なんの根拠もありませんでしたが、何となく昨夜は搬送の依頼は
ないと思っていたせいか、深夜2時30分、そろそろ寝ようかと
思ってチャンネルを回していると『いきもの係』というドラマが
あったので3時30分まで見て、寝たのは午前4時でした。
初めて見ましたが、結構面白かったですよ・・・

ところが午前6時過ぎ、、携帯が鳴り「搬送です」いつもの強制
モーニングコールでした。 あちゃぁーーー失敗、、(*´Д`)

初めて執筆した本で『たった一人のお葬式』というタイトル章で
紹介させて貰った方で、今は74才になる一人暮らしのお婆ちゃ
んです。
 
シャワーを浴びて、あんしん館に向かい、棺を出し式場祭壇前に
安置の準備を整えると指定先病院へと向かいます。
午前8時30分、あんしん館に戻ると納棺安置をして、末期の水、
線香を供えると最終打ち合わせです。

5年前は今回亡くなったご主人のお母さんの葬儀でした。
亡くなったご主人は25年前に脳梗塞で倒れ、入院生活を続けて
こられたと初めて知りました。

仕事はしてないし年金だけでご主人の入院費は勿論、自分の生活
だってある訳ですから、どう考えても余裕があるとは思えません。
火葬だけの葬儀は間違いありませんが、前回のお義母さんの時は
散骨をされているのですから、今回も散骨の可能性が高いです。

「火葬場が新しくなってから、家族一人だけでも有料の待合室を
強制で借りなければならないのですが、我々だけが火葬に行けば
業者ですから当然待合室を借りる必要はありません。 待合室を
借りて火葬場に行きますか? 我々が行って焼骨を届けますか?」

すると「後はお願いします」と即答が返ってきました。
直後「少しでも安いほうが良いから・・」と独り言のような小声
でしたがハッキリ聞き取れました。

行政はこんな現実の想定さえできないのでしょうか・・・
無料の待合所には誰も座って無い椅子が何十脚もある・・・
それとも、少しでも稼ごうという事なのでしょうか・・・
群馬県では、火葬する場合、たった一人でも絶対に部屋を借りる
決まりがある・・・そんな斎場はたった一か所だけです。



まずは無料休憩所を解放し、問題が出そうなら変更すれば良い。
誰も座ってない椅子が沢山あるのに、たった一人、数人の家族が
部屋を借りる必要は何処にあるのだろう・・・

市は火葬が無料だから一銭も掛からないとでも思っているのか?
火葬は無料でも、病院へのお迎え、安置、棺、霊柩車等の費用は
葬儀社に掛かるのです。 最も安価なうちでも6.9万円+税だし、
一般的な葬儀社なら10万円から30万円も掛るのです。

待合室に四千数百円+使用すれば掃除が絶対ですから、拾骨だと
呼ばれたら掃除はできません。 結局人手が必要となる訳だから
更に余分な費用が掛るのが現実です。
行政は、わずか5千円かもしれませんが、それは一週間分の食費
だったり生活費だったりする家族だっているのです。
古いけど自宅があるから生活保護も受けられません。

生活保護は受けられず、生活保護者以下の生活をしている人達。
まさに僕が最も懸念していた人達であり、葬儀費用の心配をしな
がら日々生活をしてこられた人達なのです。

なんで市内の葬儀業者は黙っているのでしょう・・・
市民は黙っているのでしょう・・・
市民は誰も声を上げないのでしょうか・・・
うちの会員さんだけが、生活に余裕がないのだろうか・・・
普通に考えてそんな事は絶対にあり得ない。
行政の傲慢・・・いつか問題点として議論されるのでしょう。

葬儀料金は来月の年金が出てから支払ってくれるそうです。
斎場から自宅に回り、霊柩車だと誰か亡くなったと分かるからと
寝台車で火葬場に行くことにしました。
僕らにできる事は無料でしますし、安置時間は数時間余分になり
ますが、48時間で納めることにしました。 
でも我々にできる事は会員さんの手前もあり限界があるし、全て
そんな対応してたら経営が成り立たなくなります。

行政のように赤字で澄ましていられはしないのです。


我々のような民間でも家族の事・・・それも弱者を優先している
のですから、行政なら尚更だと思うけど・・・
わずか数千円の事だけど、その為に最後の火葬に立ち会えない人
だっている現実を知り即刻対処して欲しいとつくづく思う。


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