話しを増員計画に戻して進めます。
大手を含め、家族以外の正社員を5名以上抱えている葬儀社の場合、
10万円を下回る直葬設定をしている葬儀社はないはずです。
ちと言い過ぎ、無いとは断言できませんが、相当難しいはずです。
あるとすれば、直葬は依頼数が少なく、或いは目玉として扱っている
なら武器としては可能ですが、直葬主力の葬儀社なら不可能です。
それも労働基準監督署にも堂々としていられる葬儀社であるならね。

あ、追加しなきゃ葬儀できない料金設定10万円以下は別ですよ。 
追加が必須なら、不完全なパックな訳で、嘘つき設定は論外です。

いずれにせよ、直葬が増え続けているのは、裏を返せば生活に余裕の
無い家族が増え続けているという証でもあるのです。

ただ勘違いして欲しくないのは、低料金だから施行が増え続けている
のではないという事です。 
低料金で葬儀施行すれば依頼数が増えると思ったら大間違いです。
まぁ、何の能力もなく、ろくな商才もなく、葬儀屋をすれば儲かると
思ってる人もいるのが現実ですから、勘違いしている人多いだろな。

んと・・・例えばですね。
ラーメン屋さんがあって、ラーメン一杯200円なら安いですから人は
来るでしょう。 でも食べてまずかったら二度と行かないでしょ? 
その店の事を誰かに聞かれたらボロクソに言いません?
よって・・・この店の客が増え続けることは絶対にないのです。

利用者には限りがあります。
群馬県なら県の人口である200万人が最高って事になる。
この人達が来てくれる度に、再来店しないなら減っていくだけです。
いつか閑古鳥が鳴いて当然です。 自分で自分の首を絞めてます。

これが、200円のラーメンだけど、その地域にある500円、800円の
ラーメンより旨くて、感じが良い店だったらどうでしょう。

これ以上述べる必要はなく、これが利用客の真理だという事です。

また直葬の人達、墓の無い人達、墓のある人達を対象に葬儀後の業務
というか、会員家族の希望要望を可能な限り形にしてきました。

それは、我々だけがどんなに企業努力して葬儀を施行しても、宗教者
への謝礼、石屋への費用、遺骨の供養等に高額な費用が掛かってたら、
家族の財布はひとつですから、ちーっとも安くはないのです。
助かりもしませんし、我々の努力は水の泡となるし馬鹿らしい・・・

そこで、我々が葬儀した家族は最後まで面倒を看なければ、依頼する
家族を守ることはできないし、我々の努力も無駄になると下記業務を
次々に開始しました。

・散骨場は必ず需要が増えると、今から7年前に取得してありました。
・しかし散骨最大の難点、後で手を合わせる場所がないと分かる
・永代供養墓建立、完全無料で33回忌まで納骨している
・仏式、神式の宗教者謝礼は居士大姉戒名も含め7万円で実施
・納骨墓誌彫りが平均5万円以上と分かり、機材を揃え2.5万円にする
・新盆、盆法要は、あんしん館式場で故人1名5千円で続けている
・各年忌法要の布施3.5万円、あんしん館式場利用5千円で実施
・墓閉じは相場の半額以下で実施
・室内整理は人手の問題で中止

これらが、あんしんサポートが行っている業務の現実です。
自分で書いていながら、良くやるなぁ・・・って感じですが、これで
ようやく会員さんの葬儀から遺骨供養、年忌法要に至るまでと、墓の
撤去や、墓誌彫り納骨までの葬儀支援ができるようになったのです。

この部分大事です。
自分達の努力を無駄にしたくないなら、葬儀に関わる全業務を自社で、
或いは自社統括の中で行う以外方法は無いってことです。

実際に行って分かったのですが、この業務で得られる利益で助けられ
ることもあったりしてラッキーって思う月もあります。
それから家族は、あんしんサポートだけで全て事足りるのです。

そのせいか、現在会員さんの登録作業を進めていますが、完全に出来
上がると実質会員は4000名を超える事になるでしょう。

増え続ける会員についての流れは以下の通りです。
・あんしんサポート会員は、事前に電話にて来館日時の予約をします
・予約日時に来館し、我々の主張、家族の希望や相談を行います
・双方が納得できた場合のみ、入会手続きに入ります
・入会は3.000円の寄付金を1度だけ支払います(他は一切不要です)
・利用者名は最大5名まで決めておくことができます
・入会寄付金は毎年の新パンフレット送付、会員管理に使用します
・記名者の葬儀が終わった時点で、非会員となり必要なら再入会です
・新盆法要、年忌法要(永代供養墓納骨者含む)等は会員限定です
・会員料金と非会員料金の差額は全パック2万円でしかありません
・しかし、会員依頼は絶対に受けますが、非会員依頼は断る事が多い

葬儀が済むと殆ど再入会をしますから実際は減りません。
入会相談で来館される方は、利用した会員さんからの紹介が一番多く、
次いで、何年も前に配布したパンフレットを持っている方、その次が
道路面に掛けてある懸垂幕を見て、ずっと気になっていたという人。
現在までの結果として会員数は増えても、減りません。 

しかし我々の身体が限界に近づいているのも確かです。
直葬は勿論、あんしん館式場で30名親族葬でも我々2人だけです。
我々以外は宗教者だけです。 最近は親族葬でも疲れを感じます。
今年63才のオヤジと、50代のオバンなら無理もないでしょう。

遺体の搬送から始まって、司会、納棺師、霊柩車運転、清め準備から
最後の掃除に至るまでの全てを、夜中であろうが、明け方であろうが、
徹夜明けであろうが、2人だけですから若い人でも疲れるかな・・・

更に前回書いた言葉・・・
》携わる担当者の知識量、話術、人間性は葬儀社により大きく違う

・葬祭費申請の仕方を具体的に話す
・年金の話しと、通帳については個々の家族毎に話しが違う
・遺産相続について、法定相続人や法務局等の話も家族毎に違う

などは毎回葬儀後に話しますが、他社の担当者から同じような話しを
聞かされたと言った人は全くおりません。

話しが盛り上がってくると、いつの間にか人生相談のようになる。
正直なところ『うちは人生相談するとこじゃねぇし・・』と思う事も
ありますが、わずか数日の葬儀期間に少し話した程度の人間に、人生
相談したり、悩みを話そうと思うなど僕にはあり得ない事。

でも相談しようと思う何かがあるのだろうから、そんな時は僕なりに
真剣に聞いたり答えたりしています。 我々の対応の何処かに温もり
みたいなものを感じてくれるのかもしれません。

次回は、現実と理念との葛藤です。


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