昨日は朝一の火葬後、粉骨を済ませ、午前11時30分
たった一人でしたが散骨に出発しました。
今年は紅葉が一番綺麗な時期に散骨に行けなかった為、
今年の紅葉は最後と思ったからでしたが、案の定、昨年
とは違い写真のように晩秋の様相でした。
散骨後は、少量の粉骨を専用容器に入れ、山道を走って
国道122号線から大間々という町に出ます。
大間々には露店のような八百屋さんがあって、この時期
には焼き芋が売ってます。
ホクホクとしっとりが売ってますが、2人ともしっとり
好きで、小ぶりですが1本100円、玉ねぎ1山、茄子
1袋と、手作りの白菜漬けを買って1.000円だったそう
ですが、そこから20キロほど先の永代供養墓まで行って
納骨を済ませる途中、搬送の連絡が入ってきた。
1時間30分のお迎え時間を電話で伝え、納骨が済むと
前橋あんしん館まで戻り、すぐに搬送へと向かう。
総合病院の緩和ケアから、あんしん館に搬送してご安置、
家族の到着を待って線香を供え、最終打合せに入る。
いつものように、独居老人となるお婆さんの生活が大事
だと言うが、最初は県外にある寺の墓に入れたいと言う。
気持ちは分るが、この先墓守不在になるのは必至です。
お婆さんは「私がいます」と言いましたが、子供である
娘二人は結婚して墓守はしないと判明。
そこで、これから先の生活の話しをする。
国民年金だけで一人の生活、施設に入るかもしれない。
入院生活があるかもしれない、その時はどうするの?
最終的な提案は・・・
》今回の葬儀は全てこちらで済ませる
(家族葬199.000円・戒名、読経付きを勧める)
》墓閉じ費用、遺骨供養処理費用を見積もる
》落ち着いたら墓閉じを前提に寺に伝える
寺からは戒名は付けて送ると言われてるそうでしたが、
戒名代は50万円を下りません。
その金額で墓閉じと、遺骨処理費用は出ませんが、納骨
してある遺骨4体は20万円で散骨、一部永代供養墓に
入れますから、うちの葬儀費用が飲食い、返礼品全てを
合せても30万円で済むはず、戒名だけで50万円なら
その差額で遺骨4体の費用は出ることになります。
とりあえず都内の業者で見積りして貰い、高額過ぎると
判断したら、うちの石屋さんを通して、低費用で可能な
石屋探しをして貰うことにしました。
もし今回の故人を寺墓所に納骨したら、間違いなく次の
配偶者も納骨せざせるを得ません。
そうなったら、母親の逝去で高額な布施を払い、墓守が
不在になるから納骨でなく、永代供養墓に納骨するよう
勧められるのも必然、となれば一人50万円だとしても
250万円+母親の戒名で50万円+前橋で行う葬儀の
費用+墓閉じ費用ですから、最低でも400万円以上の
費用は必至、全て娘達が負担する事なるはずです。
この家族の場合、今回の葬儀で墓閉じの判断をしないと
後日400万円以上の出費が分かりきっています。
ひとつ、ひとつ、順を追って説明すると、初めに娘達が
それは大変と気付き、母親の説得に回ります。
最終的には、これから自分の生活、自分の死後は娘達が
大きな負担を抱える事になり、これが無縁墓が増えてる
原因のひとつだと伝える。
まだ70代前半ですから、あと20年の人生があったと
しても不思議ではなく、80代の10年後、更に人生が
閉じるときまで、自分の事は自分でできる保証もなく、
浅い考えでした今の無理が、先々までずっと尾を引くと
噛み砕いて説明すると納得したようです。
墓閉じには逃してはならないタイミングがあります。
今回書いたように、先々の事を冷静に客観的に考えれば
いつ頃、どんな費用が、どのくらい掛るかも分ります。
残る自分の人生を、少しでも豊かに、謳歌できるように
じっくり事前に考えることが大事です。
いつもり事ながら、葬儀の話しは、ほんの10分あるか
ないか・・・それ以外の数時間は全て残る家族の生活を
守りながら、何ができるか、どうすれば良いかです。
改めて思う・・・やっば葬儀屋じゃねぇな・・・・
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