葬儀支援に拘り続けると、当然対象者は限定されます。
あんしん館道路沿いには、縦2m×横3mの懸垂幕が
3枚貼ってあり、2枚は料金が明確に書いてあります。
利用するのは安いほうが良いけど、親戚の人達に安い
葬儀をしたと思われるのはちょっと・・・ って人は
いるでしょう。 その気持ちは分ります。
しかし、あえて公然と料金を出す事で、信憑性を上げ
ているのが狙いでもあり、料金を明確に提示する事で
あんしんサポートが必要な人達に我々の存在を知って
欲しい意図もあります。
もし嘘つき料金だったら、すぐに悪評がたつでしょう。
でも本当なら、好評に変わってくれるはずです。
それが大きな懸垂幕を貼ってる理由です。
それと、我々が日々行う葬儀は100万円が当たり前に
なったら69.000円の葬儀など、馬鹿らしく感じても
不思議ではないし、人の感覚とはそういうものです。
収入によって人の感覚は変ると前回書いた通りです。
また利用者目線で見れば、数百万円の葬儀をしている
横で火葬だけの葬儀をする自分達が、惨めに感じたり
情なく感じたりするのも普通の感覚です。
あんしんサポートが一般葬を受けなくなり、菩提寺の
葬儀を受けなくなったのも、その大半は利用者心理を
前提にした理由もあるのです。
あ、但し一般葬や菩提寺利用については、入会した時
には、そんな事ひとつも聞いてない会員もいます。
ですから以前から入会されている方々で、入会時点で
一般葬希望・菩提寺利用と聞かされている方は、当然
入会時の条件で会員葬儀をお受けしますから、ご安心
頂きたいと思います。
一般葬がメニューから消えたのは昨年から、菩提寺に
依頼して、あんしん館での葬儀は受けないと決まった
のは今年の夏からで、これらの条件で来館された方は
現在は入会を受けておりません。
話しを利用者家族に戻します。
事前相談で見せてくれた安堵の笑顔を、最後まで続け
られる支援センターでありたいのです。
これが葬儀支援センターの『心』の部分です。
しかし現実の部分では相反する事が多いのは、大抵の
人達には言わずとも分かることでしょう。
元々の料金設定を見ても、やっていけるのか!?
と思われるし、実際の利益もさほどありません。
なのに、尚且つ上記の利用者の心の部分を最優先させ
対象者を絞り込むのは、一歩間違えれば自殺行為にも
なるであろう事は、こんな僕でも重々承知です。
僕自身の言葉ですが・・・
『人は執着を捨てれば楽に生きられる』があります。
今、書いてる事は全て『執着』と言えます。
大義名分という執着を実行し続けるのは、自分の言葉
通り大変だと実感します。
しかし葬儀の仕事を始めた初志が『葬儀屋がしたい』
でもなく『儲けたい』でもありません。
》死後費用の心配をしながら生きてる人達がいる
》人の死を霊感商法で儲けの種にする人達がいる
》葬儀費用の事で仲違いした兄弟姉妹は沢山いる
》葬儀費用のローン支払いで仕事を始める人がいる
》病院、施設で散財した後に追い打ちを掛ける葬儀
こんな現実を知り、あんしんサポートがこんな人達の
駆け込み寺になれたら良いと思ったのが初志なのです。
確かNHKの動画の中でも言った記憶があります。
だから僕にとっては、普通の葬儀屋の経営では続ける
意味がないのです。
仕事に対する考え方は色々ですが、僕の人生に於いて
一番長いのが仕事の時間です。
勿論、収入も大事ですが、それ以上に遣り甲斐や生き
甲斐、そして誇りを持てる事が大事です。
周囲からどう見えるか分りませんが、この10年間の
自分達の活動や生き方は、遣り甲斐、生き甲斐、誇り
全てを持って堂々と胸を張って生きてきました。
64年の人生で仕事面では最高に充実した期間でした。
できるなら生涯この人生を貫きたいのです。
これが葬儀支援に拘り続ける理由、その先にあるのが
衰退なのか、存続なのかは神のみぞ知るです。
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創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えてたか嘘のつけない自分日誌でもあります