先月、今月と入会者数が多いように感じます。
最近は事前相談の大半は千明が担当していますが、それでも
時々呼ばれることがあります。

呼ばれる圧倒的多数は、金銭的に余裕の無い家族です。
お金が無い人達の葬儀をどうするかです。

僕の感覚では
ギャンブルして、酒を飲み過ぎて、遊び過ぎでなどの理由で
お金が無いのは、誰でもが思うように自業自得だと思う。
しかし入院してたり、施設に入ったり、自宅介護をするしか
ないなどの理由で金銭的な余裕がないとしたら、これは仕方
ないことだと思うし、罪ではないと思っています。

こんな風に言うと「葬儀費用くらい貯めておくべきでしょ」
って言われるかもしれませんが、それは自分にある環境から
出てくる答えでしょう。

例えば今月葬儀をした方の中には、事故だからもありますが
わずか1ヶ月ちょっとの入院と手術3回で1千万円を超える
請求が来たそうです。 

皆さんは病気で通院している感覚で考えるから、驚きますが
医療費の請求額500万円、1000万円は決して珍しくない。
先進医療は保険が効きませんし、高額医療の請求もできない
なんてのは極普通にあるわけです。
注射1本数万円なんてのもザラにあります。
皆さんが思っているより医療費は高額に掛ります。

今の車両保険を見れば分かります。
圧倒的多数の方は人身事故を無制限にしているはずです。
それが現実に起きているから無制限設定があるのです。

施設でも、入院でも、自宅介護だって決して安くない費用が
掛り続けているのですから、親戚だろうと、兄弟姉妹であろ
うと費用を出さないなら何も言わないことです。
だから、無理せず今できる事をすれば良いとなるのです。

それでも金銭的な余裕が無いだけですから、どんな風にでも
相談はできるし、話しは前に進みます。

事前相談をして難儀するのは2つのパターンです。

『何が分らないかさえ分らない人』

儲けようと思ったら最高の人かもしれません。
鴨がネギ背負って、玉子まで持参で来たようなものです。
ところが、うちの場合は難儀します。
まず葬儀のイロハから始まり、葬儀の全ては決まりなど無く
自分達の思いと財布事情で決めれば良いと理解させるのは、
大変な作業となります。 一般葬儀社と理念が違いますから
尚の事大変、おぃおぃ、少しは学んでおけよと言いたくなる

『概念のかたまりのような人』

自分の浅い知識と、狭い経験則の固定概念なのですが、そう
思い込んでいる人は、正直なところ実に面倒臭い人です。
最後は「好きにすれば良いんじゃない」って言っちゃう人。
葬儀に強い概念を持ってる人は、うちでは対応しません。
けど費用さえ出せば何処の葬儀社でも引き受けてくれます。

ついでに『ちょっと腹の立つ人』

うちに来る人の多くは費用を抑えたい人で、我々も自分達の
利益を削って、少しでも低料金で、高品質な葬儀をしてあげ
られるよう休日も取らず、増員もせず踏ん張っています。
ところが、「葬儀費用より寺への布施が問題だよ」と言うと
「寺の費用は仕方ないですよね」と言う人がいます。
僕の中では『はぁ!?』と思うし、話しの内容によって断る
ことさえあります。

我々は頑張って安くしても当然なのか!?
寺への布施は高くても当然なのか!?
ふざけるな! なら他所で葬儀すれば良いって事になる。



当然一般葬儀社なら葬儀費用は、どんなに安くても布施額と
同額程度、普通は布施額より高くなるわけです。
寺への布施が高額で普通なら、葬儀社への費用も高くて当然
だろうと思うから、うちでは引き受けない。

多分、単純にうちは安い葬儀屋だと思っているのでしょう。
だから事前相談をして我々の立ち位置を明確に伝え、家族の
価値観を聞き、交わらないと思えば入会をお断りするのです

以前も書きましたが、僕は葬儀屋という商売がしたい訳じゃ
ないのです。 商売ならもっと利益の出る商法にします。

初めに書いたように家族が入院、施設入所など様々な事情で
余裕の無い家族はいくらでもいます。
それこそ、そんな現実って明日は我が身なのです。
いい大人がお金が無い・・・とは言い難いものです。
でも相手から手を差し伸べてくれず、助けてもくれません。
でも逝去すれば、最低でも火葬だけはしなくてはなりまん。

行政の窓口に行っても偉そうに言われるか、のらりくらりと
話しをされ、結局は何もしてくれない事だってあるのです。

だから『お互い様の精神』で僕らが助けられる人は助ける。
いつか、僕が助けて貰う側になる事だって充分あり得る。
分かり易く言うと、こんな感覚での事業なのです。

寺に高額な布施が払える人は、それに見合った葬儀社で葬儀
すれば良いわけで、うちで対応する人達ではない人のほうが
多いってことです。

我々は他所の葬儀社では断られちゃう人、相談に乗って貰え
ない人達の受け皿が根底にあるのです。
うちをお手伝いしてくれている寺の住職さん達は、布施でも
相場の七分の一で、七倍の寺と同じ事をしてくれるのです。
それは、我々が葬儀支援で行っていると、料金や内容を見て
分っているからであり、それを必要としている人達はいくら
でもいると分っているからです。

・・・・と、話しが少しそれましたが、2年前まではしてた
『葬儀・遺骨についての勉強会』でも再開するかなぁ。


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