葬儀の仕事に携わり、気がつけば10年の時が経った。
嫌々始まり、業界の中では当然でも、一般的には嘘つき
発言が蔓延する葬儀業界、宗教界への対抗策として設立
活動してきたのが、あんしんサポートです。

当初は業界のイロハも分らず、本音は内に秘めた形での
学びや、情報収集を基に一般消費者、特に弱者の人達に
対し何をすべきかの検討から始まりました。

読んで分るように、最初から一般消費者の為だった訳で
なく、仕方なく、嫌々・・・が本音でした。

ただ葬儀に関わる人達の感覚が、余りに一般社会の常識
から外れたものであり、高額葬儀しか選択肢の無い現実
では、余裕の無い家族にとって、葬儀が自分達の生活を
壊すものにも成り得ると知ったのです。

分かり易く言えば、2.000円以上のランチしか無い所へ
500円のワンコインランチを提供したわけです。

『人の死は自然の摂理、高額な費用が掛かるべきでない』
『火葬までは福祉として行政が行うのが本来あるべき姿』

経営理念の前提となっているのは、これらの考え方です。

家族から見れば葬儀屋である我々が、故人への供養なる
言葉より先に、残る家族の生活が最優先と言うのです。
葬儀の時に余裕の無い家族にとっては、嬉しくもあるし
有難い言葉にも聞こえるようです。

人は不思議なもので最初は構えていますが、話しをして
自分達家族以上に家族の事を考えてくれる人達なのだと
分った途端、一気に本音の会話に突入します。

日本で一番家族の本音を聞いてる葬儀屋、それが我々の
あんしんサポートだろうと思います。
正直、聞かなくて良い話、聞きたくない話もあります。
また話しを聞けば聞くほど、商売感覚とは反比例します。
ってゆーか、、商売でなく、どうしたらこの家族を助け
られるかって感覚に近くなる。

それでも10年間葬儀費用の未払い事故は1件もない。
人は自分の事を考えてくれる人は裏切らないのだろう。

その結果として親戚の人達を抑え込んだり、無理をして
それなりの葬儀をしようとする家族を叱ったり、なだめ
たりする言動に繋がっているのでしょう。

家族毎に違いはありますが、本当に必要な事は2つある。

1. 残る家族の生活を守れる範囲での葬儀

今の財布事情で生活に支障の出ない葬儀を提案、施行を
するのが第一の課題です。 
事前相談に来た人達が、ホッとした、安心したと思えた
ままの葬儀を実践し続けることが、家族の信頼に応える
結果になるし、それが我々の信頼に繋がると考える。

2. 葬儀と遺骨供養処理の内容と料金

低料金の直葬だから質素で当然、、この感覚は僕に無い。
69.000円直葬でも、使用する葬具を見れば分かるように
違和感のある物は使用してないし、結構豪華な祭壇前に
ご安置して線香を供えたり、末期の水をとってもらう。

また散骨が増えると7年前に所有し、直葬+散骨+永代
供養墓が必要になると考え、建立してパックを設定して
おきましたが、数年後の今では直葬の主流です。

一般葬儀社は葬儀施行が仕事ですが、我々は残る家族の
生活を守る事が主体、その為に必要な葬儀を創り出して
施行している・・・それが根底なんだと思う。
じゃ無かったら、こんな料金設定をし続けないだろう。

自分の事ながら明確な目的意識持って走ってきたという
よりも、流れの中で気付いたら・・・が本音に近い。

でもそのお陰で、人が生きていく上でいくつもの節目は
あるが、どんな節目であっても一番大切なのは、日々の
生活であり、全ての人は自分なりの人生を謳歌して生き
る権利があり、老後は大きな弊害のひとつが高額な葬儀
である事も明確になった。



さらに僕の場合、人は誰かに頼られる事が、自分の生き
甲斐に繋がることも教えられた。
誰もが考えたくなく、でもいつか訪れる事は知っている
『人の死』に対し偽善でなく、商売感覚は二の次にして
人の人生で必ず訪れる節目のひとつとして、真正面から
立ち向かう事になった葬儀の仕事で無かったら、きっと
分り得なかった事だろう。

だからこそ、今のNPO法人のメリットでは、葬儀支援を前提

とする我々にとっては意味がない。
活動の足を引っ張る事はあっても、押し上げる事はない。
それが法人閉鎖に向かっている最大の理由です。


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