あなたは、今現在の現状が心地よく、このまま安定した状態が生涯ずっと続けばいいと思っていませんか?

 

もし違っていて、「もっと何かで成功したい」と思っているなら、その状態を変える必要があります。

 

今の自分の状態を、心地よいと思っている領域(範囲)のことを「コンフォートゾーン(Comfort Zone)」といいます。

 

例えば、あなたの収入が年収500万円とします。

 

この年収の状態が心地よく、もし年収が1億円になると今までの自分と違うため、あまり居心地がいいと感じられない気がするかもしれません。

 

つまり、無意識の領域で、年収が500万円の状態が心地よいと自分で決めつけているのです。

 

これは、お金だけではなく、ギャンブルやお酒、タバコなどの趣味や嗜好品などの悪い習慣などにもいえることであり、その中から自分が抜け出そうと思ってもなかなか変えられない自分が存在しています。

 

逆に、成功している状態を、自分のコンフォートゾーンとして活躍している人もいます。

 

人間は、全ての物事を、自分のコンフォートゾーンの中でおこなっています。

 

しかし、もし自分が今の現状で満足していないのであれば、現状のコンフォートゾーンから抜け出さなければ成功は望めません。

 

今回は、コンフォートゾーンを抜け出して成功する方法について解説します。

 

コンフォートゾーンとは自分の安全なエリア

コンフォートゾーン(Comfort Zone)を直訳すると、「快適な領域」などの意味になります。

 

つまり、コンフォートゾーンとは、自分にとって安全で快適な範囲のことで、不安にならない行動範囲のことをさします。

 

コンフォートゾーンといっても、さまざまな範囲があります。

 

例えば、慣れた仕事や気の合った友人関係、生まれ育った土地、自分の趣味や嗜好、運動、テレビ、ラジオなどです。

 

その中での自分は、とても快適で不安やストレスを感じることはありません。

 

コンフォートゾーンの中では、一国一城の主なために安心しているわけです。

 

そのため、一歩コンフォートゾーンの外に出ると、不安が襲ってきます。

 

例えば、違う仕事や気の合わない友人、違う土地、自分に合わない趣味や嗜好品などです。

 

コンフォートゾーンといっても、広さの定義があるわけではありません。

 

コンフォートゾーンは、前述した状況などに対して、その状況を慣れてしまうために、その中から抜け出せない状態でいるのです。

 

しかし、コンフォートゾーンが広がれば、不安やストレスはなくなるのです。

 

 

コンフォートゾーンの外に出るポイント

コンフォートゾーンから一歩外に出ることにより、自分の安全なエリアが広がります。コンフォートゾーンを、一歩外に出たゾーンのことを「ラーニング(勉強)ゾーン」といいます。

 

ただし、なかなかその一歩を踏み出すことが難しいのが現状です。コンフォートゾーンから、一歩外のラーニングゾーンに出るには、少しずつ出ることが理想とされます。

 

人が、さまざまな物事に集中して作業できる環境とは、どのような状態でしょうか。

 

当然、コンフォートゾーンの安全なエリアにいる中で作業をおこなえば、効率よく作業がおこなえると思うでしょう。

 

しかし、コンフォートゾーンの少し外側に出た状態で作業することにより、実際の作業効率があがるのです。

 

なぜなら、コンフォートゾーンから少し外側に出た状態というのは適度の緊張感を持つために、より集中して作業をおこなうために効率や生産性が上がるのです。

 

例えば、仕事で考えてみましょう。

 

今おこなっている仕事は慣れているため、コンフォートゾーンの中にいる状態です。

 

その仕事の延長線上で、自分の仕事につながる仕事ならば、少しだけコンフォートゾーンの外側にいる状態になり効率が上がります。

 

例えば、パン屋を営業していて、業務拡張のために美味しいケーキを作るとします。

 

パンとケーキは違いますが、類似点はたくさんあります。

 

ところが、パン屋がいきなり不動産の営業でマンションを売るとなると、全く勝手が違うため生産性や作業効率が悪くなります。

 

コンフォートゾーンから、ラーニングゾーンをさらに超えたゾーンのことを「パニックゾーン」といいます。

 

コンフォートゾーンから、あまりにかけ離れたパニックゾーンに出ることにより、不安やストレスが大きくなりずぎて作業効率が一気に低下します。

 

これは、今現在の自分が持っている能力が、あまりにかけ離れたコンフォートゾーンの外側に進むことで、自分の能力を発揮できなくなるからです。

 

そのため、コンフォートゾーンの外に出るポイントは、少しずつコンフォートゾーンから出て作業することです。

 

 

コンフォートゾーンが成功につながる

自分のコンフォートゾーンが広がると、視野が広がるため自分の能力も上がります。

 

しかし、世の中には、なかなか一歩を踏み出せない人が多いようです。

 

少しだけコンフォートゾーンの外側に出ることにより、苦手意識が減って得意なことが増えるために自分の能力も向上します。

 

少しずつコンフォートゾーンの外側に出ることにより、何らかの不測の事態にあっても、余裕を持って対処することが可能になります。

 

