企画とはキャンペーンだけの事ではありません。
企画の根底は時代の先を読んで打ち出すものです。

人の事をごちゃごちゃ言う気はありませんが、葬儀屋さん
チラシを見ると『これじゃ、なーんもわからねぇよ』って
思う事ばかりです。

例えば、よくあるのは『安置』です。
何日でも無料なら問題ありませんが、施設安置で日数不問
などあり得ません。パックに含まれる安置日数があります。
仮に2日間が含まれるパックで考えてみましょう。

・2月19日午後9時の死亡診断10時搬送だとします。
・死亡後24時間は法律で火葬できません。
・最短の火葬時間は20日午後9時1分以降です。
・午後9時の火葬などありません
・通常21日朝一番の火葬が最短となります

皆さんは、これを何日の安置だと思いますか?
安置には計算方法が2種類存在します。

1)午前零時で1日を起算すれば3日間の安置です。
2)24時間毎に1日の計算なら2日間の安置です。

(1)なら1日分は加算され数万円の加算もあるわけです。
ちなみに、あんしんサポートは24時間単位の明記です。

企画うんぬん以前の問題、利用者が正確に理解できる表記
すらできないのに、企画どころじゃねぇだろ!?

以前、経営指導をしている頃、まぁ多くの経営者が聞いて
くることがありました「入り易い店にしたいんですけど」
この質問は全ての商店主が考える問題のようです。

皆さんなら、どう答えますか? チッ、チッ、チッ・・・
制限時間です・・・回答をどうぞ

僕の答えを記します。

『入りやすい店とは』→『出やすい店です』

何も買わなくても、気兼ねなく出られる店なら入り易い。
入った途端、店員がまとわりつけば入り難い店です。
あとは開放的な店のほうが入り易いのも分るでしょう。

出入りは自由に出来て、必要な時は店員に聞ける店ならば
店に入ってみようと思う人は増えます。
店員が必要ならボタンを押して貰っても良いでしょう。

お客を待つ商店ばかりで無くセールスの人も多いでしょう。
先日ブログで、サラリーマン時代、売上は一般セールスの
3倍あったと書きました。
その詳細を書くと、少なくとも2回分ほどになるでしょう
から、今回は書きませんが見出しだけ書いておきます。

『一般営業と逆の発想』
・多くのセースルがとる行動と真逆の行動をとってました。
・頭を下げるのは嫌い、下げずに済む方法をとってました。

『顧客が望む事は全てスキルとして備えました』
・なぜか商人が一番苦手なのは経理です
・後に続く企画、日常に合わせた企画が基本です

さて、本題である企画の立て方についてです。
葬儀でピンポイト企画はありません。
新盆はありますが、基本の葬儀企画に絞ります。

》まずは時代背景と流れと近未来予測をします
》対象者を明確にし対象者の生活水準が料金の目安です
》対象者の不安や心配、要望や願望を明らかにします

以上が企画立案する全ての根底になります。
以上を踏まえ、葬儀に絞った武井の考え方です。

》時代背景と流れと近未来予測
1.2030年代、団塊世代の終幕期で過去最高の葬儀数
2.年金減額、老人世帯、独居老人は生活がやっとの時代
3.されど核家族化は解消されないだろう
4.生活保護者は増え続けることになるだろう

》対象者と生活水準
5.収入は無いのに生活保護が受給できない人が最優先
6.老人世帯、独居老人、金銭的弱者
7.医療費、施設費の滞納者も増え続ける

》対象者の不安や心配、要望や願望
8.年金だけでは医療、施設の支払ができない不安
9.死後費用の心配(特に老人世帯で残る配偶者は不安)
10.せめて死後費用の心配だけでもせずに済んだら・・・

以上から、あんしんサポートの基本理念が生れてるわけで
すから、何年経とうがブレるはずが無いんです。



この時点で企画の7割は出来上がっていると思う。 
基本理念に変化が無ければ、この先は何年経とうが全ての
発想が、この理念からの企画になるだけのことです。
うちの各パックを設定した理由を考えれば分ります。

上記、1.~10.は当然詳細があります。
例えば《3.されど核家族化は解消されないだろう》とは、
団塊ジュニアは自立できない人が多い世代と感じる。

個々で様々な理由はあるでしょうが、団塊世代は食わねば
兄弟姉妹に取られて食えない時代を、生き抜いてきた人達
ですから色んな意味で強い人が多く、親の面倒を看ながら
子供達に自分達と同じ思いはさせたくないと、踏ん張った
事が、子供達の自立心を育めなかったように思える。

その世代に限らず、親と一緒に住みたくないし、自分達の
生活で手一杯、だから親は自分で自分のことをして欲しい、
中には30代も40代になっても親掛かりさえいるだろう。
これが《3.されど核家族化は解消されないだろう》です。

》未来予測から、何をすべきか、何が必要かを考える
(5.老人世帯、独居老人、金銭的弱者が中心)

・公営住宅はエレベーターも無く安価な安置施設
・遺体は運べない借家も安価な安置施設
・国保葬祭費5万円に極力近づける料金の葬儀
・金の掛る墓は不要、墓の無い人達の遺骨処理と供養
・独居老人でも安心して終幕を迎えられる葬儀

これらを形にしたのが、あんしんサポート各パックです。

何処かで企画を立てる必要に迫られた時は、近未来予測と
利用対象者が求めるものと、現行の課題等を考慮した上で
企画されたものは、少なくとも数年~10年以上は継続の
できるものだと覚えておかれると良いと思います。


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