前回の最後、あえて違う人種と書いたのは、根本的な設立目的や
事業姿勢の違いを意味しています。
あんしんサポートを引き継ぐ後世の人達に、これだけは伝えてお
きたい事で、根底を間違うと、あんしんサポートは少し低料金の
普通の葬儀屋さんになるはずです。
何度も書き、本日のテーマにも書いてあるように嫌々始めた訳で、
いまだもって葬儀の仕事が好きな訳ではないんだと思う。
『自分のした事を喜んでくれる人がいて、助けられる人がいる』
この感覚になれる事が天職と感じる部分なのでしょう。
この感覚になれるのは商売で無い仕事のほうが多いでしょう。
例えば・・・典型的な仕事だと思えるのは『救急医療の仕事』は
その最たるものではないでしょうか。 多分、僕向きの仕事です。
この感覚には儲けうんぬんはなく、人の命を救う事を生き甲斐と
して、自分の時間の全てを費やしても苦にならないと自己満足の
感性を持つ人が適職であり、天職なんだと思う。
あんしんサポート葬儀支援センターと一般葬儀社の違いを、結論
から言えば『自己満足』と『営利目的』の違いだろうと思う。
法人設立から数年が経ち、会員数も増え我々を必要とする人達が
全国に存在すると分かり、事業規模の拡大も可能となり、一度は
拡大路線に突入しようかと考えました。
しかし具体的に考えていくと、拡大すると現行料金で行うことが
難しくなる事が分かり、踏み留まったのです。
その理由は『自己満足』と『営利目的』が全てを語っています。
大多数の事業は営利目的ですから、利益を得る為には、何をどう
すべきかが根底にあり、全てはその上に成り立っています。
一方『自己満足』とは読んで字の如く『個』の感覚なのです。
可能な限り低料金で高品質な葬儀を、誰でも手の届く葬儀をする
と考えれば、人件費を抑えなければ無理との結論に達します。
って事は、どう考えても大きな事業にはならないって事です。
僕にとっては事業を大きくする事よりも、目の前にいる会員さん、
我々を必要とし、頼ってきてくれた人達への支援のほうが大事で
あると思えたからです。
上にも書いた僕自身の性格と、父親逝去の一報から持った葬儀へ
の疑問を投げつけた千明が、仕事が出来なくなった事で、新たな
葬儀を創り出そうと考えたからです。
金持ちもいるけど、貧困老人も沢山いる現実に対し選択肢が無く、
無理をして葬儀をする事が供養であり、それが出来ない人は薄情
とでも言われそうな、実に馬鹿げた風潮が当然の如くあった。
この傾向は2030年に向けてより強くなる訳ですから、できる
だけ早い段階で選択肢を創り出し、出来れば2020年頃までに、
葬儀は個々の家庭事情で行うのが当たり前と考える世の中となる
ことを目指してきたのです。
何処にも商売の感覚はなく、千明が食えるだけの事業になったら
さっさと手を引くつもりで、まさに他人事だったのです。
僕の発言が、千明の仕事への意欲を喪失させたのは確かですから
その罪滅ぼしの気持ちだけでした。
そんな形で始まったから、正直なところ気楽なもんでした。
僕は自身が経営する美容業の社長業が本職だし、僕自身は美容師
ではありませんから時間はいくらでもあり片手間でやってました。
僕の事務所の中に机と椅子を置き、余ってた電話回線を使う以外
全く投資していません。 全てはすぐに抜ける為の準備でした。
自分の利益が絡んでいませんから、より強く理想を目指せます。
だから『一銭も要らないお葬式』の発想ができたのです。
当時はあり得ない発想らしく、千明の友人からも僕に騙されてる
と言われたそうです。 確かに当時の発想は僕の憶測でしかなく、
あくまで想定の域を出ないものでしたが、葬儀の仕事をしていく
うちに憶測から確信へと変化しました。
と比例するように僕自身が熱くのめり込んでいたのです。
あんしんサポートの礎は、考えたものでなく、創ったものでなく、
他人事から始まったのですが、それを受入れる社会があった事が、
10年目の今も同じ根底、理念のまま流れてきたのです。
今迄も僕の中にある『我が店はお客様の為にあり』の理念の基で
商売をしてきましたが、この理念に流れる根本的な考え方があり、
『人は自分が得をする店に行く、だから必ず行きつけの店がある。
なら店は自分達の生活や給与より、店に来てくれる人達が得する
店を目指したほうが繁盛店になる確率は上がるし、繁盛をすれば
収入にも反映するから、結果として生活も豊かになる』
これが『我が店はお客様の為にあり』の真髄なのです。
しかし、あんしんサポートに於いては、この理論は当てはまって
いません。 自分達が豊かになる為の手法ではないのです。
単純に徹底した『『家族目線』』だけ、それでもあえて言うなら
我々のしている事が世の中にとって必要なら、多分食えるよ・・・
こんなところでしょうか。
こんな話しを言葉だけ、口先だけで言い、あとで出来ない理由を
述べる・・・詐欺師のようなことはしません。
我々が9年間で実際に行ってきた事実を書き出せば分かります。
過去の実績ですから、後出しジャンケンはできません。
その辺りは次回に書いてみます。
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