何度か書いていますが、今から10年前の葬儀事情は前橋を
みても今とはかなり違っておりました。
一般葬が当り前で家族葬の言葉だけはあっても、実際は少し
規模の小さな葬儀の事で、各葬儀場の規模が小さくなり始め
た頃・・・でしょうか。
葬儀社がやたらと『家族葬』をくちにし始めた時代です。

直葬なる言葉も、まだ定着しておらず、火葬だけの葬儀など
あり得ないと世間では言われていた頃でもあります。

そんな時代でしたが、僕の中は世間と少し違う感覚でした。

① 諸情勢から考えて、間違いなく直葬は急増する
 ・年金は年々減るしかない
 ・逆に医療費と介護費用は増える
 ・今の葬儀は、葬儀社と宗教者の為にしている葬儀としか
  思えず、肝心の家族は接待に追われる始末・・・
  葬儀の概念を変えるべき時が訪れている
 ・今のままでは老人は自分の死後の費用を貯め、心配して
  生きるしかないなど根本的に間違っている
 ・残る家族の生活が守れない葬儀などあってはならん
 ・出来れば国保葬祭費で可能な葬儀の設定が最善策

※ 人生最大の目的は、己が人生を精一杯楽しみ謳歌する事、
  葬儀社、宗教者の為の葬儀費用を貯める事ではない

② エレベーター無し公営住宅、遺体不可の賃貸住宅、さらに
  施設で暮らしたご遺体等は帰る場所がない。 ゆえに低料
  金で安置できる施設のほうが式場より需要が増える

③ 本当の意味での家族葬ができる小式場重要が高くなる

④ 墓守不在で墓閉じが増えると散骨と永代供養墓の需要増

当時はまだこんな程度の未来予測でした。
それでも大枠では間違って無かったと今でも思っています。

しかし年を重ね、利用者からの声を聞き続けると、より深い
部分の問題点も見えてきました。
それが著書にも書いた『老人破産は当たり前』の時代到来が
すでに始まっている事と、当事者自身その認識が無い現実の
ギャップです。

著書にも書いておきましたが、仮に75才で痴呆となり施設
入所すると月に15万円掛ります。 84才で逝去した場合
10年間で1.800万円が施設だけで掛り、他家族の生活費
については別途掛るのです。 更に医療費も必要となります。

老人一人に最低でも3.000万円、夫婦なら6.000万円
普通の人達では到底持っていない金額です。
年金で貯める事など到底叶いません。

しかし・・・
当事者は『何とかなりますよね』あり得ない感覚です。
どう考えても個人レベルでは解決策はありません。
また現行の日本では国でもどうにもならんでしょう。

ならば、年に一度の健康診断、持病のある人は定期的な検査
などしながら暮らすのが最善策でしょうか・・・ 
ただ病気ばかり心配して生きても仕方ありません。

健康診断、定期検査をしながら、日々の生活を個々で可能な
限り楽しんで生きることだと思っています。
夫婦が動けるなら、そう遠く無い未来、どちらかが動けなく
なるでしょう。 その前に旅行でも何でもしておきましょう。
いつか・・は駄目です。 今できるなら今しておく事です。

そして最後の時が来たら、夫婦間で話し合って決めた方法で
葬儀をすれば良いのです。 
それが残った方だけが見送るたった一人の直葬でも良いし、
遺骨は散骨でも、永代供養墓でも良いし、残った方が逝く迄
手元に置き、最後は一緒に散骨でも良いのです。

大事なのは死後費用が日々の生活に支障が出たり、精神的な
負担にならなず過ごせることなのです。

これが、現在までの『あんしんサポート足跡』です。

10年前から言い続けている2030年まで、あと13年と
なりましたが、すでに始まっている部分も含めて、遅くても
5年後までには前進させたい事がいくつかあります。

①については、
直葬の設定を火葬だけの葬儀と定義付けずに、家族葬と呼べ
る内容に近い設定を進める必要があると考えます。

②については、
安価な安置施設の需要は予想以上に早く、多く、現在進行形
である死亡数の増加により、火葬炉不足が拍車をかけます。
出来れば、大都市地域と周辺地域の行政や自治体で連携して
火葬炉確保の対応を進めるべだと考えます。

③については、
すでに進んでいるはずですが、数名でも違和感無く利用でき
る本当の家族式場が低料金で利用できる事が望ましい

④については、
すでに散骨需要は激増していますが、何度も言うように散骨
最大の難点は、後々手を合わせられる場所が無いことです。
本来なら、永代供養墓が一番需要増となるはずですが、そう
ならないのは料金が高い、その後の費用が掛る為です。

ちなみに当方所有の永代供養墓は散骨と合せ、焼骨の一部を
33回忌まで保管しても料金は散骨費用5万円+税だけです。
寺の墓所に建っていますが、檀家にならず、年間管理料不要
寄付なし、法要は檀家と同料金で可となっています。

まぁ、普通に考えればこの設定は難しいでしょうが、これを
可能にできる人達がいます。 寺自身で行えば可能です。

ありゃあ・・・またまた長くなりました。
本題はこれから始まるのですが・・・
いつもの事ながら前振りがなげぇよ・・・と思っておられる
方も沢山いらっしゃるでしょう。 
書いてる本人でさえも思うのですから・・・

ただ序章とは言え省いて良い部分は少ないとゆーか、省くと
本題までの繋がりが理解し難い人のほうが多くなるのでは、
と思って書いてるとも言えるし、短文にまとめられるほどの
文才を有してないとも言えます。

本題ではありますが、この場で事細かに書く気はありません。
出来れば、皆さん自身で解決策を検討してみてください。

ということですから本題は簡単に書きます。

保険料の見直しによる課題点、さらに拍車を掛けるであろう
医師不足、そして余裕の無い独居老人が急増する為の看取り
と死後対策についてです。

普通の葬儀屋なら、依頼された葬儀をしていれば良いのかも
しれませんが、あんしんサポートは曲がりなりにも葬儀支援
センターを名乗っています。

葬儀にまつわる様々な事柄に対して、会員さんを中心にして
支援もしてきました。 その結果が葬儀だけでなく、遺骨の
供養や処理、墓に至るまで行う現行の事業内容なのです。

今迄は逝去後の対策のみに対応してきましたが、今回書いた
本題は逝去前から活動が始まる事になります。
特に独居老人対策は生前からでないと間に合いません。


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