前回ブログを読んだ千明が言います。
「何で相談者の90%は答えが出てるって分るんですか?」
延命治療をするか、しないかについての内容ですが、すると
決めている家族は相談などしないからです。
相談するのは「しない前提」があるからであり、それで良い
のか問題があるのかを確認したいからです。
すると「なるほどぉ、言われてみれば納得、その心理の読み
方は何処で学んだのですか?」との話から始まり、僕の言う
家族目線について、知り会った当初は勿論、法人設立しても
数年間はテクニックだと思っていたけど、数年前から本当に
そう思ってるんだと納得し始めたと言い出しました。
引き渡した会社の人達もそうでしたが、入社から数年の間は、
僕の言ってる事を聞いても『なに恰好付けてるんだ・・』と
思っていたと聞かされた事もあって「それって俺から受ける
印象が、相当うさん臭いって事なんだろうね」と笑いました。
私は他社の料金や施行数などが気になったし、火葬中は清め
として飲食をするのが当然だと思ってた・・・
でも代表は「家族だけなら何も高くて冷たい料理なんて食わ
なくても良い。 火葬中は100円のカップコーヒーでも飲ん
で待ち、拾骨してからファミレスでランチすれば温かい物が、
安くて旨く食えて良いんじゃねぇ」と当然のようなに言う。
家族葬なら会葬礼状は要らないだろう!? 清塩は用意して
おくから各自持っていけば良いの言葉にも驚いた。
葬儀場の祭壇は何一つ購入しなくても、灯篭とか砂糖盛りや
バブルト灯まで全て揃えて、葬儀は賑やかだけど、自宅には
持って帰れない・・・でも要らないでしょ?って言うし・・
言われてみれば、そりゃそうだとは思うけど、その発想自体
何処から出てくるんだろうと不思議でならないと言うし・・
そこで、こんな話をしました。
千明は他の葬儀社でしている事とか、過去の経験から全てを
考えてきたようだけど、僕は葬儀社が何をどうしてるか何て
全く気にもならない。 葬儀社相手に事業はしてないからね。
美容室に来るお客でも、あんしん館に来る家族でも、全ての
ヒントはその人達が教えてくる。
ちょっとした言葉の中から家族の本音、利用者の要望、希望
現行葬儀への不安や不満を受け止めるられるかが最初の課題
次は受け止めたことへの対処、対応、対策等が迅速に正確に
できた時は納得も満足もするし、出来なければできるまでは
続けるのが僕の性格なんだと思う。
他社と競争じゃないから、誰かに負ける事はない。
けど自分に対しては勝気だし、自分に負けるのは嫌いかな。
若い頃は自分に連敗続きだったから、負ける事で精神的には
落ち込むし、自分で自分が信用できなくなるのが嫌になった
からじゃないかな、元々が弱い人間だから、それでも踏ん張
って自分に勝てた時、ご褒美として新たなものが生まれる。
結果論として、そうなるのかもしれない。
それに対し以前の千明は他社が基準だから、新たな発想など
出来ないし、する必要もないし、安い、高い、良い、悪いと
全てが比較できる事ばかりだったという事なんだろうね。
あとは利用者の些細な言葉や、その裏にある本音の見抜き方
だろうけど、日々意識していればすぐに分るようになるよ。
この話しをする中で、過去ののいくつかの例も話しました。
・美容室でカットカラーの待ち時間に軽食サービス
・フェイスラインと頭頂部のみ、28日以内なら低料金カラー
・明るく染まる白髪染め塗布テクニックの開発
・祭壇飾り全て備え付け式場
・寝台車、霊柩車は最初から距離と時間帯不問設定
・清めの席で全員の料理の下に置く『故人を偲ぶ』
・オリジナルの湯かん納棺の儀
・今は当たり前になった散骨場を7年前に持った理由
・散骨に付随させた無料で33回忌まで預かる永代供養墓
・最低限必要内容だけの直葬6.9万円~ 個室安置、白木膳、
果物、枕生花、遺影、式場で湯かん納棺の儀、僧侶による
枕経、居士大姉戒名まで付いた16.9万円直葬までの7種類
などなど、挙げればまだまだ出てきます。
この感覚を得た最大理由は、自分の能力の無さに気付いた事
自分の中から湧き出て来ないなら、利用者が何気なく話す話、
言葉の中から希望、要望、不満等を探り出し、その対応策を
生み出せば良いと考えるようになってからだと話しました。
何事も競争相手は無いより、いたほうが切磋琢磨で自己啓発
し易くなるでしょうが、僕の経験だと何事も最後は自分の心
との戦いになってたように感じる。
人に負けても、自分に負けなければ未来はあるけど、自分に
負けたら人生そのものが終わる。
だけど自分に負け難い考え方もちゃんとあるんだよ。
それが著書裏表紙にも書いてる言葉・・・
『人は執着を捨てれば楽に生きられる』これが究極かもね。
これが千明との会話を文字にしたものですが、改めて話しを
してみると、意識せず動いている自分の本質を再認識できる
事もあるし、自身の生きる哲学も明確になってきます。
皆さんも自身の本質を知る機会が得られるような会話をする
機会を作ってみるのも良いかもしれません。
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります