あんしんサポート設立から9年が経ち、7月から10年目に突入
することになった。 9年間など過ぎてしまえば早いものです。

全くのど素人から始まった葬儀でしたが、いつの間にか素人処か
長年葬儀を仕事にしている人の多くより、知識も経験も上回った
かもしれないとさえ思うようになった。

不思議なのは、それらの知識も含め、当初に見せて貰った葬儀の
流れ以外は全て自己流というか、独学から始まったものであって
誰かに教わった事もなく、誰かの本で学んだものでもない・・・
なのに非常に明確な思考や理念がある・・我ながら不思議に思う。

もっとも葬儀をした家族、相談に来た家族の本音から発想したの
だから根拠が無いわけで無く『庶民派流』って事かもしれない。

当初多かった一般葬については、100名以上なら黒字になるのが
あんしんサポートの葬儀だから、それなら一般葬を勧めれば良い
んじゃないと言う人もいるが、僕はそう思ってはない。

黒字になった家族は良いかもしれないが、香典を包んだ人達には
負担を掛けているからだ。 

また似たような感覚では、生活保護の葬祭扶助も同様に感じる。
家族親族は普通に生活しているのに、葬祭扶助を使おうとする。
我儘で利己主義の人だけ報われる。 こんな葬儀は基本受けない。
税金なんだぞ行政はしっかりしろ! と言いたくなる。

『葬儀は家族が家族との別れを受入れる為の時間である』
これが根本的な葬儀の考え方ですから、基本は家族だけで行えば
良いと思っている。 勿論、家族以外でも親しくしてた人達なら
親戚、他人問わず葬儀に参加して欲しいと思うけど、それ以外は
葬儀が済んでから手紙でも出せば充分だと思う。

これなら自分達家族の都合で、どんな葬儀でもできるはずです。
と設立当初訴えてきましたが、最近その傾向が強くなっている。

昔ながらの高額な葬儀を、資金力にものを言わせて宣伝している
大手葬儀社、その葬儀を良しとする昔感覚の人達も、減少しては
いるけど、相変わらず存在している。

その意味で『二極分化時代』なのが今の葬儀だろうと思う。
この流れで行けば、簡素化した葬儀が当たり前の時代が来るのは
必然であり、墓を持たない家族も普通になるだろう。

葬儀は確実に変化しているし、個人的に良い方向に進んでいると
思っていますが、日本社会の問題点も浮き彫りになってきた。

その最たるものが『親子別居時代』である。

老人生活は国が保証してくれるのなら話は別、しかし現状の日本
では全く考えられない現実なのだから論じるだけ無駄だろう。

子供達夫婦と両親が同居している世帯と、別居している世帯では
別居のほうが多いんじゃないかと思う。

これって昔は嫁いびり的な事が普通にあり、自分が大変な思いを
したから子供達に同じ思いをさせたくないって事なのだろうか?

なら自分が嫁いびりせず、嫁も子供達の面倒を看て貰うのだから、
お互い仲良し義母娘を目指せば良いし、実の親子だって簡単では
ないのだからと思えば・・・なんて発想自体が理想論なのか!?

その結果、老々介護、認々介護の現実が当たり前にある時代・・・
ってゆーか、若い夫婦が自分達の両親と一緒に住まずに、面倒も
ろくに看ず年老いた時、その子供達が自分達の面倒は看ないって
ことに気づかないのだろうか・・・それで良いと思うのだろうか。

土地に余裕があるなら、2軒建てるとか、アパートなら同建物に
住むとか、近所に住むとか、同居でなくても対応できる方法論を
とり、近過ぎず、遠過ぎずの距離で生活するのはどうだろう。

葬儀は自分達家族の都合に合わせて行うのが当然、と考える時代
に向かっているから、さして心配は要らないが、その直前にある
年老いた老夫婦時代、老人独居生活時代に家族としてスポットを
当て対策を相当前から話し合っておく必要があると思う。



経済成長と近代化の中で進んできた自由化・・・
日本の自由という意識は少し間違っていたんじゃないかと思う。
『自由』と言いつつ『利己』を正当化してきたんじゃないかな。
今の日本の教育に必要なのは『道徳』じゃないかな。
その教育が一番必要なのは子供達でなく、親世代、祖父母世代の
人達なんだろうと思う。 

軍国主義のタガが外れて、本物の自由を学ばずに突っ走ってきた
結果が今の日本の実態なんだろう。
東日本大震災の時、みんなで我慢しながら、助け合いながら暴動
ひとつ起こさず乗り切った日本人だから、人としての基礎能力は
高いものを備えているはず、後は進む方向を正確に示せる人達が
先導すれば大震災のようになれるだろう。

大震災の時、国や行政が先導した訳でなく、その場その場で自然
に生まれた指導者によって平穏に事が進んだはずです。
本来の指導者は大衆の中から自然に誕生するものだから・・・



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