きっと何処の葬儀社でもある事なのだろうけど、時々偶然が味方して
くれてる感があったりする。
例えば、家に帰ろうと思ったところで、搬送依頼の電話が鳴るのって
結構多いけど、自宅に戻った途端の電話だったら『えーっ』だろう。
搬送して安置が済んで、打ち合わせが終わった直後、搬送依頼の電話
というのもラッキーと思うひとつです。
そんな偶然のラッキーが24日も起きた。
23日(友引)に葬儀を済ませた家族が、24日朝一で火葬でした。
あ、ついでだから書いておきますが、友引、大安、仏滅など六曜とは
今の月、火、水、木・・・の一週間と同じ使い方をしたものですから
どんな六曜でも気にすることはありません。 ただ火葬場が休日です
から火葬が出来ないだけです。 近い将来友引も火葬せざるを得ない
火葬場が出てくるはずです。 迷信より現実が大事ですからね。
火葬炉の調子が悪いようで、いつもより火葬時間が長かったけど無事
火葬も終わり、収骨をすると家族に挨拶して葬儀は終了です。
次の火葬は隣接市で午後2時の炉ですから、午後1時20分~30分
くらいに斎場に到着予定、午後1時の出発まで1時間30分の余裕が
あると、昼飯を食べに向かっている途中で会員さんから逝去の一報。
隣の席で電話を受けた千明が言うに「隣接市の病院で逝去されたそう
ですが、お迎えは午後1時30分~2時頃にお願いしたいそうです」
との事、『ん? 今亡くなって午後1時30分過ぎのお迎えって事は
・・・あ、入院患者への昼食と片付けが済んでからの、お迎えにして
欲しいって事だな』とすぐに理解しました。
また午後火葬に行く火葬場から、10分程度の場所にある病院なのも
分りましたから「午後2時頃行きますと伝えて」と言いました。
僕の中ではこんな計算をしました。
午後の火葬は霊柩車でなく、寝台車のストレッチャーの上に棺を乗せ
午後12時50分に出発、午後1時10分頃に到着する。
家族が早めに到着していれば、すぐにお別れ、火葬と進んでくれる。
家族の到着が予定時間通りなら、すぐにお別れに入れる。
火葬炉に入って、待合所に案内、集金と必要な話をしたら、収骨等は
場所や流れを家族に伝えて、我々は1時50分搬送に出発する。
ただ搬送する家族が、どんな葬儀パックを希望しているか現時点では
分らないから、あんしん館に到着したら、個室安置、納棺安置、どち
らでも対応できる準備をする事、すぐにドライアイス屋さんに電話を
して必要量を準備しておいて貰うよう伝え、千明は電話をしに行く。
千明が戻ってくるまで、これからの流れを一通りシュミレーションし
順調に行けば全く問題ない事を確認しておきます。
久しぶりにインドカレーを食べに行ったのですが、のんびり味わって
食べるでもなく、仕事の事を考えながらの昼食でした。
そこから先はシュミレーション通りで、我々のほうが少し早く隣接市
の斎場に到着した事で、家族は棺を運んできたのが霊柩車か、寝台車
かも分らずだったのも結果オーライでしょう。
最近は寝台車のみ動かしている葬儀社も増えましたが、どちらも所有
しているのが分かると、斎場搬送は霊柩車のほうが良いみたいです。
病院へのお迎えも予定通りで、すんなりと進みました。
安置が確定してない為、到着した家族とすぐに打合せをします。
話しをすると故人夫婦と娘さんは、信仰があるのが分りました。
でも仏教ではないようでしたが、故人の兄弟姉妹の手前、湯かん葬を
選択すれば良いかね・・・と2人で意味不明な発言。
そこで言います。 「仏教徒でも無いのに旅支度してどうすんの?
うちにあるバックなら直葬で良いんじゃないの? それに仏式感覚が
全く無い故人に対しての湯かんは頼まれてもしない。
僕は形だけの納棺師ができる人間じゃないから、どうしてもしたいと
思うなら、うちじゃなくて他所に行ったほうが良い。
ここは金さえ払えば、何でもやりますよって処じゃないからね」
話の中で結構人気のある、とんかつ屋が知り合いだと言ってたから、
僕の発言に対し恐縮して聞いてた家族に、こんな提案をしました。
》26日午前9時20分、斎場集合
》火葬炉お別れ室で生花を棺に入れてもらう
》故人には信仰があった事、故人の希望で送る旨を了解して貰う
》信仰する宗教に故人を送る言葉があるようで、その朗読をする
》火葬中、火葬後の流れを家族が説明、集まってくれた方で食事に行
き、食事をしながら故人を偲んで頂けたら故人も喜ぶと思うと伝える
》火葬(火葬中は無料休憩所で、コーヒー等飲んで待機、60分)
》拾骨
》移動して食事
》解散
無理して余計な事をするより、伝えるべき事は伝え故人の意思を貫く
ことのほうが大事だし、家族に後悔は残らないと伝えます。
更に後に残るお婆ちゃんの生活を最優先すれば、おのずと無理の無い
葬儀は見えて来るもの、葬儀はそれで良いし、亡くなったお爺ちゃん
だって一番安心できる方法なはずだよ。 とも伝え上記で決定です。
昨日は午後7時まで家族親族が集まっていたようです。
と、書いてた午前11時30分過ぎ、何本か鳴った電話の一本が搬送
依頼だったようで、市役所に死亡届に行ってる千明から電話です。
搬送、安置、死亡届と全て完了、午後5時前に火葬許可証が発行され
るまでの間に食事をし、あんしん館に戻ってきました。
偶然の流れは不思議なほど良いけど、我々の体力が限界に近づきます。
もう10日以上毎日1件から3件の依頼が続いていますが、千明の話し
では昨年も8月、9月はバタバタしたようです。
今は偶然が味方してくれていますが、よく考えると綱渡りの日々です。
にほんブログ村
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります