葬儀の仕事を始めてから暫くは、自分達で葬儀施行できず、
県内の地域毎に施行依頼した葬儀社があった。
今思えば、施行をお願いした葬儀社にも恵まれていた。
担当者、湯かん、葬具等は、どの地域の葬儀社も内容では
トップクラスの葬儀社と出会えたんだと思う。
全てに於いて葬儀のレベルは高かったと今でも思える。
料金は、うちの設定だから依頼した葬儀社より安い。
でも丸投げはせず、我々が受けた葬儀の責任は持つべきと、
打合せ、集金などは全て我々自身が行っていました。
だからかなぁ・・・
当時の僕は葬儀業界の常識も、概念もない全くの素人です。
家族とは同じ素人同士だからか話しが合いました。
不思議と初めから笑いのある穏やかな雰囲気になりました。
葬儀期間は、葬儀社の人が来る時は勿論、可能な限り自宅
とか、庭とか、車中で待機していた事もあって葬儀期間の
家族の流れが全て分かるようになりました。
家族は親戚、隣保、知人が来ると、来客が帰るまでずっと
接待をし続けます。 人が入れ替わりに入ってくる。
家族は弔問者の為に雑用したり、動き回って過ごす。
弔問客が帰ると、ようやく自分達の食事をしたり、身体を
休められる。 これが自宅だけでなく、葬儀場まで続く、、
親戚に挨拶し、会葬者に挨拶し、清めの席で酒を注ぎ乍ら
最後の最後まで接待するのが家族の葬儀?
気がつけば遺骨になっていたと感じる家族は多いだろう。
家族が亡くなった故人と、ゆっくり別れをする時間は夜中
以外はないんじゃないかなと思えるほどでした。
親戚、葬儀社、宗教者にも気を使うのが家族の葬儀?
何の為の葬儀なのか・・・ 誰の為の葬儀なのか・・・
葬儀期間の数日、ずっと家族の近くで過ごしてきた時期が
あったから分かった事だろうと思う。
当時から、この部分には納得していない。
ならばと、今の葬儀から宗教者を外したらとよく考えたが、
どうにも締まりのない葬儀にしかならない。
そこで湯かんをメインにした葬儀を創り出した。
最初は『家族で送るお葬式』と命名しました。
中々評判も良く、今も利用する家族はいますから、現在は
『湯かん葬』と名前を変更して続けています。
しかし我々の行っている湯かんとは、仏式葬儀の中にある
ひとつの儀式です。 仏式葬儀では、唯一家族が手を出せ
る場であるのは間違いありません。
実際に行った家族は、『湯かん納棺1時間~1時間30分』
『お別れの儀30分』約2時間掛かけて、お別れをする事で
いい葬儀だったと思ってくれるようですが、あくまで仏式
なのですから、他宗教の人、無宗教の人からみたら釈然と
しなくて当然です。
新たな葬儀を創り出す条件は、宗教色の無い故人と親交の
あった人達だけで、身も心も普段着のままで偲び、送れて、
集った人達の温かさがあり『良き思い出』となる10名程の
葬儀であり・・・送る会でもあります。
葬儀の創作については、結構長い期間考えてきました。
ようやく、その内容も決まり、この秋に理事さん達に実演
してみるつもりです。 あとは、その反応次第です。
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