春分の日は事前相談3件と法要1件です。
10時から事前相談の様子がモニターに映っています。
夫婦らしき2人と机を挟んで千明が対応していますが、
身振り手振りを交えて話し、聞いてる2人がその都度
頷きながら聞いているようです。
以前は100%僕自身が相談を受けてきましたが、最近
千明が相談を受けるケースが増え、僕は葬儀になって
初めて顔を合せる家族も増えてきました。
葬儀の世界では僕よりずっと先輩ですが、10年前の
千明は葬儀の事は良く分かっていませんでした。
営業で8年動き、それなりの実績を持っている人でも
葬儀の現実や他社の事は殆ど知らないと分りました。
それが今では全ての経理、電話対応、業者対応そして
相談者にも信頼される話術と力量も備えたようです。
千明を育てたのは僕でなく環境です。
かつては役員として、その後は経営者としてに何十人
もの部下と仕事をしてきましたが、僕には人を育てる
力量はないと思ってきました。
最大要因は、僕の普通と部下となる人達の普通が違う
というか・・・根本的な違いを感じるのです。
例えば・・・僕の考え方では
『出来ない事は、出来るまでやり通せばいい』ですが
多くの人達は
『教えて貰わなければ出来るはずがない』なのです。
人は自分で学び成長すると思ってきましたが、どうも
そうでは無い人のほうが多いように感じます。
教わる事も大事ですが、教わるのは学校のようにでは
なく、現場や現実から教えられるものと思っています。
実社会は数学のように答えがひとつではありません。
また5年前の正解が、ずっと正解でもありません。
自分はどうやって成長してきたのだろう?
誰かに教わってきたか?
いいや違う、、誰かに教わったわけではない・・・
ただ過大評価され、人の上に立たされ続ける事になり
突っ張り続けてきたような気がするのです。
ちょっと遅過ぎますが60才に近くなって考えました。
いつもいつも、少し背伸びをしながら生きてきました。
役職は意識せず、経営者のような感覚で、目標として
いる事を成功させる為に必要だと思う事は、時に越権
行為になったとしても、上司に一声掛けて自分で動く
事で結果を得て来た。
それが許される上司や職場にも恵まれたのでしょうが、
言い出しっぺですから、責任感も強くなります。
その環境が僕自身を成長させてくれたと思う。
名監督と呼ばれる人達は、多分その環境造りに長けた
人達なのだろうと思います。
監督が一人一人を育てると言うより、上手に競わせる
事で、自身が成長する環境を作り出す。
そして問題が起こらないよう調整役にまわり、結果に
ついては全責任を引き受けるって感じかな。
今は小さな事から、千明が自分で考え、自分で対応し
自分で解決するようにしています。
自分で歩んだ道なら、次世代を育てる時にも役立つし
相談にも乗ってあげられるでしょう。
本日の事前相談は全て近々終幕を迎える対象者のいる
人達ばかりでしたから、事前に応援要請がありました。
対応に不安だったり、助けが欲しい時に手助けすれば
千明本人は、いつも以上に真剣に聞きます。
与える事が当たり前になれば、人は学ぼうとしません。
しかし最善の結果を求められ、本人がその気になれる
環境があれば、教えられなくても学ぼうとします。
現時点では最終責任は僕が持てば良い事だし、失敗を
する前に対処できる体制があれば良いだけの話しです。
季節外れの雪が降る中、法要と3件の事前相談入会が
済むと午後5時過ぎ、雪が雨に変ろうとしていました。
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