今朝は蝉の鳴き声で目を覚ましました。
オーシン ツクツク、オーシン ツクツク、とツクツクボウシの鳴き声
余りの音の大きさに驚いて起き上がると、枕元の窓の網にとまって鳴い
ていました。 鳴き声は大きかったけど形は思ってたより小さかった。



毎年ジージーと鳴くアブラゼミが鳴き始めると夏だなと思い・・・
続いてミーン ミーンとミンミンゼミが鳴くと真夏だぁと感じ・・・
ツクツクボウシの鳴き声が聞こえると、もう夏も終わりかって思う。
今日も一匹だけでしたが、いつも一匹の蝉の鳴き声だけです。

確か蝉の成虫は一カ月くらいの命だったと記憶しています。
幼虫時代は5年も生きるけど、成虫になるとわずかな命・・・
時間差はありますが、人も、物も、地球や宇宙でさえ同じだろうと思う。

葬儀の仕事を始めてから9年、立ち上がってから10年の時が経ちます。
あっという間の10年でしたが、その間に分った自分の感覚があります。
どうも僕の中には形あるもの、いつか壊れるという感覚が普通の人より
明確にあるみたい。 仏教熟語なら『諸行無常』ってことでしょうか。

諸行、この世の全てのものって事でしょう。
無常、変化し続けているって事だと思う。
最終的には永遠に続くものなど無く、人の命も、会社も変化し続ける。
形あるもの、いつか壊れるって事だろうと思う。

20代後半で退社した会社は、社長と考え方の違いからでした。
当時の日本は敗戦から奇跡の復興と、世界から言われる経済成長を30
年間にも渡って続けていた訳ですが、僕の知る限り永遠に栄え続けてる
国は世界の何処にもないのです。 だから経済が悪化しても踏ん張れる
経営戦略を立てるべきと主張しました。

しかし社長は、日本経済は成長し続けるのだから・・・というのが持論
でしたから経済成長が前提の経営戦略だけでした。 
その最たる部分が借入金・・・多少無理をしても何とかなるというのが
社長の考え方、僕は無借金経営への道を進み、もし利益が半分になって
しまう事があっても存続できる経営体質を作り始めるという違いです。

当時の僕は部長でしたが、専務でさえ僕に従うと言い始めた事で、これ
以上ぶつかると社員への悪影響が出ると、身を引いた経緯があります。
残念ながらバブル崩壊直後に倒産、現在この会社は存続していません。

前職の経営者時代、ホテルの婚礼美粧もしていましたから、結婚を前に
夢見る夢子ちゃん達を沢山見てきました。 夢と希望だけに憧れ、結婚
までがゴールかと思える人達も沢山いた。 しかし・・・

夫婦生活に於いても、2人の愛情は永遠に続くと思った夫婦だとしても、
数年後に離婚するのは決して珍しい事ではありません。 
中には成田離婚をした夫婦も何組かいました。

会社でも、夫婦でも、共通するのは『今が永遠に続くという思い込み』
こそが最大の問題なんだと感じます。 それを言葉にしたのが・・・

『人は生まれた瞬間から終幕に向かって歩み、これを人生と呼ぶ』

偉人の言葉でなく、武井語録のひとつなのがいまいちですが、文字だけ
見ると自分でも納得できる言葉のひとつです。

葬儀に対しては、宗教界も含め大きく変わりつつあります。
それは誰もが感じていること、でも同じ変わるなら、日本に住む誰もが
納得のできる方向に変化して欲しい。

業者主導でなく、個々の家族目線を主とした変化でありたいものです。
ところが、未だ金の亡者なのか、偏屈なのか、宗派信仰が強過ぎるのか
分かりませんが、次回、僕らには理解できない寺の話しをしてみます。


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誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります