葬儀を施行する仕事に携わって、今月で9年になりました。
来月から10年目に入りますが、いまだ仕事量は掴めません。
逝去する時がいつか、担当する医師でさえ分らないのですから、
いつ依頼が入ってくるかなど我々に分るはずがありません。
さらに団塊世代の葬儀が増えるのを見越し、新規葬儀社が増え
続けているようですから、現時点で対前年より施行数が減って
いたとしても不思議ではないでしょう。
うちの場合をみると、今年4月までが非常に忙しかったことで
5月、6月が暇でも前年比より多い施行となってはいますが、
いつもブログに書くように、僕自身で料金を下げることも多く
施行数と売上高は、この数年比例していません。
それでも入会数が相変わらず月に20名~増え続けているので
年間でみれば施行数が減ることはないだろうと思えます。
前回、個人で低料金経営の資質的なことを書きましたが、立石
さんに話した事のひとつに、葬儀以外の収入源を持つべきだと
思うというのがありました。
葬儀施行の暇な時期には、それなりの武器になってくれます。
うちの場合、会員さん達の要望に応えていった結果の副産物と
して得られたものですが、葬儀をされた家族が次に望むものは
何処の家でも大差ありません。 それらを仕事にすることで、
若干の収入は得られるようになると思います。
ただ僕的な感覚で言わせて貰うと、一歩間違えると本分である
葬儀にも支障が出そうな事業があるので注意です。
その最たるものが『仏壇販売』です。
僕には価格の違いがあまり理解できない物だからです。
同じ物を5万円と言われても、50万円と言われても「へぇ」と
しか思えないのが本音ですから、手を出すべきではないと思う。
その意味では墓も似たような物ですが、墓に関しては石屋さん
同様の原価や仕入れ先等が学べたので仏壇とは少し違います。
うちは自社で墓誌彫りも納骨もできますから、両方で2.5000円
+税、実際は墓誌彫りのできる石屋さんも少ないのでは・・・
散骨、永代供養墓、更に新たな遺骨供養は需要が増えそうです。
それと、低料金葬儀の多い葬儀社なら、直葬も多いはずです。
是非、合同新盆法要はして欲しいものです。
間違いなく直葬をされた家族の中に要望はあるはずです。
うちは宗教者の方々から「お手伝いさせてください」と尋ねて
きてくれましたが、今の時代、いくらでも宗教者手配可能です。
他に『位牌』『墓閉じ』『年忌法要』『遺品や自宅整理』など
資本を掛けずできる事で、信用を失墜させない副業は必要では
ないでしょうか。
続いて施行数の増減についてですが、これは単純明快です。
絶対数(会員数)が大きく作用するのは間違いありません。
会員数が増大すれば、もの凄く暇な時期は無くなるでしょうが、
とんでもなく忙しい時は必ずあります。 その対策は必須です。
また今の時代、広告宣伝ではネット活用するのが必須でしょう。
さがみ典礼が買い取った小さなお葬式を見れば明白です。
当時は40億の商売、2億近い経常利益だったそうです。
施行数1万軒としたら、一件40万円ですから、直葬メインなら
ちと眉唾ですが、5%の経常利益に事業問題はありません。
個人、小規模経営の葬儀社にとって最大の弱点が広告宣伝です。
何もブローカーにマージンを払うのでなく、葬儀社の集合体が
広告宣伝をするシステムがあれば良いのかもしれません。
最大の課題となるのは統一された『料金』と『内容』でしょう。
ここ数年、僕の中で強くなっているものがあります。
全国に我々同様の家族目線を第一と考える葬儀社ができないか
出来れば弱者と呼ばれる人達を基準とした葬儀社・・・
せめて全国の各県にひとつでも、家族の目線で葬儀施行をして
くれる葬儀社が生まれて欲しいと思い、当方の理事さん達にも
聞いてみるのですが「そんな人、滅多にいるもんじゃないよ」
と言われてしまいます。 本当にそうなのでしょうか・・・
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります