会員さんの行きつけで、食事もできる喫茶店を経営して40年間
という70代の夫婦と友人女性が入会相談に来られた。
これを聞いただけで、ほぼ国民年金だけでの夫婦だと分る。
自宅は借家、墓は無いと聞き、なら「ぱっく60」一択と伝えた。

日本はサラリーマンには厚遇、個人事業者には薄遇のシステムで
個人事業者は厚生年金加入できず、国民年金一択しかない。
個人年金を掛けて増額を図るしかないでしょうけど、小さな商売
では年金の支払いが出来ない時だってある。

2019年現在、月額16.410円を40年間滞りなく支払った
人は満額の月額65.000が貰える計算ですから、夫婦満額なら
13万円の生活費となります。 ところが満額の人は殆どいない
というか僕の知る限りでは4万円台の人達が多い気がする。

問題は国民年金には遺族年金が無いことです。
遺族年金とは、年金額から国民年金を除いた厚生年金額の大よそ
3/4ですから10万円なら75.000円が遺族年金額です。

夫婦揃ってる時は何とか生活できても、片方が逝去したら生活が
出来なくなるのは必至です。

相談に来られた夫婦にとって、今の葬儀は全てが高額なはずです。
当たり前のことですが、僕の言う高額とは利用する家族にとって
高額という意味で、金額だけを捉えて高い安いではありません。
600万円の車を安いと思う人もいれば、50万円の車を高いと
思う人がいて当然だからです。

葬儀や宗教者謝礼も全く同じで、余裕の無い家族にとってはどち
らも高額なのです。 しかし葬儀社は「うちは人を沢山抱えてる」
とか「宗教者は布施30万円じゃないと食えない」と自分の都合
だけを主張していますから、僕は苦言を呈するのです。

家族から言わせれば「うちは5万円しか払えない」と同じ理屈に
なるはずですが、選択肢が無いからの泣き寝入りでした。
そこに一石を投じたのが、12年前の我々でしょう。

社会とは色々な職業の人達がいて初めて成立しています。
全員が公務員では社会として成立しません。
だからこそ誰でも選択肢はあって当然なはずですが、ありません。

この夫婦と話しを進めていると「ホッとしました」の言葉が出た
のを聞き、事前相談に来館してくれた目的は達成できました。

夫婦揃って元気な時、余命間もない時期、逝去後などで同じ夫婦
でも優先順位は変化するわけで、今の最優先は「死後費用の心配
だけはしなくて良いと安心できること」だからです。

少なくとも死後費用をいくら貯めれば良いかと考えずに済みます。
今回のケースで言えば税込108.000円でお迎えから始まって
遺骨の供養と処理まで全て完了すると分りホッとしたのでしょう。

この安心感の有る無しは、これからの人生に大きく影響します。
お金の心配不要な人は別として、不安がある人はせめて逝去後の
費用の心配だけはしなくて済む対策をされると良いでしょう。
僕が事前相談で第一の目的としているのは「心からの安心感」です。

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誰もが終幕後の費用を心配する事なく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
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