ブログ2000回を前に葬儀支援を始めて11年間、僕の中に
ある素朴な疑問を整理してみたいと思います。
この数日の間に、我々が支援すべきと思える家族が2軒入会の
相談に来館されました。
1軒は余命わずかな母親の葬儀相談、自営でさほど収入が無く
悩んでたそうで、うちに辿り着く前に何人もの葬儀関係者との
話しをされたそようです。
誰かに紹介されたようで、寺は高いからと神主と散骨業者とが
来て話しをされたそうですが、葬儀社でもなく散骨業者は同行
してきた神主からも、胡散臭いと言われる人だったようです。
更に大手葬儀社の社員に知り合いがいて、相談したようですが
「うちでは決して安くないから」と、あんしんサポートに相談
してみたらどうかと言われての来館のようでした。
色々な話しをしましたが、入会した翌日に電話があり来館され
「今まで心配で寝られない日々だったのが、昨日はぐっすりと
眠ることができました」と、お菓子を持って来られたそうです。
もう一軒は公営住宅に住んでる方が一度来館され、あんしんサ
ポートに相談しようと思って、Googleで検索をしたら、
「閉館」の赤文字があって驚いて確かめに来たと、若い男性が
きた翌日、母親と親子で来館されての相談でした。
確認に来てくれたお蔭で「閉館」表示が分かり、すぐに訂正が
できたのでラッキーでした。 多分NPO法人を閉鎖した事で
事業も閉鎖と間違えたのでしょう。
父親が何年も癌で患って入院しており、生活に余裕が無いのと
対象者の兄弟が喧しいので、どうしたら良いかとの相談です。
具体的な内容は避けますが「心が決まりました。安心しました」
と親子揃って笑顔で帰られました。
財布事情に余裕が無いからこそ、個々それぞれに問題を抱えて
いるのが現実ですから、単純に葬儀パックを勧めれば済む問題
ではないのです。 1軒、1軒の抱える諸問題をひとつひとつ
解決しなければ意味がありません。
支援とは単に低料金の葬儀を提供する事ではありません。
この辺の感覚、普通の葬儀社仕事ではあり得ませんから、理解
できないのは間違いありませんが、これが出来なければ支援は
できないと言っても過言ではないのです。
この現実は群馬県だけの問題ではありません。
全国の全県、全市町村にいくらでもあることです。
本来なら葬儀社でなく公的な立場が、対象者の状況や現実等に
沿って「家族目線」で行うべきですが現実はありません。
まぁ、実際の葬儀施行や、その後の事も含め自分達では出来な
いのですから、葬儀支援は出来なくて当然かもしれません。
でも自治会レベルなら出来ると思うのですが・・・
自治会の役員や民生委員を、金銭的にも時間的にも余裕のある
人達が名誉職と考えて行ってる限りは難しいでしょう。
前回ブログで書いたように、自分に余裕があったら人は困った
人達と同じ土俵には立てないからです。 その意味では自治会
とか民生委員は、余裕の無い人達の立場に立てる人が望ましい
のは理解できるでしょう。
何処かの自治会や包括支援センター等が行動を起こし、それが
良い結果に繋がるようなら全国で真似もするでしょうし、全国
の自治会や包括支援センターが繋がれます。
その為に必要なスキルやノウハウはいくらでも提供します。
明日は我が身・・・地元の人達を助けに立ち上がる自治会等は
ないのでしょうか、勿論、自治会などでなくても地域の人達が
葬儀の心配をせずに済む事に意義があると考えるなら、まずは
その感覚だけで充分です。
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