長い間、コンフォートゾーンの内側にいると、何かの緊急事態にすぐ対応できず、おろおろしたり頭が真っ白になったりして何もできなくなります。

 

ところが、自分のコンフォートゾーンが拡大することにより、緊急事態があっても不安が起こりにくくなります。

 

コンフォートゾーン拡大により、自分でコントロールすることができるため、うまく物事に対応することが可能になります。

 

また、少しずつコンフォートゾーンの外側に出る作業に慣れてくると、その作業が当たり前のようになるため自分のコンフォートゾーンの拡大が一気に広がります。

 

この作業は、脳にも好影響を与えるため、抽象度を上げて気付きを得ることが可能になります。

 

 

コンフォートゾーン拡大(抜け出す)の方法

コンフォートゾーンを拡大(抜け出す)ことは可能です。

 

何らかの成功を収めるには、コンフォートゾーンから抜け出さなければいけません。

 

コンフォートゾーンから、いきなりパニックゾーンにいかないように、ラーニングゾーンで少しずつ作業を進めます。

 

また、自分が人間的に成長することをおこなうことが、コンフォートゾーン拡大のカギになります。

 

例えば、趣味などでバンジージャンプやスカイダイビング、ラフティングなど、危険さや恐怖感を味わいながらも、終わったあとの達成感を感じるスポーツなどおこなうことがお勧めです。

 

また、仕事でも達成感が得られるようなら、コンフォートゾーンを拡大することは可能です。

 

コンフォートゾーン拡大(抜け出す)について、一人の会社員を例にとって考えてみましょう。

 

例えば、業績の上がらない社員は、いつまでも自分の安全なエリアである守備範囲のコンフォートゾーン内にいます。

 

この会社員が、自分のコンフォートゾーンの拡大をおこなうには、いくつかのポイントが必要です。まず、業績を上げるための「期限と目標」を決めることです。

 

コンフォートゾーンを拡大するためには、最初に期限と目標を定めて、ゴール設定をおこなう必要があります。

 

自分で決めた期限と目標を意識して、イメージや宣言をおこなう「アファメーション」をおこないます。

 

例えば、「私は今月末までに車を10台販売しました。」とイメージしたり宣言したりします。

 

アファメーションは、ゴール達成のためにおこなう素晴らしいな方法です。

 

アファメーションを毎日繰り返しおこなうことにより、自分が何をすれば目標を達成できるか気付きを得られるため、コンフォートゾーンの拡大にもつながるのです。

 

ただし、あまりに急激なコンフォートゾーン拡大には問題があります。

 

例えば、「何としても車を10台売らなければいけない。」といった考え方や方法では、脳が受け付けずストレスとなり、逆に販売意欲が失せて作業効率が低下してしまいます。

 

「~しなければならない。」という方法は、脳は受け入れません。

 

アファメーションの方法は、自らが「~したい」と思うことがポイントです。

 

そのため、彼の販売達成目標は、2台~3台でも十分です。

 

大切なことは、少しずつ目標が達成されて、コンフォートゾーンが拡大できることです。

 

それができれば、初月に車を10台売ることができなくても、何ヶ月かあとに必ずコンフォートゾーン拡大とともに車を10台売ることができるようになります。

 

自分の業績がアップすれば、やる気と販売学習能力が向上し、達成感も得られます。

 

達成感が得られると、脳内快楽物質である「ドーパミン」が脳内に大量に出て、さらにやる気が起こります。

 

この現象は、脳科学的にも証明されていることです。

 

車が売れるか不安ですが、不安をコントロールできるくらいのラーニングゾーンの中で、仕事効率を上げて慣れることにより、コンフォートゾーン拡大につながることになります。

 

焦らずに、少しずつ確実にコンフォートゾーンを拡大していくことがポイントです。

 

 

コンフォートゾーン拡大が失敗したとき

コンフォートゾーンの拡大が失敗するのは、安易に拡大スピードを速めることが原因として挙げられます。

 

前述した会社員のアファメーション方法は間違ってはいません。

 

ただし、焦らずに少しずつ目標を達成することがポイントです。たとえ車を10台売れなかったとしても、自分を責めてはいけません。

 

逆に、車を10台売れなくても、「前よりも販売台数が伸びた。やった!」くらいで十分です。

 

もちろん、車を10台売れない原因には、さまざまなことがあるはずです。

 

これも、コンフォートゾーンを少しずつ拡大していくうちに、気付きを得て目標を達成することができます。

 

大切なことは、少しずつ販売実績をあげて、成功を積み重ねることです。

 

コンフォートゾーン拡大が失敗したときには、自分を責めるのではなく、販売過程で頑張った自分を誉めることが重要です。

 

それにより、ふたたびコンフォートゾーンを拡大することが可能になります。

 

多くの人は、コンフォートゾーンを知らずに人生を終えます。

 

居心地のいい自分のゾーンは、悪い習慣も含めてなかなか断ち切ることができません。

 

もし、自分を変えて成功したいと思うのなら、自分のコンフォートゾーンから一歩出て、ラーニングゾーンで仕事や人生を変えることにより自分の成功に近づくことが可能になります。