昨日27日は2件の葬儀を終え、明日は日曜日だから比較的電話少ないし、
のんびり散骨に行ってくるかと話しながら、時間のある時チョコチョコと
書いたFAQを5項目全て掲載、これでひと段落と思った矢先の搬送電話
「まだ休ませて貰えないのね・・・」ってゆーか、7月10数件の葬儀で
疲れてる自分に、やっぱ年齢的にも体力が落ちてるんだろうなと実感。

そんな現実に一般葬儀、菩提寺葬儀、逝去後突然の依頼は受けませんと、
断言し実施しているのは、結果的に見れば大正解なんだろうと感じます。

一般葬儀と逝去後依頼はすでに完全廃止、菩提寺葬儀は数年前までの入会
者のみ一度だけ受け、以降は受けないという流れですが、再入会できない
会員さんは少し戸惑いもあるようです。来年は菩提寺葬儀も完全廃止です。

入会相談や葬儀の時などに会員さん達がした質問や疑問などを、入会相談
用紙からひとつ、ひとつ拾いFAQを書きましたが、活動年数に比例して、
あんしんサポートの趣旨、理念、方針が明確になっているのが分ります。

設立当初は葬儀業界の右も左も分からず、依頼も無く、月に5件の葬儀を
すると聞けば「すげぇー、我々には夢のような話しだ」お手本にしようと
さえ思った頃は、来た依頼は県内なら全て受けてきました。

そのお蔭で、葬儀は地域毎に全てが違うと教えられたり、世の中には良い
人ばかりでは無い現実もあったり、本当に悲惨な人達がいる現実も知った
りと、葬儀する側だけでなく、依頼する家族側も含め、活動初期から総体
的に見られる流れだった事も、今の我々の礎になっています。

ただ、どんなに綺麗事を言っても経営が成り立たなければ、絵に描いた餅
でしかなく、我々はドンキホーテです。 

NPO法人設立から4年間、当時はまだ千明にとって適職か判断もできず、
何も任せられる状態で無かった事もあり言いませんでしたが、僕がやろう
している葬儀支援と事業存続との狭間で、信条や心が揺れる事は全くあり
ませんでしたが、健全な事業経営に向けて悩んだ時期です。

今にして思えば、年間で数える程度の施行数でしたから、当然食えるはず
なく、さりとて料金を値上げする気もなく、火葬支援パックが実現できる
方法論と、支援を可能にするには別の利益確保が必須と、早い段階で自覚
できた事が今に繋がっています。

このジレンマを痛烈に感じたのが事前相談でした。
当時の僕は別法人の社長ですから、僕自身は普通に食えるわけです。
相談に来てくれた人は、わずか数万円の年金だけで生活する人も多い。
色々くちにはしますが、自分が偽善にしか思えない・・・
そんな色々が重なって、当時の法人を閉鎖し事業は全て当時の社員に無償
提供する事で、僕自身が相談者と同じ立場に立てるし、内面的には千明と
同じ立場になりますから、本気で事業が存続できる手法を考えるしかない。

その結果として法人設立4年後から食える企業に生まれ変われたのです。
と、同時に信条をストレートに出せるようになった事で、口頭でもブログ
でも進む道を公然と言うようになっての12年目です。

FAQを書いて僕なりに思うのは・・・

》周囲全員が無理と言っても、本気で思い動けば実現できると分かった事

あんしんサポートの葬儀支援内容は、設立前から、設立数年まで、話した
全員から「そんな支援があれば助かる人達はいくらでもいるけど、実現は
絶対無理だよ」業界関係者は勿論、素人さん達にも言われ続けました。

僕自身でも「確かになぁ、難しいよなぁ」と思っていたのも事実です。
しかし「そんな支援があれば助かる人達はいくらでもいる」なら挑戦する
価値はあるし、やって駄目なら諦めれば良いだけの事、周囲の人達からは
「ほれみろ」と言われるだろうけど、そんなの全く気に成らねぇし・・・
言ってるだけで動かねぇ奴らより遥かにましだろうと思ってました。

