本日は墓を建立した家族が支払いに来てくれたので、すぐに石屋
さんを呼び支払いを済ませる。
この石屋さん行政でも動いている人で、どちらが本業か分らない
ような人ですから、これから団塊世代に襲い掛かる課題について
説明をすると「そりゃそうですよね」と言うだけでなく、社協の
職員から「武井さんの言ってた事が現場で起き始めているから、
改めて話しをしたい」と言われていたのだそうです。
そこで、こんな風に言いました。
「社協は行政と同じだから動き出すのに時間が掛かり過ぎるのと
社協を中心にしたら話が進まないから、場合によっては我々側で
NPOでも立ち上げて、社協や行政は歯車として動いて貰ったら
良いんじゃないかな・・・」
「そうですよね」とすぐに了承して、すぐにでも我々と社協から
2名ほどで、初めての打合せに入る根回しをすると言ってました。
現段階では、まだ何をどう話し合うかの詳細は避けますが・・・
僕がいつも言ってる事を考えれば分ってくるでしょう。
1. 2030年頃、団塊世代が終幕のピークを迎える
2. 現状でも死者数は増加し始めている
3. 年金は下がるしかない
4. 生活保護は急増する
5. 医師不足が深刻化する(地域格差は広がる)
6. 施設があっても職員不足でベットは空く
7. 治せない患者は退院されられ自宅療養するしかない
8. 自宅逝去が急増すると警察が介入し検視が増加
9. そして老人破産は当たり前にしか考えられない時代が来る
これらが2030年に向けて増加していく傾向にあるのは、少し
考えれば誰でも分る範囲のことです。
この傾向に対する対策として何をすべきか・・・ってことです。
たった9項目だけを捉えても、葬儀がどうの、、宗教者がどうの
なんて言ってる時代じゃない事くらい分るでしょう。
今まで行ってきた金の掛かる葬儀は、敗戦後、食べる事が満足に
出来ないほど貧しい時代から、奇跡とも言えるほどの急激な経済
成長・・・いわゆるバブル時代だったから続けて来れたのです。
明らかに時代は変わり、世界でも初めて経験する老人社会に突入
した日本なのに、いまだに過去の感覚だけを引きずっているのが
良く理解できません。
10年前に警鐘を鳴らしはじめ、10年後の今、より強く警鐘を
鳴らしていますが『何とかなるよね・・・』感覚の強い日本人と
いうか他力本願というか・・・正直なところ腹が立つ事さえあり
ますが、それが日本人気質なのですからどうにもなりません。
葬儀に対する考え方を根底から見直す時期が来ています。
幸いなのは日本人はさして信仰心が強く無いことです。
霊感商法となんら変わらない葬儀よりも、自分達が生きるために
必要なこと、しておくべきことを整備するのが最速最善であると
思っています。
今はまだ先が見えない人達でも、いつか人生の先に大きくくちを
開けている問題が見えてくるでしょう。
その部分が見えた人が頼れる場所、相談できる場所が事前に構築
されていれば、多くの人達が助かるでしょう。
今月のうちには、その一歩が踏み出せるかもしれません。
問題は同じような未来予測と、そこにある課題が共通認識できる
人達が集まれるかであり、さらに同じ土俵で対策案を考えられる
人がどれだけ存在するかだと思っています。
今回はちょっと難しい文章になり始めましたので、この辺にして
おきますが、ここ暫くの期間で分ったことがあります。
僕が葬儀でうんと儲けようと思ってないのは、葬儀だけを見てる
訳ではないからのようです。
人が生まれ、華やかな時代を過ぎれば、晩秋のような老人という
時期がくるのは誰でも知ってる通りです。
人生は若者を中心に回っており、老いた者は日々を目的も無く、
心臓が停止するまで生かされる。 叱られるかもしれませんが、
施設に故人を迎えにいく度に感じるのです。
なら自宅で過ごしている人達は、我が終幕後に必要な資金を日々
節約しながら貯める老後・・・という感じがしてなりません。
本当なら子や孫に囲まれ、明るい、温かい家庭の中で過ごすのが
ベストだと思いますが・・・現実はそんな人のほうが少ない。
それが今の日本であり、日本人気質なのです。
決して褒められた事ではありませんが、そんな日本人を作ってき
たのは我々の先輩であり、我々であり、後輩なのです。
ならば、せめて人生の最後、死後の心配だけでもせずに生きられ
る世の中にしてあげたい・・・
いつか自分も同じ道を通るのだから・・・と思っているようです。
凡人の僕に大きな事はできませんが種撒きなら可能です。
どんな実がなるか、或いは枯れるか分りませんが・・・
種を撒かない限り実ることはありません。
いつか、撒いた種に花を咲かせ実らせてくれる人達がいるはず、
今はそう考えて、自分のすべき事を日々していくだけ・・・
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります