あんしんサポートの日常業務の中でも、対応が辛いひとつに
あと3か月など「最終宣告」を受けた後での相談があります。
最終宣告後の最終打合せが27日は珍しく2軒続きました。
1軒目は気丈にも自分の死後の始末を、子供と自分の姉妹を
引き連れて71歳になる女性が来館されました。
「その時が来たら〇〇病院の緩和ケアに迎えにきてください」
「火葬して全て散骨して貰って何も残さず逝きたい」
マスクはしてますが、笑顔で語る女性を見て『強いなぁ』と
思いながら、僕の感覚を伝えます
「余命宣告は当てにならず、今日明日と言われ3年生きた」
「人もいるし、まだまだと言われて、その日にお迎えに行く」
「人もいるのが現実だから、こればかりは分からないよ」
すると「もう余命宣告から4年生きたんですよ」
「受け入れは大変だったけど・・・」と小さな声で言う。
なるほどなぁ、そんな時間を過ごしてきた結果なんだ・・・
「そっかぁ、なら、僕から伝えられるのは・・・」
「まず1日1日を大事に生きることだけど、小さな楽しみを」
「見つけながらと、行きたい所があったら行こうよ」
「食べたい物があったら食べようよ」
「それと、写真より動画を撮っておこうよ」
「動画なら声も残せるからね」
そこから、いつものように「供養とは、最高の供養とは」や
娘としてすべきことなど話しをしました。
また、元気に話してるけど、心の中では葛藤があって当然と
周囲が理解してあげる事など、対象者が自分では話し難いと
思えることも娘さんには伝えました。
全ての打ち合わせが済んで、帰り間際に僕から言った言葉は
「じゃあ、あと3年頑張ろうね!」と笑顔で言うと、彼女は
「了解!」と笑顔で答えてくれました。
それを聞いた時『あーこの人は本当に受け入れてるんだ』と
思えました。 途中、若干涙目にはなりましたが、涙を流す
こともなく、終始笑顔で話してくれたのが印象的でした。
午後から来館した家族が最初に言ったのは
「うちの主人は代表の講演会があれば毎回聞きに行ってた」
「人で、あの人に任せておけば間違いない」
「俺にもしもの事があったら、あんしんサポートに行って」
「代表の言う通りにすれば間違いない」
食事がとれなくなった今でも、そう言ってるそうです。
》菊は嫌いだから薔薇の花を入れてくれ
》線香は嫌いだから線香は供えるな
》家族だけで送ってくれたらいい
》赤城山の向こうへの散骨だから配偶者をみていられる
》何も残さず全て散骨してくれたら空に還れる
菊は嫌い薔薇がいい、線香は嫌い・・・
なんだか僕の親父みたいな事を言う人だなぁ・・・
葬儀は宗教儀式でなく、家族との別れである事だと同感した
方なのでしょう。 家族から聞かされた対象者の希望は必ず
叶えてあげたいと思います。
今も病と戦っている対象者ですが、この家族の話しを聞いて、
もしもの時が来ても、全て任せれば安心・・・
対象者にとって信頼に足る者と感じて貰えてる事が、僕には
最高の賛辞であり、同じくらい責任感も感じます。
「誰もが死後費用の心配をせず生きられる世の中にしたい」
「死後の不安を考える事なく、余命を過ごして欲しい」
そんな思いだけは、しっかり伝わっていると分かりました。
我々の仕事は、一人の人生の最後を最善の方法で、締め括り
あとに残る家族の生活が守れて、最後まで温かい心で送れる
葬儀を企画、立案、施行することが仕事です。
表面的な作られた顔や、流れ作業や、利益優先でなく、また
宗教者の生活を守る葬儀でもなく、何処までも対象者家族の
「心」と「生活」が守れる葬儀・・・
この思いと実現だけは、今度も貫きたいと改めて思いました。
それから数時間後、午後9時30分病院への搬送依頼でした。
安置後の相談で、菩提寺での葬儀をしたいと言う事でしたが
ならば、うちでは受けないからと葬儀社を紹介しました。
》あんしんサポートの葬儀費用は最高で219.000円
》今回の菩提寺布施は600.000円
我々は寺の収入確保の為に葬儀しているのではありません。
料金値上げをしたくないと人も増やさず、10年間で3日間
だけの休日で、24時間体制で自分の命を削って葬儀支援を
しているのは、全て余裕の無い家族の生活が守れる葬儀施行
する為ですから、今回は受けるべき葬儀ではありません。
金銭的な余裕が無かったり、我々の考え方に賛同する家族は
遠慮なく入会相談されたら良いですが、葬儀費用は抑えたい
けど、寺の布施は仕方ないと思うなら、来館しても受けませ
んから来館無用です。 葬儀社はいくらでもあるしね。
寺より葬儀社のほうが費用も掛かるし大変です。
寺より葬儀社費用のほうが高くて当然です。
今回は1日で両極端なできごとがありました。
葬儀屋と支援センターの違いが分かる1日でもありました。
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