商売でも、政治でも、経済においても大抵のことは先人が行っており、
その歴史を客観的に知る事は大事であると考えています。 
長い歴史の遠い昔より、僕の知る時代の商売から紐解きます。    

全国何処に行っても、昔は、或いは昔から個人で商売をしている人は
いるはずです。 魚屋、八百屋、肉屋、本屋、雑貨屋などなど、昔は
威勢良く商売していた人達・・・今はどうしていますか?

その殆どは閉店したり、店は開いてるようだけど、お客さんがいるの
だろうか? と思える状態ではないでしょうか?



なら全てが閑古鳥か閉店かと言えば、そうでなく孤軍奮闘で繁盛して
いる店もあるでしょう。

『閉店・閑古鳥の店』

店構え、販売方法、価格、店主、その全てに於いて特筆するもの一切
無し、時代の流れとともにさびれてきた。 商売さえすれば食えると
思っている・・としか思えない。 それだけの人です。

『孤軍奮闘』

必ず独自の魅力を持っています。 或いは特殊な販路を確保している。
など人と同じことをしてきた訳ではありません。

『企業化に成功』

そして、もうひとつ生業から始まり、企業へと成長させた事業。
群馬では『ヤマダ電機』『ベイシア・カインズホーム』などそうです。
一代で上場される企業に成長させる力量は僕では推し測れません。
このレベルに達するには、経営者だけの能力ではどうにもなりません。
集まった人達の能力と、時代感覚と、これを言ったら元も子もありま
せんが『運』もなければ難しいでしょう。

これは日本の歴史が教えてくれています。
時代を読む能力も含め『個』の能力が最も高い一人に織田信長がいる。
しかし天下は取れず、人心掌握術に長けた豊臣秀吉が天下をとる事に
なるが、最終的には時を待つ事ができた徳川家康が安泰の世を作る。
徳川家康が天下人となったのは60才頃だったと思います。
当時は人生50年と言われてた時代にも拘わらず、時期を待ったから
天下が取れたわけです。 織田信長が亡くなった時、豊臣秀吉と闘い
ますが、勝算なしとみるや家来になり時を待った人です。

個人的に好きなタイプでありませんが、60才で天下を取り75才で
逝去、しかし逝去後も含め250年徳川幕府は続くのです。
結果として、最高の能力を持ってた武将だという結果です。

と、ここまでは誰でも知ってる事ですが、僕は天下をとった人だけが
成功者だと思っていません。 
小国の大名でも、個人の商店でも、料理人でも、大工さんでも、また
サラリーマンでも、己が人生に満足できる人達は全て成功者だと思う。
その意味では人に評価される必要はなく、偉人である必要もない。

でも今回は事業主、経営者として書かせて貰います。
『個』の能力で何とかするなら、個人事業レベルが最適だと思う。

多くの事業は生業から始まるものですが、僕なりの定義を書きます。
正確には違うのですが、分かり易いように売上ベースで分けてみます。

『生業稼業』1千万円以下の商売
『個人事業』1億円未満の商売
『大中企業』1億円以上の商売(3億、5億、10億の壁あり)

残念ながら僕自身が10億以上の会社の中枢で、仕事をした経験がな
い為、5億以上の経営そのものが分かりません。 
前職の経営者時代も最高3億ですから厳密に言えば、全てが分るのは
3億までの商売、今は『個人事業』という枠の中に納まっています。

問題は閉店した店、閑古鳥の鳴いてる店が、かつては一世を風靡した
過去もあったりするわけです。 ちがいますか?

そんな繁盛店が、何故閑古鳥が鳴き、閉店に追い込まれたかです。

あ、但し全ての店が繁盛していた訳ではありません。
ってゆーか・・・その多くは何とか食ってきた『生業』の商売です。

現在1千万以下の生業の人達は、生業からの脱皮ができなきゃ始まり
ませんが、それで良いと思っている人は、本ブログを読む必要はあり
ません。 無駄に自分の心に波風を立てる必要はありません。
自然に淘汰されるのも間違いありません。

ただ現在は1千万円以下でも、3千万、5千万、1億と伸ばしていく
つもりなら、商売を根底から見直す必要があるはずです。
ハッキリ言います。 商売をして1千万円以下なら自分にはさしたる
能力は無いと知るべきです。 能力のある人に力を借りるべきです。
但し口先だけ、机上の空論の経営コンサルタントではありません。

今回の話しを書き進めると、生業脱皮のヒントは出てくるはずです。

話しを戻すと、それなりに商売をしてきた人が、いつか駄目になると
分っていながら、そのまま流れてきたのでしょうか?
いいえ、、多分そんな事すら考えなかったのだと思います。

今の商売がずっと続くと思い、今迄通り信用を失わない商売をすれば
食っていけるはずと思い込んでいたのでしょう。
確かに時代の一部だけを捉えれば、そんな安定期もあるでしょう。
その時代に生まれ、その時代に終幕を迎えた人ならその通りです。

しかし変動期、動乱期、変革期も必ずやってきます。

史実と、ひとつの仮想をして過去の日本を振り返ってみましょう。

戦後の廃墟から人々に活気が芽生え、道路の両側に商店街ができる。
商店街は昼夜問わず近隣の人達で賑わい、商売屋は儲かり裕福になる。
商店主は今の状態がずっと続くと思い込み、消費者の中にある不満や
希望や要望に目を向けず、売り手感覚だけで商売をする。

一方、消費者の要求を肌で感じた経営者、後発の経営者は、より利用
する人達目線での商売を展開した。 
それが豊富な品ぞろえのスーパーの出店、営業時間の延長、さらには
時代の流れで増える自動車社会に対応できる駐車場の完備等であった。

その結果、人々はスーパーに行く結果となり、個人商店は暇になった。

更に時代は、ひとつの街を建物に凝縮したショッピングモールの建設
ラッシュへと移り、スーパーでも厳しい時代になっている。

ちなみに、僕がよく海外に行った30代半ば・・・今から30年近く
前のアメリカには、ショッピングモールが存在していました。
大きな建物を中心に、周囲が駐車場になっているモールもあったけど、
ある区画全体に大小の商店が集合しているモールもありました。
現在の日本そのままではありませんか?

さて、この話しには4タイプの経営者が出てきます。

『繁盛から少しづつ閑古鳥が鳴き始める経営者』
『目玉とも言える独自の差別化で生き残る経営者』
『モール等に出店し拡大と生き残りを図る経営者』
そして『初めから鳴かず飛ばずの商売の資質に欠ける経営者』

実際は商店街全体で生き残りをすべく、路面モール化で頑張っている
商店街もありますが、街全体が同じ方向を向かないとできません。
かなり力量のある先導者、補佐役が揃わないと難しいでしょう。
よって今回の話しは『基本が個』ですから省略させて頂きます。


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