ご安置している家族が、僕にポツリと呟いた。
「あれこれ選ぶ事もないし、費用の心配も無いから、ゆったりと
送れるのが良いですよねぇ」
それを聞き笑顔で頷いただけでしたが、安心できる言葉でした。

「あれこれ選ぶ事もない」
全パック追加不要なのと、変更せずとも誰が見ても違和感の無い
品質の葬儀用品を使用してるし「どれにしますか?」の選択肢は
何ひとつ無いからの言葉です。

「費用の心配も無いから」
打合せの段階で1円単位まで明確に提示するから、家族から追加
変更の依頼が無ければ、見積時の金額が変更する事もありません。
あとは30名家族葬で返礼品や食事、待合室や居士戒名付の宗教者、
更に散骨と永代供養墓で33回忌まで一切の支払い合計が税込でも
371.880円で済むと分かっているからでしょう。

「ゆったりと送れる」
費用の心配、喧しい親戚対応などあったら、家族の心が落ち着く
ことはできません。 自宅安置した場合夜中まで親戚が飲んだり
食ったりされたら、家族は疲れるばかりだし、家族は小間使いの
ように動き回らされる事も多いのが現実です。 自宅安置は葬儀
というより、親戚同士の宴会の接待役になるのも普通です。

憶測ですが、言葉の中にはこんな意味合いが含まれていたはず、、
これに関連するような現実が葬儀では当たり前のようにあります。

「生花で豪華に飾った祭壇」
なんのショーですか? と聞きたくなる。 
ついでに誰の為の花なのですか? ともね。
花が好きだった故人もおられるでしょうが、それなら祭壇でなく
故人の身体や棺を花で包んであげれれば良いと思う。だって相当
高額な費用が掛かっているはずですから・・・個人的な感覚では
会葬者への家族の見栄・・・としか思えません。 或いは業者の
誘導商法に見事なほどはまった家族でしょうか。

「やり過ぎ司会者」
司会とは式を滞りなくスムースに進行させるのが役目です。
必要最小限の言葉で良いし、基本は裏方だから人前じゃ無くても
陰の声でも全く問題はないのです。 しかし自分が主役と勘違い
しているかのような司会者、自分だけ悦にいった臭い話しをする
司会者もいて、正直げんなりします。 あんたの葬儀じゃねぇよ。

「流れ無用の宗教者」
お手伝いしてくれる宗教者の方々は我々の時間に合わせてくれて、
急いだり、伸ばしたりしてくれますが、菩提寺の住職はわがまま
と言うか、独善的な人も時々います。
公営斎場の使用時間や、火葬時間は当然決められています。我々
だけの都合ではどうにもなりません。 なのに時間を無視しても
自分の主張をし続けて読経する宗教者、葬儀は自分が基準とでも
思っているのか、偉いと思っているのか、勘違い人間の典型です。

葬儀社が宗教者の言いなりになってきた結果でしょう。
うちは言いなりにはなりませんし、菩提寺に場所は提供しますが、
基本ノータッチです。 寺に葬儀を頼まれた訳ではありません。

以前、新聞の取材時にも答えましたが、今の葬儀はショーです。
上っ面の豪華さや、お金を取る為の演出でしかありません。
それらが低料金なら何も言うことはありませんが、とんでもなく
高額だから要らんというのです。 家族が望んでしているのでは
なくて、葬儀社の誘導商法の結果が多いからです。

もっとも先日入会に来た人の友人が愛知県にいて、最低限の火葬
だけのような葬儀で100万円の請求が来て驚いたそうです。
驚くだけで済む家族なら良いですが、それでは済まず生活に支障
さえ出る家族だっているのです。 霊感商法は許されません。



それから今の葬儀は誰の為に行っているのか分かりません。
故人の為!? おぃおぃ故人がそれを望んだか? そんなことを
いつ言った? 戯言でしかありません。
ぶっちゃけ葬儀は残る家族の為にしているのです。
葬儀という儀式をする事で、故人が成仏してくれたら・・・って
のが葬儀をする家族の心境でしょう。

だから葬儀は家族が中心であり、家族がしたい事をすべきです。
それを補佐したり、先導するのが葬儀社の仕事だと思っている。

ネットの中には自分で病院から運んで、ネットで棺を購入をして、
レンタカーで棺を運べば低料金でできる・・・ みたいな内容も
見かけますが、そう簡単に行くとは思えません。
またうちの料金のほうが安いかも・・・とも思ったりします。

ようは、無責任な発言ではなく、家族が自分達で温かく送れたと
思えるような葬儀の助言、補佐、先導を葬儀社が行えば良い。

先に述べたような花が好きだったと聞けば、費用を抑えて豪華に
見える方法を提案すれば良い・・・家族毎に何をしてあげたいか
どうしたいかの内容と、財布事情の本音を聞いて対応できるのが
葬儀のプロフェッショナルだと思ってる。
当然、葬儀が済んだ家族の心は『満足感』が一番大きい・・・

業界の中では異質な存在だろうけど、それが家族の本音目線なら
どうしたら可能になるかを追求し続ける姿勢は持ち続けたい。


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誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります