができるようになります。

 

ダイエットを例に、アファメーションによるメリットを考えてみましょう。

 

ダイエットは、カロリーを抑えた食事を摂取したりジョギングなどの運動をおこなったりしなければ、ダイエットを成功させることはできません。

 

誰でも、最初は好きな食事を抑えたり、疲れるジョギングをおこなったりすることは大変で嫌なものです。

 

ここでの「大変や嫌」だと思う気持ちは、ネガティブ思考です。

 

そのため、「自分にはできない」という逃げる理由を探して、ダイエットを回避しようとするのです。

 

しかし、正しくアファメーションをおこなうことにより、ダイエットするための「自分のゴール」を設定することができるのでダイエットは可能になります。

 

正しいアファメーションにより、ゴール設定した成功した自分(ダイエットに成功した抜群のプロポーションの自分)をイメージできるため、カロリーを抑えた食事を摂取したり、辛いジョギングをおこなったりすることも苦ではなくなります。

 

つまり、アファメーションとは、ネガティブなことをポジティブなことに変えるための「行動力を上げるテクニック」ともいえます。

 

 

アファメーションにより夢を実現した参考例

多くの人の中には、「自分にはできない」「私には無理」「そんな言葉だけではできない」と思っている人もいるでしょう。

 

しかし、実際にアファメーションをおこなって、成功した有名人は数多くいます。

 

例えば、メジャーリーガーで長くトップを走り続けるイチロー選手です。

 

彼は、小さな頃から学校の卒業文集などで「アファメーションによる宣言」をしていました。

 

彼の卒業文集には、「必ずプロの選手になれる」「契約金は1億円以上」などと具体的に記述する方法でアファメーションをおこなっていました。

 

彼が卒業文集に書いた球団は、中日ドラゴンズか西武ライオンズとありますが、実際にはオリックスに入団しました。

 

しかし、それ以外の彼の活躍は、日本でも世界でも知れ渡るところです。

 

サッカーの日本代表の本田圭祐選手も、イチロー選手と同じようにアファメーションをおこなっていました。

 

彼が書いた卒業文集では、「外国から呼ばれてセリエAに入団」「10番で活躍」「給料は40億欲しい」などと宣言していました。

 

そして、その全てを達成し、イチロー選手と同様に世界で活躍しています。

 

スポーツ選手だけでなく、モデルで有名なオーストラリア出身のミランダ・カーも、アファメーションや瞑想をおこない世界で活躍しているひとりです。

 

彼女は、外見も綺麗ですが、それ以上に心を磨くことを心掛けているそうです。

 

彼女は、「瞑想することで、イライラや緊張、不安が軽減されてナチュラルな自分でいられるようになる」といいます。

 

そして、「毎日の中でポジティブな言葉を唱えて、その言葉になりきること」とアファメーションしているそうです。(参考 毎日唱えることが大事。ミランダ・カーが輝く理由 – 「生き方キレイ」)

 

ミランダ・カーは世界的に有名なモデルですが、日本のデルとして活躍する道端ジェシカもアファメーションを実践して成功している一人です。

 

彼女は、F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンと結婚して世界的にも有名になりました。

 

彼女は、以前からスピリチュアルや引き寄せの法則などにも興味があったそうです。

 

そして、有名なスピリチュアルの権威であるルイーズ・ヘイ氏の翻訳も担当しています。

 

彼女の記事を参考したい人は下記のブログを見てみましょう。

 

道端ジェシカブログ http://ameblo.jp/jessica-michibata

 

彼女はとても勉強家で、多数のスピリチュアルや引き寄せの法則、潜在意識に関する本を読んで、それぞれ実践していったのです。

 

それが、彼女の仕事やプライベートが充実している証拠であり、結果として出ているのです。

 

彼女が映画に出演することを決めて、アファメーションを実践したところ、本当に映画に出演したことは有名な話しです。

 

道端ジェシカやミランダ・カーが活躍している姿をTVやメディアなどで見ると、たくさんの女性が感銘を受けるのも当然といえるでしょう。

 

 

正しいアファメーション

アファメーションといっても、ちゃんとした正しい方法があります。

 

アファメーションを正しくおこなうことができるかで、自分の夢や成功を掴むことができるかどうかが決まります。

 

正しいアファメーションの参考例を挙げましょう。例えば、仕事で悩みを抱えている人がおこなうアファメーションの良い参考例です。

 

・私は、毎日素晴らしい仕事をおこなっています

・私は、毎日楽しく仕事をおこなっています

・私は、毎日職場の人と仲良く仕事しています

 

アファメーションをおこなう上で大切なことは、自分がポジティブになれるイメージを連想することができる言葉を使用することです。

 

