前回ブログに書いた家族の対象者が逝去と、携帯電話が入った
のは、布団に入ってオリンピックでも見ようかと準備をしてる
最中・・・時計を見ると午後9時30分過ぎでした。

外に出ると蒸し暑くて、少し動くだけで汗ばんできます。
個室の安置の準備をしていると、千明がドライアイスを持って
戻ってきので指定先病院には午後10時30分搬出口の地下に
到着しますが、ドアを開けて貰うまで汗をかいて待ちます。

搬送から戻ると、いつものように家族全員『末期の水』をとり
線香を供えると最終の打合せです。

直葬パック№5『個室安置・供物・遺影・枕花・湯かん付』で
129.000円のパックでしたが、入会来館した時、癖のある母親
だと思っていたので、初めは何も言いませんでした。
ところが入会相談の際に、僕が色々アドバイスをした内容が、
自分達家族の事を考えてくれた内容だと感じたようです。

遺骨と墓の問題、寺の住職が嫌いな事など話し始めると焼骨は
すぐに納骨しなきゃいけないのか? 
から始まって来館時に言われてた「もしもの時までに相談をし
ておくこと」についても明確な答えが出てないと分りました。

そこで、慌てずにじっくり家族全員で相談してから、決めれば
良いこと、極端な言い方をすれば焼骨はずっと自宅でも問題が
ないことなど話すと、家族間に安堵の空気が流れます。

翌日が友引の為、火葬は友引明けの23日ですが、午前の火葬
時間しか空いていません。 そこで前日22日の湯かんをする
事になりましたが、台風が関東上陸の可能性が高いと分った為
こんな提案をしました。

「時速40キロなら風雨は明日の午前中が最も強くなるはず。
速度や多少曲がったとしても、夕方なら雨の止む可能性が高い
から午後4時の時点でお母さんに連絡を入れますから、その時
湯かんの時間を決めましょう。 仮に速度が遅くなって午後の
10時~になったとしても問題ないでしょ。 23日の火葬は
午前9時20分に火葬場に到着だから、早朝から湯かんよりは
夜が遅くなっても、そのほうが良いでしょ? 火葬を延ばすと
安置料金やドライアイスにも影響が出てくるからさ」
家族全員が納得して帰りました。

22日午後、台風の速度が思ってた以上に遅くなり、午後6時
なら風は吹いても雨は上がっているはずと判断し、午後4時の
連絡で午後6時~の湯かんと決定して行いました。

勿論、何軒も重なっている時はできない対応ではありますが、
台風だからと日延べして安置料金を稼ぐことより、家族の人達
誰が考えても分る家族目線の先手を打つのが、信頼に繋がるの
だろうと思います。

本日の湯かんは昨日の搬送、打合せに引き続いて家族は素直に
穏やかな時間を過ごしてくれました。

信頼とは作ろうとしてできるものではなく、相手の求める事や
内容が家族の意に沿った時・・・自然に生まれるものなのかも
しれません。 多分、この家族はこれから何度も連絡をして、
来館して、相談することになるのだろうと思います。

129.000円のパックから得られる利益だけを考えたら、何度も
相談に乗れる利益ではないかもしれません。
しかし我々に相談したいと思う家族がいる限り、利益の有無は
別にして相談に乗り続けたいと思います。

と、これだけで終わると『武井さんは良い人』って思われるの
でしょうが、いつも言うように、良い人と思われたくもないし
実際良い人でもありません。 

僕の言動の全ては『自己満足』から生まれているからです。
自分が自己満足する為の結果が、たまたま良い人なだけです。
この辺の話しは、つい先日にも千明としたばかりです。

何度か書いているのですが、どうもこの問題は、何度も何度も
書き続けないと誤解されるようなので次回にでも書いてみます。

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