奥さんが先に逝き、旦那さんが残されるケースが
続いており、終幕を迎えた奥さんは満66歳から
始まり72歳、71歳と女性としては早い終幕で
したが、全員が病気での逝去でした。

個人的な感覚では家事仕事をしてきた女性が残る
ぶんには、金銭面がクリアできれば比較的支障は
ありませんが、家事は一切してない旦那が残ると
その後の生活は非常に大変だろう予測は容易です。

一軒は娘達が同居してますが、2軒は自分だけと
年老いた母親を抱えた家庭で大変でしょう。

また2軒は在宅看護専門医に依頼した事で、家族
との別れについては納得できたようです。
が、一軒のご主人は数か月で4㎏痩せたと言い、
入会相談に来られた時とは別人の顔でした。

この辺りが非常に難しい部分だと感じます。

対象者の多くは病院より自宅で最期を迎えたいと
思うのは自然の感覚ですし、その為には夜中でも
来てくれる医師や看護師の人達の協力は絶対的な
安心感に繋がるし必須でしょう。

しかし、どんなに手厚い看護体制をとってくれた
としても24時間ではありません。
対象者は生きてる人間ですから、世話する家族も
24時間体制に近いものとなります。

自宅介護の課題点は以下のようになります。

》面倒を看る人は仕事が出来ず収入が減る
》対象者には昼夜関係なく様々な事が起る
》介護する家族が精神的に疲れ切ってしまう

いずれも解決方法としたら、自分だけでなく家族
全員とか、対象者の兄弟姉妹とか、少なくみても
数人は、自分と同じように動いてくれる協力者や
費用面を支えてくれる人の存在があって、初めて
成立するのが「自宅での介護」だと感じます。

これらの課題がすんなり解決する家族なら、問題
ありませんが、金銭面、労働面で無理をするしか
ない状況の場合は、早急に結論を出さないほうが
良いかもしれません。

また対象者の兄弟姉妹が、無責任な口出しをする
ケースも多いのは問題です。
金も労働力も出さず、口だけ出すのは無責任にも
ほどがある言動だと心すべきです。

更に最後まで温かく送れたら無後悔の葬儀となる
のは間違いありませんが、対象者が終幕を迎えた
あとも、残る家族の生活は続くし、誰も助けては
くれない現実も考慮しておくべきです。

今回掲載した3軒の葬式も、僕の立場はいつでも
同じ「残る家族の生活が守れる提案と施行」です。

少しでも家族の負担を減らし、尚且つ家族も会葬
された人達にも違和感の無い、できれば温もりが
感じられる葬式にするには人的戦術が主力です。

祭壇は最初から豪華に飾ってあるので、見た目は
どんな葬儀社にもひけはとりませんが、家族達が
気兼ねなく、泣いたり笑ったりし、親交のあった
人達も焼香だけで終わるのではなく、できるだけ
ゆっくりお別れができる葬式を設定し、その場の
雰囲気を温かくする話術を駆使して、前に出たり
後ろに下がったりしながらの葬式。

千明が言うように、誰にでもできる葬式ではあり
ませんが、自分にその能力があるうちは、全力で
家族に寄り添うつもりです。

初めての葬式から1.000軒以上の家族と協力して
葬式をしてきましたが、何軒やっても新たな課題、
初めての課題はあるものです。

今はマニュアル化された全てが同じ流れの葬式が
当り前ですが、個々に全て違う問題や課題がある
のが普通ですから、葬式も個々に全て違って当然
だし、それが出来るのは12年間、1.000軒以上
個々の家族目線で葬式してきた賜物でしょう。
 

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