逆に、悪いアファメーションの例を挙げてみましょう。

 

・私は、たとえ自分に合っていない仕事でもがんばります

・私は、どんなに厳しく辛いことがあっても耐えていきます

・私は、たとえきつい仕事でもがんばります

 

このようなアファメーションの方法は、脳や潜在意識に対して、ネガティブに作用してしまいます。

 

そのため、どんどん自分を追い込んでいき、最後は仕事を辞めてしまうことも考えられます。

 

「私はできない」「私には運がない」「私はダメだ」など、日常的にネガティブで否定的言葉ばかり使用していると、そのとおりになっていきます。

 

つまり、アファメーションは、やり方によってマイナスにも作用してしまうのです。

 

夢を叶えるために、正しいアファメーションの方法をおこないましょう。

 

下記に、仕事以外でのさまざまなアファメーションの具体例を紹介します。

 

アファメーションをおこない成功された著名人のように、具体的な数値や例(年収や成功している自分像など)を文章に入れるとさらに効果的です。

 

また、肯定的な成功しているキーワードや願い、祈り、誓いなどを入れて自己洗脳しましょう。

 

アファメーションで大切なことは、脳や潜在意識にしっかりと正しいアファメーションを記憶させることです。

 

 

・私は、価値のある人間です

・私は、愛されています

・私は、豊かになっています

・私は、毎日幸せです

・私は、毎日楽しいです

・私は、とても輝いています

・私は、今日も元気で健康です

・私は、毎日ワクワクしています

・今日も、とても気持ちよく目覚めています

・今日は、何かとても良いことが起こる日です

・私は、今日も仕事がうまくいっています

・私は、何もかもうまくいっています(具体例を出してもいい)

・私は、全ての物事に感謝しています。ありがとう

・(自分や友人、恋人、家族、親に対して)ありがとうございます

 

 

これらのアファメーションを、自分でより具体的に違和感や抵抗がないものに変えてみましょう。

 

例えば、「私は金持ちです」というアファメーションを、「私は10億円持っていて、別荘やヨットを持って優雅に暮らしています」とより具体化してアファメーションします。

 

そして、その中から自分にマッチしたアファメーションを実行しましょう。

 

 

アファメーションのポイント

正しいアファメーションの方法は、すでに「夢が実現化している」とイメージして口に出していったり、心で唱えたり紙に書いたりすることがポイントです。

 

また、鏡に映っている自分に対して、アファメーションをおこなうことも有効な方法です。

 

そして、アファメーションをおこなうときには、現在進行形で口にしましょう。

 

例えば、「私は、すでに○○しています」のような形でアファメーションします。

 

先ほどの言葉に装飾を加えて、「私はすでに、10億円持っていて別荘やヨットを持って優雅に暮らしています」にすると、さらに効果的です。

 

どうしても断言することに抵抗を感じる人は、最初の段階では「私は、○○しつつあります」「○○になっている状態が続いています」でも構いません。

 

例えば、「私は、お金持ちになりつつあります」「私は、お金持ちになっている状態が続いています」という感じです。

 

だんだんと慣れてきたら、最初の形に戻して、自分がそのようになっている形でアファメーションをおこないましょう。

 

アファメーションをおこなう回数は、特に決まっていません。

 

むしろ、毎日時間が空いているときや時間を決めて、何度でも繰り返してアファメーションをおこなうことがポイントです。

 

何度も自分(脳)にいい聞かせることにより、自分に対して「自己洗脳」が入ります。

 

すると、夢が実現化している状態が当たり前になってくるため、そのとおりに変わっていきます。

 

最初は、照れくさかったり、今の自分と違って抵抗があったりするかもしれません。

 

しかし、何度もアファメーションをおこなっていると、その自分が当たり前になるため違和感も出てこなくなります。

 

また、アファメーションのポイントは、「本当に自分が思っている願い」についてアファメーションすることです。

 

自分が思ってもいないことをアファメーションしても、ピントがずれてしまうため、自分の行動や人生に変化が起こることはありません。

 

例えば、自分が総理大臣になりたいと本当に思っていない人が、「私は総理大臣になっている」とアファメーションしてもうまくいきません。

 

アファメーションは、本当に自分の心から思う願いに対して、リアルにアファメーションをおこなうことが重要です。

 

コーチングの創始者といわれるルー・タイス氏は、「変わることを自分に強いることはやめましょう。

 

自分が本当にそう望んでいないかぎり、無理に成長させようとしてはいけません」と述べられています。

 

自分が、本当の意味で自分らしく生きるためだけにアファメーションが有効になります。

 

心理学者で哲学者のウイリアム・ジェームズやウエイン・W・ダイアーは、「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」といいます。

