葬儀後の請求書を見てアタフタしない為に、一番大事
なのは間違いなく『葬儀社選択』ですが、選択する際
評価基準として「葬儀内容」「料金」「施設」「評判」
「担当者の質」「葬儀社理念」など、いくつもの要因
に対する判断材料を比較、判断基準は家族の価値観で
異なるのが普通ですから、周囲の意見より家庭内での
判断を優先して考えるべきでしょう。

その最たる部分に「宗教観」があります。
厚い信仰を持っている方と、僕のような無信仰者では
根底から異なるからです。

ひとつだけ明言しておくと、葬式葬儀の総論で言えば
「葬儀に決まりはない」と思って間違いありません。
決まりがあるのは「特定の宗教観がある」からです。

また大別すると「仏式」「神式」「キリスト教式」で
全く違う葬式をするし、更に宗派が違えば内容も違う
のが普通ですから、世界には何百という葬式の形式が
あるわけです。だから決まりは無いと断言できます。

例えば「あんしんサポート葬儀定義」なら、葬儀とは
宗教儀式でなく、人が生きる上で築く最小単位である
「家族が家族との別れを受け入れる為に必要な時間」
と考えてますから、葬儀は死後でなく存命中から行わ
れるもので、数日で済む人もいれば、数年掛かる家族
だって居て当然なのです。

死んだら数日で心の整理ができるとは限りません。
何年も引きずる家族の多くは、生前受け入れる時間が
無かった人達なのを見ても分ります。

そう考えると、事故死や突然死、脳卒中など突然の死
よりは癌のような猶予期間のある死のほうが、互いに
受け入れたり、お別れはできるように思えます。

別れを受け入れるとは、ともに過ごした人生を振り返
ったり、感謝の気持ちを言動で伝えたり、やり残した
事をさせてあげたり、逢いたい人に合わせたりしてる
中で『あぁ、、もうすぐ永遠の別れの時が来るな』と
思える事ではないでしょうか。

愛しい家族との残り少ない時間を、無理の無い範囲で
精一杯過ごそうと思えた時が「葬儀」の終わりです。

これが形式に囚われず、たった一人だけのお葬式でも
大人数のお葬式でも、唯一共通する「葬儀」であると
1.000件以上の葬儀支援をしてきて思うのです。

終幕が訪れたら、故人と日頃交流の有った人達だけで
「ありがとう」「お疲れ様」「後の心配は要らないか
らね」と、誰かに気を遣うことなく、いつもの家族の
空気で静かに温かく送れたら「最高の葬式」だと思う。

死後に騒ぐ必要性を感じません。
個人的な主観ですが、家族が温かく送れたなと感じた
大きな葬儀は一度も経験した事がありません。
誰の為の葬儀だ? 何の為の葬儀だ? としか思えない。

世の中は宗教者の入った一般葬や家族葬を良しとする
傾向にありますが、施行してきた僕はそう思わない。

今回改めて書いた「葬儀」「葬式」と皆さんが経験を
した葬儀を、家族との別れとして冷静に比べて欲しい。

どちらが本来あるべき葬儀の形かと、考えるきっかけ
にはなるし、家族で話し合うきっかけにもなります。
その上で「我が家の葬儀」を決めれば良いでしょう。

あんしんサポートの考え方に同意され、支援対象地域
在住の家族なら、全て任せて安心ですが、それ以外の
方々は自分で最適な依頼先を探さねばなりません。

今回も含め次回以降に書く場面、場面の中で、ひとつ
ひとつ取上げる項目は、そんな目安にして貰えたらと
思っています。

 

  にほんブログ村 その他生活ブログ 葬儀・法事(個人)へ 
にほんブログ村 
誰もが終幕後の費用を心配する事なく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えてたか嘘のつけない自分日誌でもあります