仕事柄何軒かの業者さんが出入りしていますが、葬儀依頼が受け
られず断った話しをすると、みんな驚いた顔をする。
次に出てくる言葉も異口同音で「他社が聞いたら羨ましがる」と
いった内容から仕事の話しが始まることも多い。

うちに関しては他の葬儀社の話しや世間話しをする事はない。
僕が関心がないのを知っているからだろう。
まぁ、よほどの事でも無ければ他社の動向に関心はない。

しかし業界他社では、あんしんサポートの話しが出るらしい。
他社のことなど聞いても、何の意味も無いと思うし、もし自分の
会社は暇なのに、世間が忙しいと聞いたら焦るんじゃないかな。

それと相手は業者さんですから「暇だけど他所はどうだい?」と
聞かれたら「いやぁ 何処でも暇ですよ」って言うんじゃねぇ、
こんな社交辞令を聞いてホッとするかね・・・

他社の葬儀を現場で経験している業者から見ると不思議らしい。
『横柄な人、上から目線の人など嫌な人の依頼は受けない』
『お客様なんて思ったこともないと会員の前でも公言する姿』
なのに葬儀で見る家族と我々の関係は、一般葬儀社と全く違って
親戚同士か、昔からの知り合いのように見えると言う。

何が違うのか話しを聞きながら『武井観察』をするらしい。
でも・・・分からないというのが本当のところのようです。

1. 料金設定は誰が計算しても同じで不明点は無い
2. 武井という人間が人懐っこい話し方をする
3. 何を見ても料金は全て安い
4. 誰が見ても違和感の無い葬儀用品を使用している などなど

色々考えてみるようですが、それが毎月20名以上の入会だとか
90%以上の人が紹介で来館する事になるだろうか・・・
と考えてはみるらしいけど、それにしても、あそこまで家族達が
葬儀社と打ち解けるだろうか・・・と思うようです。

そこでこんな話しをしました。

僕から見ると一般の葬儀社は・・・
『今日の飯さえ腹一杯に食えれば良い商法』だと思う。

それに対し僕は・・・
『今日の飯が一汁一菜の質素な飯だとしても、明日も同じように
一汁一菜の飯が食えるような種蒔きをし続けている』
簡単に言うと、こんな違いだと思うと話しました。

この未来に向けての『種蒔き』は良く使われる言葉ですが、その
現実的な手法というか、何をどうしてるか分からないようです。

面倒くせぇ・・と思いながらも話しを続けました。
葬儀社は供養だ、なんだと、嘘も含め霊感商法まがいの事を言い
家族によっては限界を超えるほど、目一杯料金を吊り上げる。
これを普通だとか、当たり前だと思っているのが理解できない。
「自分が家族の立場なら、この葬儀社に次も依頼する?」
「この葬儀社を知り合いにも紹介する?」
「葬儀が終わって、法要、新盆だって相談したい?」

「ね、自分で自分の首を絞めてるだけだよ。今日の飯を腹一杯に
食いたいという煩悩を抑えられないツケが回ってくるだけの事さ、
だけど、こんな葬儀社って普通でしょ? だもん俺は楽だよ」

「僕の言う種撒きとは、家族がうちのパンフレットを見ておいて
この辺で良いかな・・・と思った葬儀があったとしても、葬儀に
出席する人達とか、財布事情だとか、想いだとかを聞いてみると、
もっと安いパックで良いんじゃねぇ?って思う事のほうが多い。
だから、そのままを理由も含めて伝える。 これだけのこと」

聞いてる人は、分かったような、分からんような顔をしています。
そこでもう少し噛み砕いて伝えました。

》代表のほうが自分達より低料金でも良いと理由も言ってくれた
》言われてみれば、そりゃそうだと思った
》家族で決めた内容のほうが高いけど、黙っていれば良いのに
》この人は商売より、家族のことを先に考えてくれる人らしい
》この人なら本音で色々相談に乗って貰えそうだ
・・・こんな風に続いて行くんだと思う。 
それがあんしんサポートの会員は信者と言わせるのかもしれない。

するとこの家族は
》葬儀の話題が出る度に、あんしんサポートの宣伝をしてくれる
》その家族から根こそぎふんだくらず少しでも余裕を残すことで
》次の時もお願いしたいと思ってくれる
》そして・・・どうも人に言いたくなるらしい。

但し、これは狙ってしてきた訳ではなく結果論としての話しです。
あ、そういえば昨日搬送した家族もそうでした。

以前うちでお父さんの葬儀をしている方です。
今回は義母の逝去、農業をしていますが富裕層ではありません。
聞かされたのは99.000円の個室安置(枕生花・小遺影。果物盛・
白木膳一式)が含まれた直葬パックでした。

隣接市の施設から搬送し、個室安置、末後の水、線香を供えると、
最終打ち合わせですが、聞けば4人だけで送ると言う。
流れを聞いてから「 89.000円の個室安置に、枕生花だけ追加を
すれば良いんじゃないの? わずか4.000円の差だけど、それで
火葬の帰りに飯食って帰れば良いじゃん」

改めて考えれば、わずかに4.000円だけの違いなのです。
でも、家族の心に残る、あんしんサポートや武井という人間への
想いは4.000円では得られない『信頼・安心』が残るようです。

設立から9年目の今日まで、ずっと同じ姿勢を貫いてきたことで、
利用した家族は安心して紹介できるんだと思う。
葬儀の時は腹6分目だとしても、残りの4分は明日の飯が食える
種になっている。 これが葬儀をする家族の全てに行う当然の事
ですから、いつでも腹八分目の飯は食える・・・・
これが今現在のあんしんサポートであり、明日の飯を食うという
具体的な手法になっているんだと思う。


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