 

この言葉は、アファメーションをおこない行動することで、自分の人生が変わることを如実に表しています。

 

 

アファメーションは有効な自己洗脳法

「洗脳(brainwashing)」とは、私たちがそれぞれ抱く主義や思想を、強制力を用いて根本的に改造することです。

 

日本語の洗脳は、英語の「brainwashing」を直訳したものです。英語の「brainwashing」は、中国語の「洗脳」の直訳です。

 

洗脳は、アメリカCIA(中央情報局、Central Intelligence Agency)が、朝鮮戦争の捕虜収容所でおこなわれた思想改造について報告書を提出したことがきっかけで作られた言葉です。

 

当時、中国で収容されたアメリカ兵士の捕虜が、収容所で共産主義を信奉するようになったことから生まれた言葉です。

 

こうした経緯から、洗脳というと聞こえが悪く感じます。

 

しかし、悪い状態の自分から、良い状態の自分に変えることができる洗脳なら問題ないといえます。

 

この洗脳方法のことを「自己洗脳」といいます。

 

自己洗脳は、自分(脳)に暗示をかけて、脳のプログラムを書き換える作業をおこなうことです。

 

今の自分は、自分が今まで育ってきた環境の中で作られた自分です。

 

それにより、自分の思考や主義、思想などが、自然に脳にインプットされています。

 

たとえそれが、本来の自分とは違うと思っていたとしてもです。その作られた自分を、私たちはなかなか変えることができません。

 

しかし、アファメーションという自己洗脳法をおこなうことにより、自分を変えることは可能です。

 

洗脳とは少し違いますが、二重人格や多重人格者の人の人格が変わると、形相や体格、口調、アザが浮き出るなどの心や身体の変化がみられます。

 

また、薬の治験で、ただのビタミン剤を「すごく効く薬」と聞いて飲むとすごく効き目が出ることがあります。

 

身体に悪い有害物質を含む毒薬を「身体にいい薬」と飲まされても、悪い反応が出なかったという研究報告もあります。

 

つまり、洗脳や思いこみにはとても強い力があり、私たちの心や身体に作用するということです。

 

そして、洗脳や思いこみに使用する言葉にも、とても強い力があります。

 

 

言葉の言い方を少し変えるだけでも、全く違った方向へ進みます。

 

下記のURLは、ユーチューブで流されている言葉の力の凄さを理解できる動画です。

 

この動画は、サングラスを掛けた女性が、盲目の男性が段ボールに書いた文字を少し変えただけで、カンパがどんどん集まるというものです。

 

この1分47秒という短い動画の映像には、夢を実現させるヒントが隠されています。

 

https://www.youtube.com/watch?v=HX5aRzXUzJo

 

この動画は、2000万回以上再生されているそうです。

 

女性がおこなったのは、「私は盲目です。助けてください。」という文章を「こんなにも素晴らしい日を、私は見ることが出来ません(It’s a beautiful day and I can’t see it.)」という文章に変えました。

 

少し文字を変えただけでも、人の心に作用してカンパが集まるなどの変化が生まれるのです。下記の動画も同じです。

 

https://www.youtube.com/watch?v=anEmnD7c2Qw

 

このように、有効な言葉は自分にも他人にも影響を与え、アファメーションに対してもとても役に立ちます。

 

一見、同じことをしているようでも、全く結果は違ってきます。

 

そして人々は、知らず知らずのうちに、否定形の言葉を使っています。

 

例えば、「私にはできない」「私はダメだ」「私はバカだ」「私には運がない」などのような言葉です。

 

こうした否定的な言葉でも、アファメーションとして適応してしまい、否定したとおりの自分になってしまうのです。

 

アファメーションで大切なことは、自分を肯定する言葉を使用しておこなうことです。

 

成功している人に共通していることは、自分を肯定しているアファメーションをおこなっていることです。

 

成功している人が、アファメーションをおこなっていないと思っていても、同じようなことを無意識におこなっていると考えられます。

 

こうした正しいアファメーションで脳や潜在意識へ働きかけることにより、夢を掴んだり何かで成功したりすることが可能になるのです。

 

大切なことは、自分を否定せずに、自分を信じて物事に取り組むことです。

 

アファメーションは、費用が全くかかりません。アファメーションを、やるかやらないかだけで、全く人生が変わってきます。

 

また、アファメーションをおこない、すぐに結果が出る人と出ない人がいます。

 

長い期間、否定的に物事を考えてきた人は、その状態が深く脳に記憶されているため、成功までに時間がかかります。

 

しかし、諦めずにアファメーションを実行していくことにより、必ず夢は実現化します。自分に合ったアファメーションにより、夢を実現しましょう。