ある葬家のご主人から貴重な話しを伺えました。
65才で現役として事業をし、自分の意思だけで「やーめた」と言えない人、
もしくは引き際を考えておられる人、これから齢を重ねる人にも参考になる
話しだろうと思いますし、滅多に聞けないと思います。
僕の経験では、成功者から学ぶことは多くありませんし、真似はできません。
しかし挫折、失敗、疑問からの学びが圧倒的で、失敗した人達には共通点が
ありますから、その逆をやればいいと分かり易く、僕に関して言えば教師は
それほどいませんが、反面教師は沢山いてくれました。
事業を失敗した人はいくらでもいて、失敗を人のせいにする人も沢山います
けど、まだ現役でいられる年齢で引退、その後の生活を10年経験した方って
そうそういませんから、聞けたら非常に貴重な意見だと思いました。
現在72才ですが、62才の時、医者から余命宣告をされ、100数十名の社員を
率いる社長業から、一切手を引いたそうです。
余命宣告の内容は聞きませんが、今は普通に生活しているようです。
現職時代は仕事人間で日曜日以外は自宅で食事すらした事がない。
今の僕は自宅での食事は元旦だけ――、のような気がします。
これはチャンスだと思って聞いてみます。
僕「仕事から離れて10年、本音を聞かせて貰えませんか?」
「仕事を続けられるなら絶対に続けるべきだよ」キッパリ言い切りました
「今はただ生きてるだけ――、って感じだなぁ」
僕「仕事はいつまで続けるべきだと思いますか?」
「生涯現役が一番だと思う」
僕「仕事の引き際を考える基準みたいなものはなんでしょうか?」
「気力があるうちは辞めるべきではないよ」
「僕は気力が絞んじゃったからね」
僕「気力が萎える時って来るんですか?」
「うん、僕は余命宣告受けてから気力が無くなったけど、知り合いの人で」
「今も数百人の会社を率いてる80代の人もいるから、人それぞれだね」
この人曰く、現役時代は趣味も沢山あったそうですが、引退後は趣味もする
気が無くなったと言います。時間があるから――、そういうものでは無いの
かもしれませんね。
何度かブログでも触れてますが、引き際の問題はいつも心にあります。
されど代役がおりませんから、引く=閉鎖ですから、それはできません。
体力面では辛い事はあるし、回復までに時間が掛かる実感もあるし、血糖値
肝機能の数値は2か月に1度検査し、胃カメラは半年毎に癌の確認をしてる
現実ですが『気力』が萎えた経験はありません。
たった2人だから、全ての依頼を自分で行うしかありませんけど、もしかし
たら、それが気力を失わない鍵なのかもしれません。
いつも現場で家族と顔を合わせ、家族毎にアドバイスをし続けられてる事が
『まだまだ頑張らねば――、』の気力に繋がっているのかもしれません。
「代表、大丈夫ですか?」
「ストレッチャー持ち上げられますか?」
そんな風に言われた時が、引き際なんでしょう。
気力が萎えるまでは生涯現役――、どうもこれが最高の生き方のようです。
それと僕の年齢で、倒れ障害の残った方、痴呆になった方、亡くなった方
など沢山いらっしゃいますが、皆さん自分の好きでそうなった訳ではあり
ませんから、どんなに注意しても、どんなに拒んでも、そんな日はいつか
来るのですから、自ら線引きをする必要は無いのかもしれません。
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