あれから11年が過ぎ、12年目に入れたのは食えてるからです。
人の意見を聞くのは大切なことですが、あとは信念との比較でしょう。
信念が軽ければ失敗の道を歩むか、諦めるでしょうし、強ければ成功する
為の手段や手法を試し続ける・・・何事もその差じゃないかな。

》でも、だけど、はどんな事にも不要な「負」の発想である事

葬儀支援を続ける上で最大の壁は「料金設定」です。
僕と同じ発想をしても「食えない」「続けられない」と意味がないと思う
のでしょうか、それとも別の根拠があるのでしょうか!? 
僕には理解出来ない「10万円」前後の料金設定がとにかく多いです。

葬儀業界は24時間体制、労働基準法を加味して、うちの施行数で考えて
みると10名体制が普通、少し無理をして8名体制です。
全員役員なら話しは別ですが、一般社員がいればこの計算になります。
すると69.000円の直葬が169.000円まで跳ね上がります。
社員数が増える事で依頼数が比例して増えれば料金は抑えられます。
でも僕が経営指導してきた限り、社員数と売上は比例しません。

多分現在の2名体制が零細葬儀事業では、最高の生産性を上げられる人数
ではないでしょうか、6名体制にして3倍になる事もないし、2倍にさえ
ならない現実でしょうから生産性は下がり、経営難にも成り兼ねません。

逆に一人では家賃など固定費が重く圧し掛かります。

さて直葬10万円、この辺りの料金設定をする葬儀屋さんは、当然小さい
ですから、安くしたいけど食えないと困る・・・ってとこじゃないかな。

この10万円という金額、以前の理事さん達が何故か口を揃えて提唱した

料金なのですが、その根拠を聞くと「何となく」なんだそうです。
でも激戦区では、それほどのインパクトある料金では無いでしょう。


それに10万円の直葬パックは内容にもよるけど、さほどは儲からない。
結局「釣り餌企画」って事になり、追加、追加で高額にするか、もっと

高いパックを誘導商法で勧めるかじゃないかなぁ。

 

施行側はわずかに増えた料金に満足するけど、依頼者側は定価で無かった

クレーム的心情を持つから、人にはその点を強調する人もいる。

 

これを続けると、最初は利用者がいてチャンスだったのに、自分で自分の
首を真綿で絞め、少しづつ依頼数を減らす流れになる可能性がある。

もし現実となれば、どんな事業も一旦下がったものは簡単に上がりません。

正直なところ葬儀屋の友人も無いし、葬儀社勤務経験もないし、葬儀業界
で生きてはいますが、業界との関りは殆どないので、業界は良く知りませ
んし、業界を知る必要もありません。

僕が知るべきは依頼者の実情であったり、心情、希望、要望をいかにして
実現できるか、或いは近づけられるかだけ、なまじ業界と関わり過ぎると
したい事が出来なくなるマイナスのほうが強くなります。

しかし元々経営指導をしてきた人間ですから、このての話しは何度となく
見聞きしてきたことです。
もしこの現実が葬儀業界にもあるとしたら、その発端は「でも」「だけど」
なんです。「でも、食えなかったらこまるし・・・」みたいなね。

話しをしてれば、この感性を持った人物か否かはすぐに分かります。
僕は嫌いな人種だし、時間の無駄で長く話さないし、面倒くさいですけど
本来経営者になるべきタイプの人間ではないと思います。

今回のブログ、いつもパターンですが、何かを考え、実践し、結果に対し
ては正直に評価して駄目なものは駄目、良いものは良いと今後に活かす。

僕のレベルが低過ぎるのかもしれませんが経営者暦30年、いくつになろ
うと、何十年経営者をしようと、いつも学ぶことばかりでゴールは全くと
言っていいほど見えません。

 

  にほんブログ村 その他生活ブログ 葬儀・法事(個人)へ 
にほんブログ村 
誰もが終幕後の費用を心配する事なく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えてたか嘘のつけない自分日誌でもあります