今月も変わらず一日一軒ペースの入会ですが、この数軒似た
ような話題が出たので、その話しを書いてみます。
自宅介護も施設介護でも、最後の時を迎える頃になると医師
から『延命治療』の話しが出ることになります。
医師から延命治療について決めたいから、相談して来るよう
言われていると続けざまに聞かされました。
「どうするのが良いんでしょう?」との相談です。
まずは、この点についてです。
葬儀を依頼する家族で、家族の延命対応を葬儀社の人に相談
した事のある人がどれだけいるでしょうか?
葬儀社の人で相談された経験がどれだけあるでしょうか?
当然、初めて会った家族との事で会ってから1時間くらいは
経過している状況です。
家族に対して言いたいのは、延命治療の相談限定の話しでは
なく、自分達の知らない事、迷っている事、どうして良いか
分らないことを、相談してみようと思う担当者かどうかです。
葬儀は葬式だけをすれば終わる訳でなく、人の死にまつわる
様々な対応もあるし、葬儀後も後を引くものだからです。
・預貯金の対応策
・年金の支給と通帳対策
・国保等の葬祭費対応
・電気水道光熱、携帯、自動車等の対応
・財産相続の対応と費用
・墓や遺骨供養の対応
・新盆、各年忌法要
ざっと思いつくだけでも、これだけあります。
これらに対して、その家族に対して最善と思われる方法等を
話したり相談を受けたりするのが、あんしんサポートの入会
相談で最も時間を費やす部分、葬儀の話しだけなら30分も
している事はないし、入会時に決める必要もありません。
家族でパフレットをじっくり見て、ゆっくり検討すれば良い
ことだし、その時が来たら財布を開けて中身に合った葬儀を
選択すれば良いからです。
でも上に書いた部分は事前対策が必要な事も多いのです。
それらの相談をしたいと思う人が担当者なら、きっと葬儀に
ついても同様、色々な相談ができるでしょうから後悔の無い
ものになるでしょう。
葬儀社の人達は自分が家族の立場ならと考えれば、おのずと
どう対応すれば良いか見えてくるばすです。
貴方が大事な事を依頼する時、どんな人なら安心ですか?
嫌な印象の人、気難しい人、話し難い人、不潔っぽい人など
論外ですが、ただ愛想の良い、腰の低い人ですか?
料金値上げをしたい為の話しをする人ですか?
葬儀社の人も他ではお客ですから、売り手の感覚や考え方を
押し付ける人から買いたいと思うでしょうか?
自分が客の立場なら嫌な人だと思うのに、売り手側に回ると
同じ事をしているって事はありませんか?
だとしたら間違いなく駄目葬儀社と言い切れます。
なんだか話しが違う方向に行きそうなので進路修正します。
買物でも、何でも自分なら、どんな人から買うのか、どんな
人は嫌なのか、どうして欲しいのか誰でも自然に考えます。
延命治療も全く同じだということです。
意識もなく、意思の疎通もできず、点滴で生かされることを
自身が望むなら、家族にも同じようにすれば良いでしょう。
食べる事ができないと胃瘻して食べ物を流し込む事を良しと
するなら、そうすれば良いでしょう。
機械を取り付け心臓を動かす事を望むなら、そうすれば良い。
しかし、自分がそれを望まないのであれば、同じように拒否
することです。 少しでも生きて欲しい、そうする事が良い
人だと思われると思ってするなら大きな間違い、それは偽善
の1つであり、自身の為であり、対象者の為にしている判断
ではないと知るべきです。
相談をされる家族の90%以上は答えが出ています。
自分なら望まない・・・ 多分家族も望んではいない・・・
でも世間はどう思うのか・・ 人に何て家族だ!と思われは
しないだろうか・・・ 本当に自分の判断で良いのか?
それを確認したい為の相談なのです。
だから、今まで大変だっただろう話しから初めると、殆どの
家族は素直に聞き、理解してくれる人がいる事に喜びを感じ
『この人なら相談できる』と歩み寄って来られるのです。
葬儀でも、医療でも同じです。
『自分だったら・・・』と考えれば答えは明確にでます。
それが最も後悔を少なくする方法でもあります。
葬儀を施行することが仕事ですが、その家族にとって本当に
知りたいこと、本音で相談できる人に会えたと思えるのが、
家族目線の第一歩であり、それは葬儀の具体的な話しよりも
違う事のほうが多いものです。
これらをテクニックで行い続けるのは至難の業です。
葬儀社の多くが、真心、思いやりなどの言葉を文字にしては
いますが、薄っぺらなものはすぐに見透かされてしまいます。
テクニックでは難しくても、本音でそう思えば簡単です。
また不思議と本音は伝わるもので、敬語でなくても、時には
叱咤することがあっても、家族は腹を立てる事なく聞きます。
自分達の事を本気で考えてくれていると分るからです。
葬儀社の社員、経営者の中には自分の葬儀のように考えて
くれる人もいるはずです。
自分の事のように考えてくれる人、それも葬儀社、担当者を
見極めるには良い判断基準となるでしょう。
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります