先日葬儀された故人は温泉に沈んでから10日後の逝去、
娘さんはスキー、お父さんは温泉に入って待つ、何とも
微笑ましい光景が浮かんでくる話しです。
温泉に入ってたお父さんに、何があったか分りませんが
温泉に沈んでいた所を3人に引き上げられて、救急車で
病院に運ばれる途中で気づいたそうです。
水を飲んで酸素濃度80%と言われたそうですが、その後
普通に会話をし、連絡を受け親戚達が来た時は思ってた
より元気な印象で回復すると思ったそうです。
4年前、奥さんの葬儀も当方でされた方で、当時よりも
かなり体重が増えてる印象でした。
配偶者の死で体調管理のタガが外れたのでしょう。
娘二人は嫁いで4年前から独り住まいでしたが、次女は
地元にいるため、色々な場所に連れて行くと言うよりも
着いてくる父親だったようです。
配偶者を亡くしてからは、時々奥さん手作りのベストを
着てたそうですが、それは寂しい時なのだそうです。
事故から10日後の早朝、心肺停止、84才の終幕でした。
次女は搬送途中も後悔の言葉をくちにしていました。
葬儀後、まだ家族親族が椅子に座っている時間を利用し
こんな話しをしました。
お父さんが亡くなった経緯と、僕の客観的な意見です。
》4年前に妻を亡くし寂しい日々を過ごしてたこと
(手作りのベストを着ていた話)
》温泉に沈んだ後、何日も普通に会話ができた不思議
》もし84才から10年間存命した場合の人生
》嫁いだ娘が、あちこち連れて行くのは簡単でないこと
そして、僕が話したのは・・・
嫁いだ娘が、親をあちこちに連れて行くのは簡単でなく
誰にでも出来る事ではありません。
お父さんは感謝こそすれ、後悔などしてないでしょう。
お父さんが時々ベストを着て、寂しい姿を見せていたと
聞いたとき、先に逝ったお母さんが「お父さん・・もう
頑張らなくていいからおいで」と呼びに来たと思った。
でも突然だと皆が驚くし、2月だから温泉を利用しての
事故、1週間はお別れの時間として普通に話せる状態を
過ごしてからの逝去なら、娘達も別れを受入れられる。
それと皆さんにも冷静に考えて欲しいことがる。
事故死だから驚くし、なんで?とも思うでしょうが・・
現状で長生きしたら、本当に幸せな時間でしょうか・・・
それと自殺以外は病死、事故死も含め、それが寿命なの
だと思うし、今回は事故死ではあるけど「ピンコロの死」
のように思えてならない。
この他「供養とは」「葬儀は死後に始まるものではない」
などの話しを20分ほどしました。
帰りに何人もが「いい話しを聞かせて頂きました。」と
言って帰られましたが、僕の目的は娘を守る事でもあり、
自分を責める必要の無い事を伝える為でした。
今回の話しはいつも行われる葬儀と少し違います。
しかし、このケースで一番大事なのは、これから生きて
いく娘さんが笑顔で生きられる手助けをする事です。
自分を責めることなく、これからの人生も生きていける
よう、心無い言葉が発せられる前に伝えたかったのです。
それでも後悔は残るでしょう。
何度も何度も思い出すでしょう。
でも、思い出すことが供養だと思い、心から笑顔になる
時まで、彼女の家族が支えてくれるでしょう。
あんしんサポートは「残る家族の生活を守る事が仕事」
葬儀はその為の手段だと、いつも書いています。
今回の葬儀は、その典型のような葬儀だと思えます。
追伸として・・・
葬儀後の娘達家族と話しをすると「お母さんの時よりも
温かく送れた気がします」と全員が笑顔でした。
次女はこんな風に言ってました。
「皆の前であんな風に言って貰えて嬉しいです」
「私のしてきた事は間違って無かったんだと思えました」
勿論、誰1人として彼女を責める事はありませんでした。
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