前回のブログは、過去の自分に触れたあとで書いたからか、
布団の中で書いたからか、遠い昔の自分を、懐かしの映像と
して見ながら書いているような感覚でした。
僕の著書を読んで貰えば分りますが、商売屋の後継ぎとして
生まれ、人様より裕福な中で生きた幼少、少年時代でしたが
中学3年で突然の倒産・・・そこからの人生は一変したけど
だからどうの・・・という感覚になった事はありません。
高校生の時はキャバレーでアルバイト、とにかく身体を使う
以外は何の取り柄も無く、1時間数百円のバイト代・・・
頼る親がいなくなり、自分で稼がなければ、何か買えない。
そんな感覚が染みついているようです。
時々同業者の方や、理事さん達、僕らを応援してくれる人達
から、もう少し利益を上乗せしたほうが良いと言われるけど
薄利で行こうと考える根拠はあるのです。
千明にも良く言いました。
「自分がパートで働いたら、時間給800円として8時間働いて
6.400円、時給1.000円でも8.000円、だけど30日休みなく
働くなんて無理でしょ。 そう考えたら、俺達の仕事は凄く
恵まれてると思うよ」
もし61才の僕が勤めようと思ったら、どんな仕事がある?
道路の交通整理、ビルや職場の掃除、コンビニ店員、あとは
昔取った杵柄で魚屋さんならできるかもです。
いずれにしても、大きな収入は得られません。
なのに本日も2件ありましたが、入会や相談に来てくれる。
その人達の多くは、あまり余裕の無い人生の終盤を生きてる
人達であり、僕自身が倒産以降に経験した生活に近い。
休日もなく、労働時間も長く、睡眠もとれない事もあるけど
時間に追われるって、61才にして充実している証拠でもある。
尚且つ、普通に生活できる収入が得らている。
それで充分だと思うけど・・・
僕自身経営者時代が長いせいか、色んな経営者を見てきた。
・一時だけ威勢がよく、気がつけば居なくなってる人
・とんでもなく羽振りが良く見えた人が数年後に倒産
・商売を始めた時からずっと鳴かず飛ばずの人
僕の知る経営者の大半は、この中に属している。
本当なら、商売を始めてどんどん事業を拡大している人って、
それなりにいても不思議ではないけど殆ど知らない。
商売を始めた人達の殆どは、事業から企業になる夢を追って
日々精進しているのだろうが、20年間商売を続けられる人の
ほうが少ないような気がする。
僕は大きな事業をした事がない・・・
最大でも年商3億まで、今は10分の1でしかない。
でも10倍の時の生活と何も変わってない・・・
それに、倒産させたことはない・・・それだけが救い・・・
ちょっと前に書いたが、今の自分の幸せに気付かない人が、
先の幸せに気付くだろうか・・・
今が不満なら、先に進んでも不満は無くならないだろう。
若くして染みついた庶民感覚、今では同じ感覚を持つ人達が
相談にきた時、何となくホッとできる部分に思える。
誰もが終幕後の費用を心配することなく、自分の人生を精一杯楽しめる世の中にしたい
創業者の思いを後世に伝え、当時何を考えていたか嘘のつけない自分日誌でもあります