起きてカーテンを開ける、前橋では珍しく霧が立ち込めている。
視界200mくらいでしょうか、幻想的でちょっといい感じの中、
あんしん館まで走ると、本日最初の仕事は『神式50日祭と納骨』
でしたが、昨日のうちに準備は整っているからと、15分前には
到着できるよう出発、あと2分ほどで到着する所まで走った時、
「あれ? 塩と米はいるんだっけ?」と千明からあり得ない発言
「おぃおぃ、まさか忘れた来たんじゃねぇよな!?」
「忘れてきちゃった・・・すみません」
すぐUターンして戻り、墓所に到着したのは開始予定の5分前、
家族親族は勿論、神官も到着して待っています。
すぐに納骨し、八足の上に三方を置き、海の物、山の物、里の物
さらにお菓子や、取りに返った『塩』と『米』や酒などを準備。
予定より数分遅れて50日祭の開式です。
曇り空でしたが、雨は降っておらず予定通り終了すると家族親族
達は、待機していた料理屋さんのマイクロバスに乗り、仏式でい
う清め『なおらい』に向かいました。
一旦、あんしん館に戻って事務仕事をしていると、突然千明から
「あ、23日は○○家の納骨でした」
23日は現在自宅でご安置している方の葬儀なのです。
ただ自分の家の墓でなく、親戚の墓に入れて良いよと言われての
納骨であり、一部を残して散骨してあるので、2人だけ立ち会う
予定でしたから、すぐに電話をします。
幸い今日でも良いと言ってくれたので、途中納骨する方の旦那を
拾って高崎市の墓に向かいました。
高崎の墓地に到着すると、風もなく暖かい日です。
花と線香を供え、納骨は完了しましたが、2人が帰ってから行う
カロートのメジ止めとコーキングはしっかり留めました。
使った器具を洗っていると、千明の携帯が鳴る。
「今、高崎に来て前橋に戻る途中で20分~30分で到着します」
家族が2時~3時の間に支払いで来てくれる事になってたとの事
汗を拭きながら車を走らせ、25分後に到着で何とかセーフ・・・
ようやく一段落、腹減ったぁと、コーヒーを飲みながら出た話題
「最近、即日納骨が増えたよなぁ」でした。
昨日は午前が前橋市、午後が伊勢崎市でしたが、どちらも即日に
納骨したはずです。 自分達で出来るか聞くと、大丈夫だと言う
ので、納骨の仕方とメジ止めの仕方を教えてあります。
何の連絡も無いのは、問題なくできた証のようなもんです。
即日納骨については、以前にも書きましたから覚えてますか?
元々日本は土葬ですから、即日納骨が本来姿なので全く問題は
ありません。 35日や49日は納骨をする日ではなく、仏様の仲間
入りをする日、、仏様になる日なのです。
そんな話をしていると電話が鳴った。
自宅安置している家族からで、部屋が温かいからドライアイスが
無くなったようだという電話でした。
今日の6時頃ドライアイスを持って行く予定だから大丈夫です。
と言っているのを聞きながら思った。
多分100件に一件くらいしか自宅安置はしませんが、自宅での
安置が夏冬問わず、怖い一面があります。 室温管理・・です。
夏場はエアコン全開で冷やして欲しいのですが、家族や弔問客は
寒くて長居できませんから、室温を上げてしまいます。
冬場は隣の部屋の暖房が入り室温は高くなります。
身体はドライアイスで凍結させる事も出来ますが、どうにもなら
ないのが『頭部』なのです。 頭部だけは冷やせません。
温かい部屋で何日も安置したら、間違いなく頭部から腐敗します。
顔面は黒くなり異臭がするはずです・・・
そうなったら、どうにもなりません。 今回は19日搬送ですが
21日は火葬場予約が取れず、22日は友引で火葬場休館なので
23日の葬儀なのです。 足掛け5日間、ずっと自宅の安置では
遺体の保証はできません。
そこで家族と相談して、2日間は自宅、21日午後あんしん館に
移動し、22日湯かん、23日葬儀となりました。
問題は自宅の安置が、どれくらい温かい部屋で過ごしたかです。
明日の午後、あんしん館に移動させた後、安定枕の凹んだ部分に
ドライアイスを敷いて少し凍結させるつもりです。
明後日の湯かん、明々後日の葬儀までは、皆さんが故人の近くで
会えるようなご遺体で保管してあげたいですからね。
逝去後すぐに搬送できた状態で、逝去から葬儀まで3日以内なら
自宅安置でも問題ありませんが、火葬場の都合や、宗教者の都合
などで4日間、5日間となる場合は、その辺の所を葬儀屋さんに
相談しておくべきでしょう。
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります