今回の話し、金額の違いはあっても良くあるので、似たような感覚の方は、理由も
含め参考にされると良いでしょう。
突然の来館でインターフォンから、
「家族葬の事でお聞きしたい――」
千明が階下に降りて少し話を聞くと、事務所に戻ってきていう、
「一緒に話しを聞いて貰って良いですか――、」
待合所のテーブルに座って来館の目的を訪ねると、奥さんが癌で入院しており病院
からは、できるだけ院内にいてくださいと言われたらしく、もしもの時の事を考え
話しを聞かせて欲しいとのことでした。
いつものように一般葬儀社との違いを説明し、納得してから話しを進めます。
『できるだけ院内にいてください』
大学病院ですから敷地も、施設も大きいですが、いつどうなるか分からないと言わ
れいるのと一緒ですから奥さんの様子をお聞きすると、ご主人が思っているよりも
その時は早いような気がします。
「もしもの時はどうしようと思ってますか?」
パンフレットを広げ、直葬6.9万円からの話しをしますが、初めに家族葬の事をと
言われているので家族葬1について説明し、墓の有無についてもお尋ねします。
自分の実家、奥さんの実家にも墓はあるようですが、その墓に入れたい希望はなく
何か良い方法は――と考えてするようです。 その時ご主人から、
「葬式の費用は60万円用意してあるんですよ」
確かにうちなら60万円でなく最高31.9万円で宗教者読経、戒名も全て可能です。
でも、こんな風に話しました。
「あのね、存命中の今が葬儀中なんですよ。 病院に泊まり込んで過ごしながら、
奥さんとの別れを受け入れたか、受け入れようとしてるはずです。最後のときを
そばに居てくれる旦那がいるだけで奥さんは幸せです。 但し、仕事もできない
でしょうから金銭的な心配も出てきます――でしょ? 今あるお金を全部使って
しまったら、葬式後は何もできないし、自分だって食えないでしょ」
「あ、はい――、その通りですね」
「入院費の支払いもあるし、亡くなったら処置費、浴衣、死亡診断書などは保険が
効きませんから、それなりの出費がでます。更に生活だってあるんです。だから
ご主人が考えるのは『絶対に無理をしない事が最優先なんです』 それに葬儀は
今しているし、逝去されたらあとは温かく送ってあげれば良い思います。それは
宗教儀式をすることでなく、火葬だけでも良いんです」
「奥さんには、年老いた両親がいると言ってましたね。なら死後24時間は火葬が
できませんから、逢える安置にしてゆっくりお別れをさせてあげたらどう?・・
墓も考えてないようですから、僕が勧めるのは『ばっく60』です。
逢える安置にして火葬、散骨と一部手元供養で11万円+税の121.000円です」
「はい、それで良いと思います。来て良かったぁ――」
あんしん館をあとにして12時間後の午前2時30分逝去の一報が入りました。
病院に行くと高齢のご両親もいました。
あんしん館式場の祭壇前に納棺安置、末期の水をとり、線香を供えると昼間打合せ
してあった『逢える安置の、ぱっく60』で決まりました。
高齢のご両親だと黒の礼服を持って無い方も多いですから、
「黒の礼服が、お2人ともあれば着てくれば良いけど、もし無かったら買う必要は
無いから普段着で構いませんからね、その時は全員平服が良いよね」
「あ、そうですか、ならそうします」
今回の話しで言いたいのは、
『死後費用は葬式代だけじゃない。予想外の出費も含め思ってるより掛かります』
『いつも言うように、残る家族の生活ができなきゃ駄目です』
『仕事を休んでいたなら、仕事をしても収入は一か月後なんです』
『家族が本音で話してくれないと、最適なアドバイスはできないんです』
これが本音で相談と強調する理由であり、本音の話しに親身になって相談に乗って
くれる葬儀屋さんを探しておかないと、話すのが馬鹿らしくなるはずです。
そして、今回の最後に一言、
【故人は、故人の、という葬儀社より、家族の心配をしてくれる葬儀社を探せ】
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創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えてたか嘘のつけない自分日誌でもあります