会員さんからの連絡で、対象者である従業員が病院で亡くな
ったが『病理解剖』受諾、昨日午後3時にお迎えし本日火葬
となりました。
申請者の話しをしていると、親族は近くにおらず連絡も取れ
ない状況だと色々を聞きました。
100名以上と沢山人がいるそうですが、殆どの人は自分の
過去を語ろうとせず、中には亡くなって死亡届を出したら、
何年も何十年も音信不通だった家族からすでに死亡の書類が
提出されていた事もあったと言う。
理由は千差万別のようですが、その土地に居られなくなって
逃げたり、誰かから隠れたり、或いは都内から手配師と呼ば
れる日雇いの斡旋業者を通して来た人達もいるようですし、
中には外人さんもいると言っていました。
一癖も二癖もある人が殆どで、給料渡せば一日で使っちゃう
人とか、ギャンブルで使っちゃうとか、女の人に貢いじゃう
とか、刑務所を出たり入ったりする人もいるようです。
その人達に住まい、食事、仕事、さらには金銭管理まで教え
人として普通に生活できるようにしているそうです。
アメとムチを使い分けて対応するが、大変と言ってました。
「それにしても社長は随分面倒見の良い人ですね!?」
と尋ねると「本当にそうですわ、そばで見ている自分達でも
凄い人だと尊敬するし、怖いけど面倒見の良さは最高です。
我々ではとても真似はできません」とも言っていました。
その社長、元は極道の世界に生きた人だそうですが、そんな
人達を沢山見てきた人だし、自身でも経験があるのかもしれ
ませんが、彼らの生きる場所、働く場所を作ってあげないと
結局は悪事を重ねる事になるから・・・と聞きました。
凄い人です・・・
建前社会の日本は、前科あり、住所不定、入れ墨等々、一般
社会の中で浮く人達を受け入れない感性があります。
その結果、働く場所もなく、食えないから悪い事をする・・
そんな悪循環があるのも事実です。
現行法律では擁護されませんが、特別枠の助成金とか、行政
依頼の仕事を優先的に回すなど人道的支援があっても良いと
思って聞いていました。
この話しは日本人だけの問題でなく、間違いなく増え続ける
外人にとっても同じ現象が起こるはずです。
今回は事前に入会し、直葬費用を会社が負担したようですが
この人達の終幕後は生活保護、葬祭扶助となるはずです。
全国に何万人といるのではないでしょうか・・・
結局、死後の費用は税金を投入することになる。
この問題を考えても、やはり死後の最低費用を事前に積立等
準備する行政のシステムは絶対必要だと思えてなりません。
生活保護予算は間違いなく増え続けます。
その結果、税金は上がります。
死後の費用を訴える政治家はいませんし、国民全体も話題に
したくないのが日本ですが、そろそろ真正面から取り組まな
いと後悔先に立たずになるのは必然に思えるのですが・・・
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります