後出しジャンケンブログでは、いくら書いても意味がないと
葬儀の始まる前に書いてアップしたのが前回ブログです。

自分が組んだ葬儀内容、自分で行う納棺師と進行役、それを
どう受け入れてくれるか? を事前予測して書き記すブログ
その結果は終わってみなければ分りません。
予想通りなのか、予想以上か、予想以下か・・・

今の自分が思う家族目線が実際の家族と近いのか、離れてい
るのかを確認する為の方法でもあります。
前日夜に書いて保存、一部を25日朝訂正して午前10時アップ
すると2時間後~現実が分る流れです。

葬儀は午後12時~の湯かん納棺の儀からですから、早くて
11時頃に来る人もいるかなぁ・・なんて思っていたら10
時には来館した方もいました。

全員が揃った11時50分、予定より10分早く始めます。
前日に聞いていた地元の葬儀は、宗教者中心の葬儀だなって
印象でしたし、宗教者のいる時は「あーしろ、こーしろ」と
言う通りにして、帰るとすぐに直す・・・
正直、なんだかなぁ・・・という印象でした。

また皆が泣いて良い葬儀だったという言葉が引っ掛ります。
葬儀とは淡々と進むのが普通、親族や会葬者が涙を流す事が
良い葬儀・・・そうじゃないでしょ・・・って思った訳です。

結果論として涙を流す事もありますが、小さな子供を置いて
先に逝く母親の葬儀とか、若くして突然の事故死とかなら、
どんな葬儀でも涙、、涙、、の葬儀になるはず。
でも、それを良い葬儀とは言わんでしょ・・・

そこで湯かん開式と同時に、葬儀は群馬県内でも地域により
全く内容が違うのだから、九州の葬儀とは間違いなく違うし
これが群馬県前橋市の葬儀かと思いながら、一日を過ごして
欲しいこと、そして今日一日は多少不満があったとしても、
故人を温かく送れるよう、全員が同じ目的で過ごして欲しい
ことをお願いして始めました。

僕はいつもの納棺師、いつもの湯かん納棺を1時間10分かけ
進めていくだけです。 すると、いつものように笑い声あり
涙を流したり、目を真っ赤にすることあり、といつも通りの
時間が過ぎてゆきます。

湯かん納棺後は、当方依頼の住職による葬儀、供えてくれた
生花、好きな食べ物、これが今迄に無いくらい多くて白木膳
いっぱいになる量、中には先に逝ったお爺ちゃんへお土産も
あり、ワイワイ言いながら笑顔と笑い声の中、手紙など棺に
入れ終えると、授与された戒名の意味をいつものように説明
します。 使用した文字、その意味を聞くと皆さん納得され
たようで、なるほどぉと聞き入っていました。

その後が前回写真掲載した故人結婚式の写真でした。

写真の文字を読み上げます。

拝啓 ○○様
この写真を覚えていますか? 
私達が夫婦になった日です
貴方が50才で逝ってから 
40年の長き時が経ち
私も91才になりました
本当にお待たせしました
○○さんの元へ参ります
お迎えお願いしますね

娘さんが持っていた写真を借りて作ったものですが、家族は
当然予測しておりませんでした。
文章を読み上げ、A4に引き伸ばした写真を見せると子供達、
孫達は目を真っ赤にしていました。

その後、火葬炉に入る時の話などいくつかすると、本当なら
ここで写真を撮る予定だったのですが、いつもより15分程
遅れているのが分り、写真撮影は省略する形になりました。

勿論家族は写真を撮るとは思っていませんし、早く来館して
いましたので個々で祭壇や布団に寝るお婆ちゃんの写真等は
撮っていたようです。

斎場に向かったのは家族親族16名、車はプリウス1台だけ
ですから、車で1分の距離と言っても歩いて行くのは大変、
そこでプリウス4名、霊柩車2名、うちのガイヤに6名乗せ
斎場に向かい、プリウスは一回ピストン輸送で賄いました。

普通はマイクロバスを追加するのでしょうが、家族と我々が
少し頑張れば余分な出費は抑えられますからね。
家族は火葬の60分間無料休憩所でコーヒーやお茶を飲んで
待機し拾骨後に予約してあった場所で食事をしたのですが、
そこまでタクシーを1台頼んで、あとはプリウスとガイヤに
分乗して対応しました。

火葬炉に入り待合所に案内すると、喪主の兄妹が近くに来て
名刺をくださいと言われ、うちのほうに無いのですか?
これまた、いつものような会話となりました。

ガイヤを運転した千明は車中の様子をこう話していました。

「60数年生きて行政で仕事をしてたから、数えきれないほど
葬儀には出てるけど、こんなに温かくて良い葬儀は初めてで
した。 弟は良くお宅を探し当てたね」

「施設さんからの紹介でしたが90%以上が紹介なんですよ」

「なるほどなぁ、そうだろうね」

こんな風に言ってくれたようです。

いつものように行った葬儀ですが、地元の慣習とは全く違う
九州の人達も、いつもと同じように受け入れて貰えました。

前回ブログに書いた言葉・・・
『所変われば品変わる。されど家族の心に違いなし』
これは違っていなかったようです。

前回ブログに掲載した文字を書き入れた結婚式の写真を始め
割と具体的に色々掲載する理由を書くつもりでした。
故人を偲ぶや、今回の写真など、葬儀社によっては他社との
差別化するもので、あんしんサポートの武器とも言えますが
真似されるのを覚悟で掲載する理由について書くつもりでし
たが、長くなり過ぎるので次回掲載とさせてください。

実は頂いたコメント欄に2つの理由を書くと記載したのに、
長くなるので、今回は結果報告だけにしました。


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