今月の後半は誰でも会葬できる一般葬が2件続きました。
葬儀と聞けば誰でもが想像するパターン葬儀のことです。
前橋斎場での一般葬は会員さんなら受けることになっています。
うちの場合、祭壇はこんな感じです
(祭壇生花は色々です。もう少し色とりどりでも良いですね)
どちらも39万円の葬儀パック利用です。
しかし個人的には何度施行しても一般葬が良いと思えません。
著書ではありませんが『葬儀とはなんぞや!』
葬儀に対する概念の違いが大きく影響するのは確かです。
葬儀を完全な商売と考えれば、利益の多い一般葬を優先するべき
ですし、うちの場合も、それで食ってるのだから商売である事は
間違いありませんが、同じくらいの比率で葬儀支援をしていると
自他ともに認めるNPOでもあるのです。
ってゆーか、、仮に儲かったとしても納得できない葬儀はしたく
ないタイプですから、後者比率のほうが高いかもしれません。
『武井個人の考え方』
・葬儀は宗教儀式にあらず
・葬儀は家族が家族との別れを受け入れる為の時間
・葬儀は死して始まるものでなく医師がサジを投げた瞬間から
・葬儀で大事なのは家族の温もりで温かく送ること
・だから家族が気を使う親族など呼ぶ必要はない
・普段から付き合いの無い親族も無用
・ついでに言うと、金は出さず、くちだけ出す親族も無用
・そして葬儀は大事、でも残る家族の生活はもっと大事である
・ゆえに絶対に無理をしない、無理をさせない葬儀を施行する
直球で言うと、これが武井流葬儀の考え方です。
・一般葬は何度やっても温かくはなりません。
・世間や会葬者に対し形ばかりが気になる葬儀形態です
・家族は会葬者に頭を下げ、挨拶し、酒を注いで回るのが仕事
・葬儀社は一般葬儀のほうが収入があると言いますが、あんしん
サポートなら100名で黒字になります。 普通はなりません。
その収入は葬儀社の懐に入るだけのことです。
僕と同じ感覚を持つ家族や故人は、もの凄く楽に葬儀できます。
だからと言って他の葬儀形式を否定はしません。
前に言った通り、6万円のブランド財布に2千円入れてニコニコ
している人はいくらでもいるのです。
自分と同じか近い価値観の葬儀社を探しておきましょう。
今回紹介した2件のうち1件は・・・
葬儀の前々日が故人の誕生日でしたから、80才の故人が食べた
であろう懐かしいバタークリームケーキ(ピンクのバラがクリー
ムで作ってあるやつ)が県内で唯一売っているパン屋さんで買い
家族で誕生日をし、みんなでケーキを食べました。
多分、家族にとって珍しい味のケーキですから、来年以降の命日
でも覚えているかもしれませんし、後々いい思い出になってくれ
たらと思います。
そうそう、葬儀当日の花入れの時、その話しを皆さんにすると、
喪主である奥さんから『ハッピーバースデー』と言ってやってく
ださいとの希望がありました。 そこで「お誕生日おめでとう」
と花入れに残った人達全員で合唱となりました。
もう一件は・・・
自分の身体を病理解剖することで、あとの人達の役に立てるなら
との事で家族には内緒で解剖承諾してあり、解剖したようです。
故人が自宅に戻ってから葬儀社探しをしたようですが、人を介し
僕のところへ依頼が入りました。 病院で提携してる葬儀社が、
無料で運んでくれたようですが、昔のような木目の平棺に納棺し
た状態で安置してありました。
ドライアイスは小さくなった物を何個もまとめた物で、翌日には
全て無くなるのが分るほどでした。
ただ納棺状態のほうが自宅安置は安全ですから、前日の湯かんを
行うまでは納棺安置のまま自宅で、前日にあんしん館に搬送して
ベットに寝かせ、湯かんをし、当方で用意した山型フタ付の白布
棺に納棺して、翌日の一般葬を迎えました。
今の時代に木目の平棺を式場に置いたら、会葬者は違和感がある
でしょうから何を言われるか分りません。
一応の説明はしましたが、何事もなく過ぎていますから、多分、
家族はさして気にも成ってないでしょう。
また腹部のみ開口した解剖ですから、体液などが体外に浸み出て
くる可能性もあり、納棺状態の時点で凍結させておきました。
湯かん直前まで凍結状態を維持させ、湯かん納棺が済むまでは、
解凍されず体液の浸透もない・・・ この点も家族は何事もなく
過ぎているので分らないでしょう。
家族に後悔させない葬儀の中には、このように家族達も知らない
うちに対処、対応してある事も時々あります。
我々が何をしたかより、家族が嫌な気持ちにならずに葬儀が進む
ことが最大のポイントです。
ところで・・・
一般葬・家族葬・直葬と分けられている葬儀形式ですが、どうも
家族葬の定義が曖昧過ぎて、家族葬 = 小規模な葬儀と思われて
いるような感じがします。
そこで・・・
あんしんサポートに於いては、次のように定義しようと思います
『一般葬儀』(基本は宗教儀式)
・行きたい人は誰でも会葬に行ける葬儀形態
・一般が焼香や玉串奉天等を行う告別式のある葬儀
『親族葬儀』(宗教儀式の有無自由)
・家族親族+αで行う出席者が全員分っている葬儀
・告別式はない
『家族葬儀』(宗教儀式の有無自由)
・家族+αだけで行い出席者全員分っている葬儀
『直葬』
・基本は火葬だけの葬儀(湯かん・お別れ等あっても良し)
※ +αとは、他人だけれど家族のような人を指します
現在の家族葬は、どう考えても『親族葬』だと思うけど・・・
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります