うちは特別でしょうが、最初に「どんな葬儀を考えてるの」
から始まって、家族が思う葬儀パックをパンフレットで指す。
事前相談で聞いてた状況から考えて、僕もそうだと思えれば
そのままですが、無理してたり、不要だなぁと思えば、選択
理由を聞いた上で、変更理由も伝えると変更する事も多い。
変更の場合100%の確立で家族より安いパックとなる。
本日6月30日午前10時、自宅で遺骨を手元供養している
お婆ちゃんからの電話で七回忌法要について相談があった。
応対した千明はこんな風に言ってました。
「七回忌で、お坊さんを呼ばなくても良いですよ」
「家族全員で集まって線香を供えれば良いですよ」
「大切なのはお経でなく、みんなが思い出す事ですよ」
いつの間にか、僕が言うだろう内容を、会員さんに伝えてる
千明がいるのを改めて感じます。
》葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事・・・
》後に残る家族が笑顔で暮らす姿を見せる事が最高の供養
》死後費用の心配をせずに済む世の中にしたい
この考え方は葬儀の時だけでなく、何年経っても続くもので
すから、うちの会員さん達は迷うと電話で確認されます。
我々から「必要ないよ」と、その説明を受けると精神的にも
金銭的にも安心できるようですが、それで良いと思います。
友引明けの7月1日、あんしんサポート新年度の初日です。
3軒の葬儀をしますが、それでれの事情があります。
》天涯孤独のお婆ちゃん
本当に天涯孤独な人もいれば、親戚付き合いの無い天涯孤独
という人もいますが、独居老人600万人の現在では決して
珍しい葬儀ではありません。
自分が動けなくなったら、施設費用や入院費用、更に死後の
費用も心配しながら生きてる老人は沢山おられるでしょう。
施設、病院の費用は我々ではどうにもなりませんが、せめて
死後費用と死後対処の心配だけは軽減してあげられます。
》95歳の従姉の葬儀をする81歳のお爺ちゃん
生涯独身で生きた女性のようですが、1300万円もあった
預金、毎年増えるはずが証券会社から毎年引かれて半分程に
なったという。 本人は痴呆が入ってた為、解約手続きして
施設にお世話になったが、現在は残金20万円となる。
互助会に入っていたが、説明を聞くとその数倍の費用が掛る
と分って10万円の解約金を差し引かれ解約する。
従姉が住んでた借地の自宅取り壊しもせねば成らない。
紙面には書きませんが、その他にも費用の掛かる心配がある。
「余裕が無いから15万円の家族葬で良いでしょうか」と言
われたが69.000の直葬を勧めた。
この会員さんは、一族の最後の世話をする役割を持っている
のかと思えるような人で、今回で3回目の葬儀です。
僕のことも分かっているから「武井さんが言うならそれで」
と決まり、遺骨についても後日相談する事になってます。
》家族に負担を掛けないよう自身で予約に来たお母さん
以前ブログにも書いた記憶があり、娘さんと姉妹を引き連れ
これから緩和病棟に入院するからと、自身で完全委託を予約
して帰られた70代前半のお婆ちゃんです。
当時は何で完全委託なんだろ・・と思ったのを覚えてます。
ちょうど搬送している最中の逝去電話だった為、通常よりも
長く待たせてしまいましたが、指定先病院へお迎えに行くと、
予想してたより多くの人達が待機しておられました。
待ってた家族親族の人達を見て、自身で予約に来られた時の
ことと合わせると、完全委託を選択した理由が何となくです
けど分った気がします。
来館した時チラッとでしたが、娘さん自身も健康では無いと
思わせる発言があったり、子供さんもおられるようですし、
多分ですがリタイアされた配偶者もおられるようです。
自分の葬儀で残る家族に負担を掛けたくない。
私の事は良いから、自分達の生活を守って欲しい・・・
母であり、妻である母心であり、妻としての心配でしょう。
「完全委託」だから何もしなくて良いんだよって、明確に
しておく為に娘さんと姉妹を引き連れて来たのかぁ・・・
そういう意味での完全委託なのだろうと理解できました。
全国何処の誰でも色々事情を抱えて生きてるし、事情を抱え
たまま終幕を迎える人達は、決して少なく無いはずです。
それは対象者自身の事もあるし、残る家族の事もあります。
様々な事情を少しでも汲み取り、その時まで依頼者が安心を
して過ごせ、死後も安心させてあげられたらと思う。
全てを会員さんから聞く訳ではないし、時には僕の考え過ぎ
だったり、思い違いってこともあるでしょう。
でも常に会員さんの本音や、言葉の裏側にある心配や不安に
気付いてあげられる自分でありたいと思う。
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