前回最後に『事業から企業へと成長するには人材ですかね』と何気
なく書いた文字、改めて読み直すと事業に必ず出てくる文字ですが、
文字を書いた自分自身しっかり理解しているのか!?と自問すると
すぐに明確な返答はできない事に気づいた。

そこで今回は『人』について書きながら考えてみたい。

経営の神様と呼ばれた松下幸之助さんの言葉で『事業は人なり』は
超有名だし、きっと誰でも何となくは分かる言葉なんだと思う。
御多分に漏れず僕も同じ、何となくは分かるけど・・・程度です。

ただ企業が求める人材とは・・・経営者に必要な要素は・・・何て
のを書いた本はいくらでもあるけど、多くの人が知る企業に育てた
人の著書なら納得もするけど、コンサルタントや評論家が書いたと
したら読む気にはなれない。 単なる頭でっかちの本だからね。

また巨大企業を率いてきた方の書いた本ですから、理解はできても
実践はできないレベルです。 なんて書くと・・・

「世界の松下電器も初めは町工場から始まったんだ!」・・などと
良くある中国のポスターみたいに、右手の人差し指で斜め上を指さ
しているのあるでしょ、、、ってちと古いかな。 いずれにしても
やる気と前向きさは認めるけど現実には、まぁ無理だわな・・・
そうなれる人間なら、とうの昔になってますがな・・・

『右足を出し沈む前に左足を出す、交互に続ければ水の上も走れる』
理解は出来るけど、不可能だと思うでしょ? これと一緒です。

なら経営や事業から見て必要な人でなく、人の側から見た経営とか
事業という切り口で考えてみたいと思います。
その手の本を読むたびに『そうかなぁ』と思うことがあるからです。

事業は人なりの解釈にはこんなのもあります。
・経営者が考え方を変え
・経営者が行動を変えると、それを見ていた
・社員が影響を受け、仕事ぶりが良くなり、一生懸命に働き
・会社の業績が急上昇する

なるほどねぇ・・・と思う反面、そうかなぁとも思うのです。

そうかなぁと思う『1』
・経営者が考え方を変え
・経営者が行動を変えると、それを見ていた
・社員は経営者だから当然とは考えるが、自分達は今のままで
・社長は頑張ったが業績は横ばいだった・・・って事になる。

そうかなぁと思う『2』
・経営者が考え方を変え
・経営者が行動を変えると、それを見ていた
・社員は自分達と経営者ではレベルの違う凄い人だとは思うけど
・社員は自分の資質の低さを思い知られ業績は落ちた・・・

みたいな事ってないかなぁ、何事も教科書通りにはいかんと思う。
自分の事は自分でどうにでもなるけど、他人の事は分からないし、
仕事に対する考え方だって違うだろう。

経営者は仕事命だとしても、社員は家族第一だとか、給料は多いに
こした事はないけど、それより家族と過ごせる時間が大事、だから
まずは休日を増やして欲しいし、仕事はきっちり5時で終わりたい。
なんて人だって普通にいるんじゃないかと思う。

だから僕なりに考える『事業は人なり』を書いてみます。
正確に書くと『零細事業は経営者の人となりで決めろ』です。
えーっ全く意味違うじゃん・・・とのご批判もおありでしょうけど
こんな解釈もあって良いかな・・・って思うのです。



経営者自身がワンマンなタイプなら、ワンマン経営者になれば良い、
腰の低い人はそれを持ち味にすれば良い、他人と係わるのが嫌いな
人は自分一人か、家族だけで事業すれば良いと思う。

よく酒を飲みながらワンマン社長や上司の悪口を言ったり、非難を
する輩がいますが『なら辞めれば?』としか思えない。
この手のタイプは大嫌いで間違っても賛同することはないでしよう。

経営が順調に行くか、行き詰って倒産するか、どう転んだとしても
全ての責任を負うのは経営者なのです。 酒飲んで文句を言ってる
人達は間違いなく責任の無い役職なはずです。 仮に取締役だった
としても責任は無い役員でしょう。
・・・だから経営者の好きに経営すれば良いんです。

自分一人で仕事をするのが一番だという人は、一人でできる仕事を
すれば良いし、数百人、数千人の人の頂点に立ちたい人で、資質の
ある人は、それを目指せば良い・・・

ちなみに僕はサラリーマン時代、若くして500名の部下を抱える
ポジションに就かされ、起業前は役員という職責だったりした為か、
人の上に立つのが自分に合っていると思っていました。

ところが起業して数年後、わずか50数名の社員を束ねるのでさえ
苦痛に感じるほど煩わしいし、自分の意志を伝える難しいさを痛感
したり、人が足らない、辞めたい、結婚、子供ができた等々、実に
面倒だと思い知らされました。

かつての役員時代は会社という傘の中で踊れば良だけで、その傘は
社長を始めとし、同僚である役員の人達がさしてくれていたのだと、
ようやく気付いたのです。 俺は大人数の上に立つ器じゃないなと
50代に入ってようやく気付きました。 

あんしんサポートはたった2人だけの小さな、小さな事業体だけど
基本の理念、根底にある礎、家族目線など事業の柱となる考え方は
千明一人に叩き込めば良い事でした。 それでも実際は5年近くを
要しましたが、今では気楽なもんです。

一から十までの全てを自分達でするしかない面倒さ、忙しくなれば
自分が死んじゃいそうなほど疲れるけど、全責任を負うのは自分で
したことですから、これも気楽なもんです。

鼓舞する必要もないし、面倒な会議も要らないし、思いついた時は
すぐにでも行動に移せるし、嫌ならしなくても良い・・・
文句言う人もなく、愚痴を聞く必要もないのだから、サラリーマン
よりずっと楽じゃないかな。

自分自身の【考え方】【性質】【性格】【器】を足し引きせず知り、
そこから【業種】【規模】【理念】など決めれば良いんじゃない。
あとは経営者気質か、サラリーマン気質かの選択も大事ですね。

こんな考え方の『事業は人なり』もあるんですよ。


にほんブログ村 その他生活ブログ 葬儀・法事(個人)へ
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります