逃げ帰れる船を焼き払う事で、勝ち残るか、全滅するか、
背水の陣を敷くのが武井流と何度か書いています。

これは間違いありません。
但し死ぬ気は全くありません。 全滅とは死を意味して
いるものでなく『その事業、商売、その戦い』の事です。
もう少し言うと、敗戦時に引ける道は確保してあります。



本物の戦争なら死と隣り合わせですから、極限の状況で
なければ、背水の陣は敷かないでしょう。

僕の文章には『渡った船は燃やす』とか『背水の陣』等
出てきますが、同時に『いつでも引けるよう無借金経営』
という表現も出てきます。

これ矛盾してねぇか・・・
って思う方もいるでしょうが矛盾はしていません。

人生は何度でも、何十回でも起き上がれると思ってます。
失敗の回数が増えれば成功に近づけるはずです。
これは後を受け継ぐ人に、強く言いたい事のひとつです。

背水の陣とは、覚悟であって特攻隊とは違います。
僕の場合なら葬儀屋に全力投球しなければ、事業として
成立できる事はないと思う部分と、今まで頑張ってきて
くれたスタッフへのお礼が一石二鳥で可能になると判断
した事が背水の陣です。

法人を閉鎖して、スタッフにあげちゃえば、僕の権利は
無く戻れません。 必然的にあんしんサポートを事業と
して成立させねば食えません。 これが背水の陣です。

しかし事業が絶対に成功する保証はありません。
ましてや葬儀の仕事など、全くのど素人で葬儀社に勤務
した経験もないし、やろうとしている事が薄利、葬儀の
仕事をしている人達から『ありえねぇ』『馬鹿じゃねぇ』
と言われるような事なのです。

・業界の事は全く知らないど素人でした
・千明のやる気も、人間性も全く分かりませんでした
・どう考えても先の読める仕事でないのは分りました
●ただ対象者家族からは期待の声ばかりでした。

そこで投資はせず、いつでも撤退できる体制は崩さずに
目的に向かって走ることにしました。

もし、我々のしようとしている事が本当に消費者に受け
入れられるなら、必ず食えるようになるはず・・・
食えるようにならないとしたら、我々の思い違いなのか、
間違いなのだから、引き下がるべきと考えたのです。

借金をすると引きたくても引けません。
経営者でない人達は、倒産した会社に対し「もっと早く
手を引いてれば良かったのに」と言います。
これって経営した経験が無いから言える言葉なのです。

そんな事がで出来るならそうしてるよ、が本音でしょう。
例えば5千万円借り入れたとします。
10年だと単純に月額50万円の返済となります。

手を引いて借金が残ってサラリーマンで生活費とは別に
50万円が返せますか? これが答えです。

また施設レンタル50万円なら、建てられるんじゃねぇ、
という考え方もあります。 総額5千万円では、現在の
あんしん館レベルの施設は建てられません。
少なくとも1億円は超えるはずです。

すると月額100万円以上の返済ですが、利息だけ経費
扱いで建設費用は経費ではありませんから、個人保証を
するしかありませんが、僕にそんな資産はありません。

無理矢理何とか借金できても、利益を追い求める結果に
なる傾向は強くなります。 
葬儀支援ではなく、普通の葬儀屋になりそうです。
そうなったら『俺は葬儀屋がしたかったのか?』『否』
となるのは明白、さらに千明にも負担を強いる事になる。

以上をまとめると・・・
》葬儀支援に集中できるよう、一本に絞って全力投球
》背水の陣とは我武者羅でなく、綿密な計画をすること
》勝ち戦になるよう対象者を絞って局地戦をする
》されど、いつでも撤退の道は確保しておくのが指揮官
》その手法が『無借金経営』と『施設レンタル』

根拠の無い見栄と願望で投資をし、利用者の真意を知る
事もなく、突き進むのを背水の陣とは言わない・・・
単純に無謀とか、暴走というのだと思う。

今回の中で『俺は葬儀屋がしたかったのか?』『否』と
書きました。 僕にとって大事なのは葬儀屋をする事で
なく、相手が喜んでくれる事をして、尚且つ自己満足が
出来る仕事なのです。

僕の考え方のひとつで何度も書いている言葉がある。

『人生最大の目的は、己が人生を精一杯楽しむ事』

仕事、家庭、趣味、その全てを含めたものが人生ですが、
皆さんも是非『自分の人生』については考えて欲しい。



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