いゃあ、昨日はさすがにバテました。
葬儀続きの徹夜明けの葬儀は、やっぱ厳しいですね。

前回ブログを書きながら思い出した事があります。
最近うちの葬儀に列席した親族で県外の方でした。

料金や葬儀内容の話しになった時、その方は互助会を
否定していましたが、大手葬儀ブローカー(紹介業)が
良いのではという話題になりました。

理由を尋ねると「あれだけの宣伝費を掛けて成り立つ
のは沢山葬儀の依頼があるからだろうし、沢山依頼が
あるって事は、料金、内容が納得できるからでしょ」
という論理でした。

聞けば「なるほど・・・」と思える論法です。
「但し当りならね。外れもあるはずですよ」と言うと
「外れですか!?」と理解できないようでした。

この先は僕の感覚で書きます。

紹介される葬儀社のレベル、スキルはバラバラです。
ついでに各社本来の料金設定もバラバラです。
派遣される葬儀社が一名体制なら、いつも同じレベル
ですが、複数名いる会社なら担当者毎に違います。

この部分に関しては、スタッフ数が多ければ多いほど
担当者毎に全てが違って当然です。
誰に当たるか、担当して貰えるかでもかなり違うはず。

今の葬儀業界で、高レベルで統一は考えられません。
それほど進んだ業界でもありません。

仮に評判の悪い葬儀社は使いませんと、ブローカーが
言ったとしても最初の依頼者には施行するのです。
そんな葬儀社が最初に行うのが、我が家の葬儀だった
ならと考えたら、ちょっと怖くはありませんか?

葬儀は1度だけ、やり直しは利きません。

現実の葬儀でも、派遣された葬儀社や担当者の違いで、
葬儀の雰囲気や流れなど結構な違いがあるはずです。

更にもっと突っ込んで言うと、派遣された葬儀社での
通常料金がブローカーの設定料金より、低料金で施行
している葬儀社だってあると思う。 
だとしたら利用者は、普段より高い料金で葬儀をして
貰うわけです。 それが分ったら納得できますか?

Yahooにしても、楽天にしても、テナント業というか
広い意味でブローカーだし、両者とも日本を代表する
企業ですから、ブローカーが問題なのではありません。

それが『葬儀』という特殊なものだからです。
『残る家族の生活より大切な葬儀などあってはならん』
これが持論ですが、低料金なら何でもいい訳ではない。

家族を始め、列席した人達が納得できるものであって
然るべきだし、低料金を感じさせない葬儀であるべき
なのは言うまでもありません。

何故こんな事を書くのか・・・
例えば、家族が直接以来した葬儀と、ブローカーから
紹介された葬儀、どちらが真剣に行うと思いますか?

直接なら、そこから紹介も考えられますがブローカー
紹介の葬儀は、直接紹介してくれる確率は下がります。
普通に考えて直接依頼した葬儀のほうが全力でしょう。

それと下請け仕事の怖い部分は、相手が無理を言って
きても受け入れるしかない事です。
かつて2軒のホテルで婚礼美粧をしてましたが、同じ
立場に写真室がありました。
1軒のホテル側はディナーショーのチケット割り当て
とか、おせちを数個買えとか、事ある毎に押し付けて
くるし、立場が弱いほど断れないものです。

その辺りは仕事を始めて1年間で把握できましたから、
ホテルの売上げが、総売上の40%以下に抑える事を
社内に徹底させました。 もしもの時の対策です。

ホテル経営が厳しくなればなるほど、業者への要求は
増えると予想していましたから、要求が仕事量の許容
範囲を超える時に撤退しました。

ところが写真室はホテルに依存が高かったのでしょう。
ズルズルと言いなりが続き、その数年後ホテル自体が
無くなってしまいました。 

これが下請け仕事の怖さです。
下請けの葬儀屋さんは自分で自分の首を真綿で絞めて
いるようなものです。 コバンザメ商法に近いもので、
それもひとつの商法ですが、自社の葬儀に自信がある
なら下請け以上に自社を売る努力をしたほうが、将来
的には安定するはずです。

もうひとつ言うと、その流れの中で会社が大きくなる
事はまずありません。 下請け利益のみメリットです。

ちなみに、うちの手伝いしてくれる寺は、お世辞にも
豪華で立派な建物ではありません。
でもそれは裏を返せば、暴利を貪ることなく、檀家や
我々のような者にも、お金でなく力を貸してくれる人
だからの結果なのだと思います。

外見や派手さより、根底にある部分に目を向ける事と
真意を見極める眼力も大切です。



ただ利用者の立場から考えると、ブローカーに依頼を
した葬儀のほうが、料金も安く内容も濃く、料金設定
でも明瞭な地域もあるでしょう。
それならブローカー紹介葬儀を利用したほうが、お得
だし利口かもしれません。

ようは家族にとって出来ればベストの葬儀社、それが
難しいならベターな葬儀が行えるのは、どの葬儀社か
くらいは家族が元気な時に話し合っておきましょう。

いつも言うように、葬儀が発生した時点の財布事情と
残る家族の生活が最優先なのは絶対条件です。


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