先月末に掲載した40代の男性が事故後18日間頑張って
亡くなり、一昨日15日、友人とのお別れ会でした。

大黒柱的存在だった息子の死で、奥さんと息子と両親の
生活が突然、お先真っ暗になったのは分っていただけに、
抑えるよう伝えるつもりでした。

入院後、医師から今日明日と言われ、あんしん館に来て
くれた際、今年1月お婆ちゃんの葬儀をした事もあって
全てお任せしたいということになりました。

お母さんは病室に毎日見舞いに来てくれた中学生からの
友達と最後のお別れをさせてあげたいと言う・・・

宗教者を呼べば、費用は掛るし、清めの料理を準備する
ことになるし、今の段階では新聞掲載し難い事もあるし
香典が計算ができない中での見切り発車は、赤字葬儀の
可能性もあります。

今回の葬儀で僕の中にある主目的は・・・

『家族の出費ゼロ、できれば最大50万円残してあげる』

そこで最も難しい葬儀の選択をしました。
宗教者は無く、特別何をする訳でもなく1時間半を使う
お別れ会葬儀、葬儀では最も難しい葬儀への挑戦です。
幸い過去に数回施行している事、先月キリスト教の葬儀
経験をして間もない事もあっての決定です。

病院から自宅に安置、午後式の朝まで1日半は、家族や
親族で送る時間とし、お別れ会では賑やかに送ってあげ
たいと言う友人達主体にしようと考えました。

90kg近い体重であり、自宅への運び入れに友人を呼んで
貰い、安置後に友人達と打合せです。

当日午前11時自宅に伺い、家族親族での納棺を済ませ
霊柩車で自宅出棺、斎場に入ると式場祭壇をカーテンで
隠しお別れ会のセッティングを済ませる。

午後12時45分頃には訃報を聞いた友人、知人で結構な
人数が集まってきた為、家族親族から焼香、生花を棺に
入れてお別れの儀をスタートさせた。

ところが家族親族、続いて友人知人と生花を入れ終わる
頃に時計を見ると、まだ午後1時前・・・
さて、どうするか、、時間が余ってしょうがないか・・

すると友人達から普段の葬儀と流れが違い、焼香された
人達がどうして良いか分らない様子だと聞かされた。
すぐに待合室に行き、今回の葬儀までの簡単な流れ等と
今回の葬儀の趣旨を話すと、理解してくれたようです。

その後は花で一杯になった棺の中に、友人達が用意して
くれた『大量の唐揚げ』『フライドポテト』『Bigチョコ
レート』『パンや菓子類』更には、いつも飲んでた処の
『蟹味噌』を甥や姪の子供達と笑いながら、騒ぎながら
棺に入れたり、吸ってたタバコを加えさせたりしながら、
また友人達と一緒に出掛けた数々の海外旅行写真も掲示
したことで、あちこちで盛り上がった時間となった。

気付けばすでに午後2時を回り出棺の準備に入る。
最期は棺の近くに集まって貰いいくつか話しをする。
『供養とは、最高の供養とは』
『収骨は出来れば手で入れたいもの』
『葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事』
『大黒柱にとって残る家族の笑顔が最高の供養』等々の
話しを10数分した後、棺を閉じたが、不覚にも僕自身が
涙した事で先ほどまで笑って騒いでくれてた甥姪が全員
泣き出し、会場全体を涙させてしまった・・・

凄いと思ったのは、火葬に入り、収骨まで殆どの人達が
残って拾骨した為、家族親族関係なく「一人ひとつだけ」
と拾う焼骨を初めて制限することになった。

葬儀後、家族親族、友人知人の皆さんが、温かくていい
葬儀だった、こんな葬儀の方法もあるんですね、意味の
分らない読経よりずっと良いと口々に言い、僕にお礼の
言葉を皆さんが掛けてくれた事で、難しい葬儀を何とか
温かく送る葬儀にできたとホッとしました。



予定より少し多く残せてあげられ、納骨費用まで全ての
予算組ができた事で、翌日集金に来られた家族に伝えた
のはこんな内容でした。

「納骨は家族と親族の一部と親友達だけにして、納骨が
済んだら食事でも出してお礼を伝えたら如何ですか?」

その後暫し、家族と雑談をし、何度もお礼を言いながら
帰っていかれました。

8月末からずっと気掛かりだった葬儀だったし、難しい
葬儀の選択をしただけに予想以上の内容になってくれた
事でホッとしたり、疲れがドッ出たりです。


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