20日午前7時45分、千明携帯が鳴り「入会したいのですが」
との連絡が入ったようです。
前夜右側の耳周辺に頭痛がすると言ってた千明から、午前9時前
これから医者に向かうが10時に相談が来るからと連絡が入る。
9時40分事務所に到着すると、事前相談の準備をしている最中
事前相談者が来館する。
施設にいる母親の葬儀らしく、今朝施設からの連絡で意識が無い
との連絡を受けての相談らしい。
聞くと会員さんに聞いてきたと言う。
高崎市の人らしく、高崎斎場での葬儀と言われ、高崎斎場葬儀は
やってないと伝えるが、あんしん館家族葬でとの話になった。
少し違和感を感じたので、誰でも受ける訳でない事、金があるな
ら他所で行えば良いし、残る家族の生活を最優先した葬儀をする
のが、あんしんサポートであり、低料金だけど内容、品質は高額
料金葬儀社より優っているし、温もりある葬儀に関しては他社に
ひけをとることはない等々、初めにしっかり釘を刺しておく。
家族葬の流れを説明していると千明も戻って話しを続ける。
すると、20年ほど前から大手葬儀社の会員になっており、その
会員積み立てを使って150万円ほどの葬儀を旦那の時は行う。
旦那も入退院を繰り返しているらしい・・・
会員になってて良かったらしい事も言う。
『はっ? なら母親の葬儀をうちに依頼する理由はなに??』
自分から話し出したので、暫く話を聞いていると本音が出でしま
ったのだろうが・・・
「お金があれば、こんなとこに来ません・・・」
『ん!? こんなとこ??』
プッチーンというか・・・、地雷を踏んだというか・・・
「依頼は受けない帰って」と席を立って事務所に戻った。
5分ほど千明と話をしたようですが、すごすごと帰りました。
事務所に戻った千明が言う。
「代表さん怒らせちゃいましたかね?」
「当然ですよね。 うちはその辺の葬儀社にはできない、温かい
葬儀をしてくれるし、料金は安いけど豪華だと、葬儀をした家族
から紹介されて来る人達が殆どなのに、お金があればこんなとこ
には来ないって言われたら、私でも絶対に受けません」
「そんなつもりでは無かったんですが・・・」
「どんなつもりでも、代表が一度受けないと言ったら絶対に受け
ることはありませんからお帰りください」と帰したそうです。
僕が普段よりガサツな話し方をして、相手の警戒心を取り除いて
本音を話させるのは、お金の無い人が無いと言えるよう仕向けて
いるだけでなく、その人の中にある本音を吐き出させる為もある
のです。 それが今回の結果といえます。
・旦那用葬儀150万円があるなら、まずはそれを使えば良い。
・旦那は『それなりの葬儀社で』母親は『こんなとこでの葬儀』
ということなのだろうが、良く理解できない
そして何より『こんなとこ』という感覚は我慢ならない。
思い起こせば断った人達で一番多いのが、このパターンです。
あんしんサポートに行ったら断られた。
この事実を知れば、折角好意でうちを紹介した人も、うちに顔を
出しずらくなるはずです。
いつも言うように、さして儲かる葬儀をしていません。
あんしんサポートに限って言えば、最大の原動力は『自尊心』、
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弱者の終幕後を支援することで、本人や家族が不安の中で最期を
迎えることなく、安心して過ごして貰える一役を担っている
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これが我々のプライドであり、最大の原動力です。
だから超低料金でも、家族の財布事情に合わせて、大手には絶対
できない温もりのある葬儀、心のある葬儀を続けていると自負も
しているし、それが紹介率の高さ、依頼数の増加に繋がっている
のは間違いないだろうと思います。
お金が無い人を馬鹿にしたり軽蔑する人もいますが、人生の中で
お金が無いことなどいくらでもあるし、僕みたいに稼業の倒産で
何てことだってある訳で、お金が無いのが罪だと思ってない。
さらに、、お金が無い時に葬儀が重なることだってある・・・
そんな人が頼ってくれば、いくらでもちからになってあげたい。
小さな葬儀、火葬だけの葬儀だとしても温もりある葬儀だったと
思ってお貰えるような葬儀を心掛ける・・・
それが、あんしんサポートだと自負しているのに『こんなとこ』
と言われてまで我慢する気はありません。
改めて考えれば、午前7時台に相談予約の電話をしてくる事自体
少し常識はずれの人です。
葬儀の依頼なら何時でも構いませんが、うちのパンフレットには
事前相談は午前10時~と書いてあるのですから、普通の神経を
持つ人なら午前10時以降に電話をします。
一般の葬儀社なら、何を言われようが受けるのかなぁ・・・
僕はお金の為に動ける人じゃないから、サラリーマンだとしても
受けないだろうなぁ・・・あとは会社に文句を言わせない結果を
出してれば良いだけ、そんな生き方をしてきた人ですから、これ
から先も変わることはないでしょう。
というか、この年になって今更変われんでしょう・・・が正解ですね。
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります