ぶれてはならない『芯』の部分を前回書きました。
今回は決して良い意味で使われない『朝令暮改』を肯定する内容
になるだろうと思います。 

ただ厳密には朝令暮改では無いですし、ぶれずとは、初志貫徹の
ことでしょうが『初志』も勘違いしている人が多いので、その辺
から書いてみたいと思います。







今回は自分の事を例えとして進めます。

あいんしんサポートの理念は・・・
『葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事、だから絶対に
無理をしてはいけません。故に無理をさせない葬儀を創り続ける
事で、誰もが死後費用の心配をせずに済む世の中にしたい』だと
珍しく前回全文を書きました。

しかし火葬支援パック50.000円から始まり、消費税の引き上げと
便乗値上げ、更に円安が重なり89.000円まで値上げしましたが、
今は69.000円で収まっています。

もし火葬支援パック50.000円はくちにしたのだから、何があろう
と貫くのが初志貫徹だ・・・  なんて言ったら、あんしんサポート
そのものが存在してないでしょう。

50.000円火葬は初志でなく、初志を具体化したものだからです。
初志は50.000円火葬でなく、理念そのものなのです。

似たような流れを書きます。
『少子化で墓閉じが増え、散骨が増えると予測』
基本間違っておらず低料金での墓閉じ、墓閉じに伴う山林散骨は
予想以上に増えました。 しかし予想外の事態が発生しました。 

あんしんサポート専用散骨場は、当初自分で散骨して貰いました。
散骨された家族に、散骨時以外の立入禁止を伝えおいたのですが、
車を降りて3分で行ける好立地もあるのでしょう。
家族で足を運び手を合わせる人もいたようです。

それだけなら問題ありませんでしたが、枯木の山に線香を供えた
人がいたのです。 山火事にでもなったら二度と散骨が出来なく
なるのは必至です。 また散骨の難点として後日、彼岸や命日に
手を合わせる場所が無いという事が分かりました。

そこで建てたのが1000名入れる永代供養墓です。
手伝ってくれる寺墓所に建立しましたが、一部焼骨を納骨し33
回忌の永代供養まで無料で保管する事にしました。
年会費もなく、檀家になりませんから寄付もありません。 また
墓参はいつでも自由にできるので、いつでも花が絶えません。
33回忌を過ぎた焼骨は当方散骨場に散骨する事になっています。

初めは家族が散骨、問題が出て代行散骨、しかし手を合わられて、
墓参りができる永代供養墓を建立と具体策は変化しています。
されど墓閉じが必要な家族、墓を持っても仕方ない家族にとって、
最終的にはより良い流れになっているはずです。

このような流れの話しは、いくつもあって数えきれないほどです。
葬儀パックの内容、料金など何度となく変更しています。

また料金体系については、最低限の料金体系で実施してみた結果、
経営が成り立たないと判明すれば、料金値上げを会員さんに通達
するから・・・と公然と言ってきました。
だからでしょうか89.000円に変更した時も「仕方ないよね。それ
より、あんしんサポートが無くなるほうが困るから、人を増やせ
ば少しでも身体が楽になるなら値上げしてください」と言ってく
れるのが会員さん達です。 だから尚更値上げはできません・・・

良かれと思って実施しても、予想外の出来事が起きたり、対外的
問題が出たりと、全てが思うようにはなりません。
そんな時は言ったから続けるのでなく、迷わず迅速に変更する事
のほうが上手く行く結果になり易いものです。

大事なのは間違いの無いよう慎重に何かする事より、迅速に動け
ないと時代の流れについていけません。 その結果問題が出ても
迅速に対応する。 これが今流の在り方だと思います。

また建前や恰好をつけず本音で語ることでしょう。
本心に無いものは、いつか露呈し信用を無くすことになります。

つい先日も会員さんがこんな事を言いました。
「代表が金があるなら、うちじゃなくて他所に行けば良いという
言葉を聞いて、より信頼できると思いました」だそうです。
その場は「あははっ」と笑ってやり過ごしましたが、その通りと
言うのが本音だし、その実際を見ている会員さんもいます。

数回前に会員さん紹介の葬儀を他社に丸投げしたと書きました。
正直なところ、あまりしたくない行為です。
その葬儀は450名の葬儀でしたから、儲けを優先して考えたら
この葬儀を我々が行い、小さな葬儀をどうするか考えるでしょう。

でも会員の小さな葬儀と、医者から余命数日と言われたと連絡の
あった5件の葬儀が受けられるよう丸投げしたのです。
会員さん紹介の非会員さんだったのと、夜中の連絡で千明が受け
てしまったからの措置でもありました。

12月に受けなかった4件の依頼は非会員さんで、一般葬2件、
家族葬2件でしたが、そこで得られなかった利益より、会員さん
からの依頼葬儀を、理念に基づいてしっかりできる事が大切です。

信用、信頼を得るのは簡単ではありません。
それを広く得るのは、並大抵なことではありません。
しかし9年間で得た信用を無くすのは簡単です。 
あんしんサポートが築いてきた信用の中身は家族目線なのです。
利益を優先する一般葬儀社とは根底が違うのです。

6件全部の葬儀をしても450名の利益には及びません。
でも小さな葬儀をする家族は、全て会員さんだし、もしもの時を
考えてあんしんサポートに足を運んでくれた人達です。
もしかしたら我々にしか依頼できない家族かもしれません。

もっと言うと、大きな葬儀、利益の多い葬儀はどこの葬儀社でも
親切丁寧に対応するから、特別高額で無ければ問題ありません。

どんな経営理念であっても、自社理念に沿って時代の流れに沿っ
て進めば何度となく方向転換するのは必然とも言えます。
経営は前進ばかりできるわけでもありません。 
どちらかと言えば引き際が、経営者の能力が問われる部分です。
初志を貫くとは、時代の流れを読み臨機応変に動き、変化させな
ければ貫けぬもの・・・だろうと思います。

だからこそ『確固たる経営理念は絶対必要です』
ただし・・・理念はお題目ではありません。
掲げるだけでは全く意味がありません。 
そんなの誰でも分かる事なのに、掲げてあるだけの会社のほうが
多いのが現実です。 明確な理念がありますか?

そして理念は教えられ学ぶものでなく、湧き出るものです・・・


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