昨夜8時半過ぎ前回ブログの息子さんから、お母さんの容態電話が
入り「眠っているが少し安定したみたいです。 母親はどんな葬儀
依頼をしたのでしょうか」との連絡が入った。

癌で眠って安定だとモルヒネを使ったのかもしれません。
僕の記憶では痛みの抑えにモルヒネを使うと、眠った状態のままで
逝く人が多いような気がするのですが、実際の治療は分かりません
から、あとは子供達の為に頑張れと祈るしかありません。

事前相談に来てくれた人達に言うのは、死んでから騒ぐ必要はない
騒ぐなら生きてるうち、今ある人生を、自分なり思いっきり楽しむ
ことが一番大事だと言い続けていますし、このお母さんにも同様に
伝えた記憶があります。

自身の葬儀依頼に来た人達には、葬儀は火葬だけでも良いし、墓が
無ければ『ぱっく60』で良いから、後のお金は今の人生でできる
事や、したい事をする為に使えと言う・・・すると当人だからだと
思うけど涙を流す人が多いが、とても複雑な涙に思える。

葬儀屋に来て聞くとは思えない言葉、気遣いに対する嬉しさ、死へ
の恐怖を頑張って強がってきた心の壁が崩れるのかもしれない。

すると、いつものように明るく元気な笑顔で「入会が済んだら何が
したいか家に帰って書き出して、ひとつひとつ達成すれば良いよ。
20でも30でも、50でもしたい事は全て書き出して、全部する
までは生きてなきゃね」と伝える・・・ もっと涙を流す人も多い
けど安堵の顔になるのだけは分かる。

事前相談にはいくつものパターンがある。
『いつか使うからと保険感覚での事前相談』
『両親や兄弟姉妹、家族の終幕が近づいている人の事前相談』
『親族の死が近づいている人の事前相談』最近増えている。
そして『近い将来、自分の終幕相談』ですが、僕はこれが一番辛い、
だけど僕らがしてあげられるのは、費用を抑える事くらいのもの、
それでも死後費用の心配だけでも無くなれば、少しは心が休まって
くれるかもしれないと思う。

でも、この先は考えた事がない・・・
死期が迫った人だから、残る人生を精一杯生きるのは、何となく分
かるけど、健康で生活している人も、いつ何が起こるか分からない。
だから、今ある人生を楽しむ・・・

これで終わっても良いんだと思うけど、人生を楽しむってなに!?
って言われたら即答する自信がない。
当然、人生を楽しむのは他人事でなく自分達にとっても同じこと。
そこで今回は、その辺りを少し考えてみようと思います。

『楽しむ』という言葉からは趣味、旅行、レジャーなどが浮かんで
きますが、同時に自分の言葉が思い出されます。
一冊目だか、2冊目か忘れましたが著書の中にも書いた覚えがある。

『旅行がなんで楽しいか分かる? それはね、、帰る家があるから
なんだよ。 人生も一緒で終幕があるから精一杯生きられる』

改めて書いてみると、我ながら『なるほどぉ』と感心しちゃいます。
旅行はたまに行くから楽しいし、長期旅行だとしても帰る家がある
から旅行を楽しめる。 帰る場所もなく流れ旅じゃ楽しくはない。

とすれば、旅行でも、趣味でも、基本の生活基盤がしっかりとあり、
たまの休日を利用するから、より楽しいものになるんじゃないかと
思えたりもします。 

旅行、趣味、レジャーどれも時間を必要としますが、いつでも暇が
ある人より、普段は時間がとれなくて、休日や時間をやり繰りして
使うから楽しめるし、楽しもうとするんじゃないかな。

って事は『しっかりした基本の生活基盤』とは、単にお金があると
いう問題でなく、日々生き甲斐や遣り甲斐のもてる仕事などがあり、
そこで得た収入と時間を費やすからって事なのかなぁ・・・

お金持ち、富裕層の人は違う考え方をするでしょうが、我々庶民は
こんな感覚に近いんじゃないかと思う。 なぜ富裕層になれるよう
頑張ろうと書かないか、それは『今ある人生を楽しむ』のが基本の
考え方だと思うからです。

少し話は変わりますが、過去の我が人生を振り返って、楽しかった
頃と考えると、自分なりに充実してた時代が思い出されます。

日々仕事に追われ、寝不足に成りながらも、頼ってくれる経営者や
スタッフの期待以上に応えたいと踏ん張ってた時代、大きな金額を
動かして『企画』『仕入れ』『広告宣伝』『販売』と責任ある立場
で背伸びしながらも無我夢中で生きてた時代・・・

これを見ると僕の場合は・・・の限定ですけど・・・
『心身ともに目一杯働き』
『ある程度の責任ある仕事をし』
『誰かの役に立って』
『苦楽をともにする仕事の仲間がいて』
『それをさせて貰える家庭がある』
なぜか僕の場合・・・旅行や、趣味や、レジャーは浮かんでこない。

多分2つの条件下で、楽しむ内容が分かれるんじゃないかなぁ。

『健康体で終幕が対岸の火感覚な時』
『死を我が事として覚悟した時』

僕はまだ後者の経験が無いから、前者の感覚しか知らないだけの事。
そう考えると、やっぱ『今を楽しむ』ってのが正解だと思える。

前者の人達は自分なりに自分の人生を、どう楽しむか考えれば良い
だろうけど、後者の人は時間が無いだけに、心配事を無くす必要が
あるんじゃないだろうか。 心配事の内容は人それぞれだろうけど、
共通するのは『お金』の問題でしょう。

すると死後費用の問題を少しでも改善、解決して上げられたらって
事になると・・・あれ? 話が書き出しに繋がってねぇか・・・

いつもの事ではありますが、僕のブログは日記感覚で書いてるから
書きながら頭に浮かんだ言葉を打ち込んでいくだけです。
それでも普段は何となく考えてた事から書き始めるのですが、今回
だけは全く考えず、どこに向かうかも分からず書き進めました。

ところが予想外の展開で、あんしんサポート理念は『死を我が事と
して覚悟した時』僕と同じような庶民なら、有難いと感じて貰える
人もいるだろうと、改めて認識できたブログになりました。



一旦書き終わり、別のことを始めてフッと思った。
『死を我が事として覚悟した時』限定だけど、残る家族にとっても
苦楽をともに過ごしてきた家族と、永遠の別れを受入れる為の時間
でもあり、良き思い出として心に刻める残り時間でもあるのです。
そう考えると、本人は勿論、家族とっても大切な時間なはずです。


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