あんしんサポートを代表する理念といえば、
『葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事、だから絶対に
無理をしてはいけません』
だろうと思いますが、これは利用者向けに考えた言葉ではなくて、
僕の経営者としての理念を利用者向けに変化させたものです。
経営者として30年近く生きてきた経験から、自然に培われたもの
だろうと思いますが、経営にとって何が一番大事かと考えたとき、
きっといくつもの価値観の違いが出るのだと思います。
》とにかく事業規模を拡大したい人
》より多く儲けることが生き甲斐の人
》世間に虚勢を張りたい人
僕が知る中で多いのは、この三種の人達ですね。
中にはとにかく経営者になりたいだけの人・・・なんてのも居た
りしますが、サラリーマンから逃げたいだけの人ですから、成功
する確率は格段に下がります。
で、あんしんサポートを経営する僕は、どんな価値観かというと
『継続はちからなり』続けることが一番大事だと思っています。
確か以前のブログにも書いたと思うけど・・・
いかんせん1.500話も書いてると、何を書いたか覚えてない。-_-;
葬儀ほど先の見えない仕事はないと思えるほどで、9年経った今
でも全く改善しません。 会員制度にするきっかけでもあります。
当初は少しでも試算ができるよう会員制度にしたのですが、会員
登録するには、我々の考え方を説明したり、家族の考え方も聞き
双方が納得して初めて入会となる訳です。
その際、当初は1.000円の寄付金を頂戴してましたが、毎年配布
している新パンフレット、盆供養案内などの印刷、送料さらには
会員管理等に充てると不足する結果となり、入会寄付金3.000円
へと変更させて貰ったのが今の状況です。
問題は入会時に家族の考え方を聞き始めると、僕の性格もあるの
でしょうが家族の本音が出てきます。
・以前の葬儀であまりの高額に驚いた
・親が施設に入所してお金が無い
・様々な事情で余裕が無い・・・等々、断トツお金が無い話です。
設立当初は五万円火葬パックも完成しておらず、公言もしていま
せんでしたし、自分達で葬儀出来ない為、施行は特定の葬儀社に
依頼する方式で、原価は高かったですが設定した葬儀費用は県内
平均の半額と、当時の新聞に掲載されていました。
今なら話題にすらならないでしょうが、当時は内容は一般他社と
同等かより高品質で半額という低料金が話題になってくれました。
その結果、我々は第一に施行すべきは弱者中心との方向に向けて
走り出し、葬儀が済んで集金になると「本当だったんですね」と
いう言葉を良く聞かされ、ついで「いつまでも続けてください」
と激励され、最後に「本当に助かりました」と頭を下げて帰って
いく家族の姿が当たり前のようにさえなったのです。
先の読めない事業を継続させるには『無借金経営が基本』と考え
一度も借金する事なく9年間続けてきたのは以前書いた通りです。
本当は利用者の人達にとって、より利用し易い施設が欲しいのは
本音ですし、どんな施設が良いかの構想もあり、その施設利用は
今より若干料金が上がっても良いだろうとは思っています。
この辺の感覚も以前のブログには書いたはずです。
しかし、現行の料金体系も残すべき・・・との思いは強くある。
って事は別の場所に別の建物だと、取得するなら1億円くらいは
必要になるでしょうし、土地が賃借でも5千万円は最低掛る事に
なるでしょうから・・・僕の年齢を考えると躊躇するわけです。
事業借り入れは10年間上限ですから、1千万円で、月額10万
円くらいで、支払総額が1.200万円くらいかな。
5千万円なら月額50万円を10年間だし、1億円借金なら月額
100万円が10年間・・・もっとも今の僕が1億の借金なんて
できないと思うけど、、 保証協会つければもっと高くなるし。
以前、千明に聞いた事もありますが、完済前に僕が死ぬような事
でもあれば、私には無理ですよ・・・ってのを聞かされちゃうと
独断で事を進めて良い年齢ではないからな・・と思うのが本音。
無理して、あんしんサポートの存在自体が無くなったら、それは
困ると言う会員さんは沢山いらっしゃいますからね。
より利用し易い建物、設備より存続が最優先ですから、利用者に
発信している理念は我々にとっても全く同じ・・・
『絶対に無理をしてはいけません』
の言葉は利用者だけでなく、自分自身にも発しているものです。
誰か奇特な方が、弱者支援への寄付をしてくれたら、その時には
大手にも負けない使い勝手の施設を低料金で提供できるでしょう。
こんな風にでも考えないと無理をして、9年間の全てが消滅しちゃう
そんな現実を迎えた経営者を何人見て来たことか・・・
事業設立時は、自分を追い込んでも背水の陣的な感覚が凄く大事、
この時期なら例え失敗しても困るのは自分達だけだからね。
しかし自分達だけの感覚では済まされない規模になった時は、冒険
よりも生き残る事のほうが大事な事業もあると思う。
うちは会員さん達の為にが第一だけど、事業によって社員や家族の
ためにと考える必要のある事業もあるでしょう。
事業とは生まれた時は我が分身でしかありませんが、ある期間存続
し続けると、我が子のようになり、創始者とは別人格を持つに至るもの
なのだろうと思う。 今の僕は事業の存続、後継者創り、未来予想図
この三点を試行錯誤している時期なのでしょう。
にほんブログ村
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります
