うちで葬儀をした友人に、自分達も助けて貰ったから、
相談してみろと言われ、息子夫婦が来館し話しを聞き、
それを父親に話し、父子で話しを聞きに来館した。

お金は無いけど、昔から知ってる寺に父子が相談に行き
話しを聞いてきたという。
対象者は奥さんであり、お母さんです。

住職の話しでは、信士信女戒名付きで30万円だけど、
10万円現金で支払い、あとは月に3万円づつで良いと
言われたからと話されました。

って事は、うちの親族葬を考えている訳で寺が30万円
葬儀が24.9万円+税=27万円、飲食い、返礼品は
一切考えず57万円、雑費も入れて60万円が最低額
って事になります。
実際は清めの飲食、忌明け法要、納骨等々で80万円
ほどにはなるでしょう。

一通り話しを聞いた後で聞きます。
「お金が無いってのは、実際はどんな状況なの?」

「50万円貯金はあるけど、20万円はローン返済で」
「実質30万円の貯金って事ですね」

唯一使える30万円では、到底足らない葬儀をしようと
する夫に少し呆れるが冷静に以下のような話しをした。

・70代の自分は病気にならないのか
・無理をしてする葬儀を奥さんは喜ぶのか
・自分の生活はこれからどうするのか・・・等々
・正直69.000円直葬が精一杯だと思う
・どうしても読経、戒名というなら5万円で紹介する

最終的に提示したのは次の内容でした。
》ぱっく60(直葬+遺骨供養)100.000円+税
》会える安置に変更加算     10.000円+税
》式場使用料          10.000円+税
》野位牌1本          1.000円+税
》枕経・大姉戒名        50.000円 謝礼
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                             税込総額 180.680円
読経する式場、写真は安置時の実写真です




但し、10万円はお父さん負担、あとの8万円ほどは
息子さんが負担、これがお父さんの生活が守れてなお
希望を取り入れられる限界の葬儀だと伝える。

そして最後にこう言いました。

「僕は家族の生活を守る為に葬儀をしている人間です」
「家族の生活が守れない葬儀をする気はありません」
「20万円でも残せれば、お父さんは日々気が楽になる」
「心に少し余裕が持てパートの仕事も出来るはずです」
「もし最初に聞いた葬儀をするなら、止めはしません」
「でも、うちでは受けません」
「何処の葬儀屋でも受けてくれるから問題ありません」
「本音は火葬だけで充分だしそれ以上無理、、が本音」
「でもお父さんがしてあげたい気持ちは分ります」
「だから息子さんが負担するのが条件です」
「言うべき事、伝えるべき事は伝えました」
「あとはどちらでも好きに決めれば良いでしょう」

父子で相談し僕の提案葬儀をする事になりました。
僕の事ではありませんし、知り合いでもありませんが、
相談に来てくれた人達が、あとの生活を無視した葬儀
希望だと分れば引き受けません。



引受ければ、お父さんの生活は不安定になります。
葬儀の疲れや心労で病に伏す事もありえます。
それが僕の耳に入れば後悔に繋がります。

葬儀は大事、でも残る家族の生活もっと大事、だから
絶対に無理をしていけません。 無理はさせません。

この10年間守り続けたスタンスで、利用された家族
から『安心しました』葬儀後に『助かりました』との
声を聞き続けられたのです。
このスタンスは、これから先も出来る限り崩す事なく、
家族の生活が守れる葬儀を提案、施行するのが僕らの
使命だと思っています。


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